「部屋スミまでキレイ!」、シャープのロボット家電、
「 COCOROBO(ココロボ)」RX-V95A/V70A
シャープのロボット家電「 COCOROBO(ココロボ)」RX-V95A/V70Aが発表されました。
今回のポイントは、部屋スミの掃除だそうです。
新しい機構を備えた「 COCOROBO」(以下ココロボ)をレポートします。
■日本標準を目指して
日本の住環境は、他の国とは違います。
高温多湿ですからね。
例えば、アメリカのように一夏ブーツで過ごすとしますね。
かなりの率で、水虫(白癬菌症)になると思います。
アメリカでは発生しません。
湿度の差ですね。
このため日本では古くから、生活床は地面から高く持ち上げ、その上を素足で生活することがなされてきました。
このため同じフローリングでも海外と質が、全く違います。
米国は靴でそのまま上がります。
このため、堅い。
相手は、土にまみれ、鋲でかかとを打ち付けてある靴が相手ですからね。
そうでないと持ちません。
日本の板の間は、素足ですし、そこに座ってもイイようにできています。
単純にいえば柔らかい。
木ですから堅いといえば堅いのですがね。
分かりやすい例は、掃除機のヘッドですね。
海外製品のヘッドを見ると、ヘッドに金属が使われていることがよくあります。
堅い床に、土・砂ホコリを相手にしていますので、こうなります。
日本は違いますね。
柔らかめの床に、紙・布ホコリ相手ですからね。
柔らかめのブラシに、当たりのイイ樹脂を多用します。
さて、そうなると日本はオリジナルのロボット掃除機が必要になるわけです。
別名「ガラパゴス」とも言われますが、今、世界でも指折りのロボット掃除機熱狂市場ですからね。
■ココロボの歩み
初代ココロボが生まれたのは、2012年6月。
型番は、RX-V100/V80。
シャープの資料を紐解きますと、「強力吸じんシステム」「超音波センサー」とありますが、余り特徴のないロボット掃除機でした。
続き、同12月に発売されたRX-V60。
ここから日本標準仕様を折り込んで行きます。
V60に折り込まれたのは「コンパクトサイズ」。
日本は、床面積の割りに、家具の数が多い。
欧米の方が、よほどシンプルです。
掃除機をデモさせるモデルルームはモノが少ないのですが、まあ、日本でそんな家は少ない。
ルンバが出た当時はスゴくアピール度があり、米国では家具メーカーもルンバを意識した家具を出したりしています。逆に言えばそれだけ微妙に大きい。
日本人も大きくなってきましたが、それでもアメリカに行くと小さいし、やせています。
肥満度が高い人は、アメリカに行くことをお勧めします。
かなり肥満している人でも、空港では細めに見えます。
ストレスはグンと減りますよ。
それはさておき、ルンバの日本での弱点の1つは「サイズ」です。
「後、数cm小さければ」となります。
これに果敢に挑戦したのが、RX-V60。
幅、奥行:299mm、高さ95mm。
より使い易くするための標準を作ったわけです。
2013年6月に、RX-V90。
部屋の広さを検知する「スマートお掃除」機能を始め、ゴミがあると自動でパワーアップして吸い込む「ゴミセンサー」機能、など、使える掃除機のための仕様が盛り込まれます。
同年12月に、RX-V200。
こちらは、クラウドとつなぎ、「ココロエンジン」の強化。
それなりのお喋りが出来始めたのは。
まだまだといえば、まだまだですが・・・。
■今回は「部屋スミ」に注目。
日本の部屋ゴミは、元々、紙・布ホコリなのですが、非常に移動しやすい。
このため、部屋スミはどうしてもホコリの溜まり場になってしまいます。
しかも今の日本の部屋は密閉度が高い上、窓開け換気もない状態ですので、ホコリも逃げずにたまって行きます。
ホコリは、ダニ、カビの食料となります。
温湿度が合えば、あっという間に繁殖します。
ダニもカビも健康に悪いのはご存じの通りです。
今のところ、掃除はロボットより、人間が行った方が、キレイになります。
しかし、結構面倒臭いのも事実です。
そのお助け掃除機が、ロボット掃除機です。
部屋スミの掃除をきちんとなると、人間がしても面倒臭いですよね。
ヘッドを取って、ブラシを引き起こして、腰を屈めて・・・。
書いても面倒臭いです。
シャープは、この「部屋スミ」に着目しました。
■新開発のエアーダスターで「部屋スミ」攻略
エアダスターをご存じですか?
缶に入ってゴミに空気を吹き付けるモノというと分かりますか?
PC周りによく使われ、ブラシの届かないキーボードの隙間のホコリ等を空気で外に出す役目をします。
ホコリを取り去るのではありません。
あくまでもホコリが取れるように、隙間から出すのが役目です。
今回のココロボですが、それと同じ役割をする「エアーすみブラシ」を搭載しています。
まあ見事な動きですので、見てください。
ちょっとトリッキーですが、中々の業師です。
■新開発の「縦横無じんシステム」で部屋中をキレイに
もしロボット掃除機と同じ、家具を動かさない前提で人間が掃除するとしたら、どういった動きを取るでしょうか?
広いところは、雑巾掛けをするように直線的に掃除をするでしょうね。
では汚れているところは?
何回も同じ所を掃除しますよね。
では、では、家具の密集域は?
手を伸ばして見たり、いろいろな方向から掃除したり、ケース・バイ・ケース。
いろんなことをしますよね。
シャープが今回開発した「縦横無じんシステム」は、そのようにいろいろな走行パターンを組み合わせています。
まず大きくは、スタートは、縦・横ジグザグ走行です。
モノが多いところに差し掛かると、ランダム走行に変わります。
部屋スミは先ほどの首ふり走行。
ゴミセンサーがゴミを検知すると、吸じん力をアップするとともに、8の字走行で二度三度と念入りに掃除をします。
さらに椅子の脚周りは、くるりん走行と、実に多彩です。
■小型ボディの長所を活かして
RX-V95のサイズは、直径:約310mm で、歴代で一番小さいと言うわけではありませんが、やはり小さめです。
むしろ今回特筆すべきは、高さですね。90mm。
冒頭書きました通り、日本は家具がゴチャゴチャに置いていますので、本体が小さいことは有利に働きます。
さらに段差の乗り越えも、20mmまで可能になりました。
リチウムイオンバッテリーは、3時間でフル充電。
90分以上の連続稼働が可能です。
■ココロエンジンも進化
ココロボの特徴は、「話す」ことですね。
愛くるしい声で、独り言を言いながら頑張るすがたは、幼児が汗をかきながらもお手伝いしているようです。
これにはまると、可愛くてしょうがなくなります。
実は私もハマりました。
そうなると、掃除力より愛くるしさ。
掃除機というより、ペット、息子を感じさせます。
V95Aはここを強化しています。
まず、掃除中の独り言がパワーアップしています。
挨拶もパワーアップ。
さらに、留守中の働きぶりや、お知らせもレポートするようになりました。
ちなみに、音声認識有りがV95A、音声認識なしがV70Aという違いがあります。
その上、SDカードに好きな人の声を入れれば、声の差し替えも可能です。(V95Aのみ)
また関西弁のお喋りも好評。
関西弁仕様のカタログも用意されるとのことです。
■やはりシャープ、プラズマクラスターも付いています。
かなりオーバーな表現ですが、その昔、何にでも電卓が搭載された時期がありました。
その中、炊飯器にも付くという話があり、友達とその真偽に関して、いろいろ話した覚えがあります。
(ガセネタでした・・・)
今のシャープはプラズマクラスターですね。
ココロボにも付いています。
ロボット掃除機の稼働は、実働90分/日。
充電 3時間ですから、日に最大4時間半稼働です。
家事で一番嫌がられる掃除担当なので、イイとしても良いのですが、30×30cmのスペースを取るわけですから、もう少しがんばって欲しい気もします。
シャープからの提案は、掃除機として使っていない時に、「プラズマクラスターイオン発生器として使いませんか」ということです。
プラズマクラスターイオン発生器は、いろいろなことができますが、すぐ効果が現れるのは、「閉鎖空間でのニオイ取り」ですね。
今回、シャワーモードを付けたことにより、シャープのお勧めは衣服のニオイ取りですね。
ウォークインクローゼット内の衣服のタバコの付着臭をスポット消臭などが、上げられています。
さて、いろいろと使える新しいココロボですが、価格はオープンで、4月下旬発売です。
お店で見かけたら、声をかけてやってください。
きっと「おはよう!」と挨拶してくれますよ!!
商品の詳しい情報は、シャープのホームページにて、ご覧ください。
http://www.sharp.co.jp/cocorobo/
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2015年3月13日