パナソニック、ロボット掃除機市場に参入!
その名は「ルーロ」
1月22日に、パナソニックから、ロボット掃除機が発表されました。
名前は「ルーロ」。
さてその実態はどうでしょうか?
ロボット掃除機の欠点は、それだけで掃除ができないことです。
人が丁寧に掃除機を掛けた場合を100点とすると、人によっても違うでしょうが70点位。
ラフに掛けると80点位ですから、見ようによっては、極端な差はないとも言えるのですが、そこを何とかしようとするのがメーカーですね。
より良い製品を世に出そうとします。
今回のルーロに施された工夫はどんなものでしょうか?
■特徴の1:形はギターのピック。その意味は・・・
形は「ギターのピック」と説明するのが一番分かりやすいと思います。
が、本来の意味は、「ルーローの三角形フランツ・ルーローが開発した正三角形の各辺を膨らませたような形をした定幅図形」。
クルマ好きならピンっと来ますね。
マツダ、ロータリーエンジンのローターの形です。
この形の特徴は、「内接」にあります。
内接とは、ある形の中で、ある形のもの(この場合はルーローの三角形)を接触させながら動かした時、どんなことが起こるのかということです。
単純に言えば、幅:Wのルーローの三角形は、辺の長さ:Wの正方形の中で内接しながら回転することができるのが特徴です。当然、角最奥に接触することはできませんが。
これを部屋とロボット掃除機になおすと、正方形のコーナーを持つ部屋隅ギリギリまで、このロボット掃除機は余さず侵入できることを意味します。
ただしコーナー再奥には本体は侵入できないので、その長さにセットしたブラシで掻き出す。
そのために、ルーロはギターのピックに似た形をし、ブラシの長さも決まってくるわけです。
■隅々まで動いても、ロボット掃除機が、床をキレイにしきれない理由
ロボット掃除機は、正直いうと、かなり頭がイイです。
それでも人間に及ばないというのは、人間は汚れが落ちきるまで掃除するのに対し、ロボット掃除機は汚れた場所を通る回数で決めるからです。
回数が来れば、汚れていてもロボット掃除機は別の所に行ってしまう。
要するに、汚れが一部残ることがあるわけですね。
■特徴の2:ハウスダスト発見センサーを使用
パナソニックが、他の掃除機メーカーと最も違うのは、汚れを客観的に判断できるセンサーを持っていることです。
名前は、「ハウスダスト発見センサー」。
20μm位までのダストが、どの位あるのか、発見するセンサーです。
ダストが多いところは、少なくなるまで行ったり来たり。
人間と同じ動きをします。
これでよりよい仕上がりが期待できます。
えっ、「余分な動きをすると、電池がなくなり、部屋全体を掃除できなくなる」ですか?
それも大丈夫。
パナソニックの電池技術はトップレベルですので、それも織り込み済みです。
■特徴の3:ナビはハイブリット型
ロボット掃除機のナビは、ランダム型とシステム型に分かれます。
ランダム型は、iRobot社のルンバが代表ですね。
部屋の中のすべてを複数回通過することにより、キレイにする手法です。
統計理論に基づき成果を上げるナビで、特徴は部屋の状況が分からなくても使えることです。
システム型は、ミーレ社、コーボルト社他が採用しています。
こちらは雑巾掛け。隅から隅が特徴です。
しかし、部屋の形状把握が必要なため、デジカメを付けたり大変です。
パナソニックのルーロは、基本はランダム型のナビを採用しています。
しかし隅をキレイにするために、ラウンド走行を組み合わせています。
これでキレイにするわけです。
遂に、パナソニックがロボット掃除機を出し、春にはダイソンも市場に投入予定です。
ロボット掃除機を出していない総合家電メーカーは、三菱、日立となりました。
昨年も話題豊富なロボット掃除機市場でしたが、今年もいろいろな話題を提供してくれそうです。
商品のより詳しい情報は、パナソニックのホームページにてご確認ください。
http://panasonic.jp/
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2015年1月26日