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家電にはいろいろな分野があります。
その中に、インフラ家電と称すべき一群があります。
照明関係、空調関係がここにはいるのですが、この2つの特徴は、使用しているのを意識しなくて済む方がよい家電といえます。
今回発表の、新型「イオン発生機」2機種。
（左）トイレ用のIG-GTA20
（右）ベッドサイド用のIG-GBP1
双方ともオープン価格、11月発売予定。
作業するのに適した光であれば、電球は見えなくてもよいわけです。
また空気清浄機も同じですね。
空気がキレイであったら、不要なわけです。
双方共に、室内で目立つ理由はありません。
「飾りとしてどうですか？」という人もいますが、基本実用品ですからね。
なくてすむなら、そちらの方がベターです。
さて、今回のシャープのプラズマクラスター製品 2点は、そこが十分煮詰められた仕様で、非常に合理的かつ使いたい製品です。
■トイレ用天井設置型イオン発生機 IG-GTA20-W 〜名前問題〜
言いたいことはわかるし、 正しいのだが、 ピンとこない人も多いのでは？
この名前だと、何だかわかりませんよね。
商品名で最も重要なことは、「名は体を表す」ということです。
もっと具体的に言いますと、「どんな効用があるのか、わかってもらう」ということなのです。
例えば洗濯機。
洗濯するモノ。洗濯する機械なんだ！じゃ、使おうとなります。
イオン発生機。
イオンを発生させるモノなんだ。じゃ、とはなりませんね。
それは「効用がわからないからなのです。」
後述しますが、この家電そのものだけでなく、考え方（コンセプト）も、家電の「新定番」だと私は考えています。
まだ使用していませんので、実際の使用感までは入っていませんが、出来のよい家電というのは見た瞬間にわかります。
が、この商品名だとそれが分かりません。
何故なのでしょうか？
■何故イオン発生器は効能がうたいにくいのか？
それは、未だに「マイナスイオン」ブームのトラブルを引きずっているからです。
マイナスイオンと言う言葉は、どことなく大気に含まれる酸素、水などの分子がイオン化、正負できるイオンのうちマイナスのイオンをいう風にきこえますが、どこにも定義されていません。
が、これが健康に効くということで、20世紀終わり〜21世紀の初めに、一大ブームを巻き起こします。
テレビでもガンガン特集を組み、健康ブームに拍車を掛けますが、学術的に認められていないものですので、良心的なメーカー、流行にのっただけのメーカーと2分されます。
余りの酷さに、国が乗り出し。「景品法」という法律を制定します。
この中には、「家電が、いろいろな効果を訴求する場合、論拠となるデーターを示す」ことということを定めます。
つまり、「健康にイイ」という場合は、例えば、空気中の××というカビの胞子が○○のレベル浮遊している。Aという家電を使うことにより、△△のレベルになることが、第三者機関により証明された。このため同じ室内でカビがはえる可能性が減り、健康にイイ。といったデーターを出さなければならないということです。
これにより、適当なメーカーはかなり淘汰されました。
■評価したいシャープの姿勢
シャープのクラズマクラスターは、これらをクリアしているばかりが、弛まぬ努力により、他のメーカーが行っていない、6畳レベルの空間での「インフルエンザウィルス」での検証、また今年は、喘息に対する「臨床実験」を行っており、他に比較できないレベルで確認しております。
「インフルエンザウィルス」は感染力の高いウィルスなので、通常は1m3（1×1×1mの空間）のような小さい空間で行います。
ウィルスの数が少ないので、比較的安全というわけです。
ところが、人間こんな狭いところに、住むことはないですから、できる限り住空間で確認したいということが希望ですよね。それをシャープは実行したのです。
さらには「臨床実験」。
これは患者を巻き込んでの実験です。相手は病気の患者さんですからね。
許諾してもらうことだけでも、本当に大変です。
11月にアカデミー（学会）で報告がなされ、内容がすべて開示されます。
非常に楽しみです。
※関連記事：「シャープ、アカデミア主導の臨床研究において、プラズマクラスターにより小児アトピー型の軽症、中症の喘息患者の、
気道炎症レベルが低減したことを発表」
これら努力は、すぐ売り上げに跳ね返りません。
この不景気な時ですので、経営者によっては、「不要」、と判断する人も多いと思います。
そんな中、プラズマクラスターはいい商品であることに誇りを持ち、真摯にそれを実証しようとする姿勢は素晴らしい。
ユーザーも安心して使えるというものです。
プラズマクラスターの挙動をスーパーイラストで記載
シャープのカタログより抜粋
シャープのプラズマクラスターも、全てがアカデミックと言うわけではありません。
まず「プラズマクラスター」はシャープ独自の言い方、登録商標です。
ただ、なんとなくカッコイイから付けたのではありません。
プラズマ放電により、H+（水素イオン）とO2-（O2ラジカル）という2種類のイオンができます。
プラズマクラスターのロゴ 赤は「H+」もしくは「O2-」を 白は「H20」分子を示す。
そのため、シャープは「プラズマクラスター」と呼称していますが、アカデミック的な言い方をすると「H+」「O2-」です。
このイオンは4つの特性を持ちます。
| 空気浄化 | 空気中を浮遊する「カビ胞子」「細菌」「ウィルス」をイオンの力で攻撃、やっつけます。 また場合によっては付着菌に対しても有効です。 |
| 消臭 | 臭いのモノとになる物質を攻撃、分解します。 |
| 除電 | 静電気を抑えます。PM2.5等の有害微粒子が付着することを妨げます。 |
| フェイスケア | イオンの周りの水分が、肌の保湿をうながします。 |
プラズマクラスターの有用性はご理解頂けたことと思います。
ただお気づきだと思いますが、このイオンがどの位の量あるのかにより、話が違ってきます。
多い方が効くのは当たり前ですが、過剰の場合、人間の皮膚、粘膜（目、鼻、喉など）を攻撃する可能性もありますので。
寿司で使われるわさびと同じで「適量」が重要です。
このため、シャープはそれを明記してあります。
「プラズマクラスター25000」のように、数字が明記してありますが、これが1m3の中に含まれるイオン数を示します。
今、シャープの商品には、「プラスマクラスター7000」、「プラズマクラスター25000」があり、同じ体積の場合、より強い効果を求める場合は「プラズマクラスター25000」がイイです。
次に重要なのは、使う面積ですね。
これもシャープは明記しています。
これに沿って使うと、よい効果が得られる。
それが「プラズマクラスター」なのです。
シャープの空気清浄機のカタログより転載。
プラズマクラスターに関することが、詳しく、そしてわかりやすく解説されている。
■プラズマクラスターとトイレとの相性
現在トイレは、そんなに換気のイイところで使われません。
窓がないトイレもありますし、大きな窓ですと泥棒が入る可能性もあります。
シャープ社員に対し行った「トイレのニオイ対策アンケート」結果
左）戸建て、右）集合住宅、シャープの説明資料より
芳香剤、消臭剤で対応する人も多いですが、アンケートの結果は、満足度は余り高くありません。
ところで何が臭うのでしょうか？
（ちょっと尾籠な話で申し訳ありません）
シャープの説明資料より
便です。
これは仕方がありませんね。
もう1つは、小便のハネです。
乾くと尿石がでるのですが、これをバクテリアが食べます。
ニオイ菌と呼ばれるやつです。
この分解時にガスが出るのです。このガスが臭いのです。
そう、プラズマクラスターは、このバクテリアをやっつけるのです。
そのうえ、臭いそのものも、やっつけに行きます。
このように、トイレの臭い消しには非常に役立ちます。
が、難点が・・・。
1つめはコンセントですね。
洗浄便座が一般化した今、多くのトイレにはコンセントがあります。
ただ余っているのかというとそうでもなかったりします。
さすがにトイレ開けっ放しはないですから、余所から持ってくるわけにはいかない。
2つめは置き場所ですね。
壁用のアタッチメントを作ってみたり、こちらも大変です。
■トイレ用天井設置型イオン発生器 IG-GTA20-W
光らせた状態。40W相当。
そう電球ソケットをそのまま使うのですね。
「ライトがなくなるのは困る」ですって、・・・・。
ご安心を先端には、40W相当のLEDが付いています。
これなら、場所、そして電源を気にすることがないです。
しかも、これは人感センサー付き。
人がいる時は、ライトが自動的に付き、イオン発生器は「弱」で作動します。弱の時の運転音は「22dB」ですからこれは静か。
まったく気になりません。逆に人がいない時は、ライトはオフ。そして発生器は「強」で動作します。
ちなみにプラズマクラスターは25000の方です。
トイレの臭いはきついですからね。
ニオイ菌の増加に対する効果を明確にする。
左）試験方法、右）結果（横軸は表示なので、1000倍近い差が出ている）
天井を使用すると、場所と電源の問題は一気に片付きます。
私は、HEMSをどの部屋でも使えるようにする（＝Wi-Fiが使える）ということで、天井のライトにWi-Fiを組み込むことを考えましたが、それと同じですね。
軽い家電は天井へ。
今後の主流になりそうなコンセプトでもあります。
左）シャープの考え方のまとめ図。
右）元がダウンライトでも付けられるようにアタッチメント付き。細部まで配慮されている。
■ベッドサイド用イオン発生機 IG-GBP1-W
こちらは寝室用です。
さくら色、綺麗！
灯りはシャープの十八番「さくら色」。
リラックスできるのと、肌色がきれいですね。
女性にもよるのでしょうが、美人度が増します。
プラズマクラスターの効用は、「美肌ケア」と「枕」のニオイとりです。
特に、髪を完全に乾かさないで寝る女性もいますが、髪にはよくても枕にはよくありません。
水分があると、ちょっとしたフケでも、バクテリアの栄養分と化します。
このバクテリアの発生を防ぐのですね。
コンセプトに従い、きちんと作り込んである
しかも枕のニオイ消しは、ニオイをところに直接当てることが条件です。
またデザインもすごくイイですね。
しかも奇をてらっていないので、まず飽きない。
私だと、緊急時にも使えるように、持ち手を付け、バッテリー内蔵させるのですが、それは個人的な趣味ですから・・・。
この2つは、隙間商品ともいえますが、実に良く出来ています。
コンパクトで、美しい。
特に、IG-GTA20は、「トイレランプの新定番」の価値は十分持ちます。
お勧めします。
商品のより詳しい情報は、シャープのホームページにてご確認ください。
http://www.sharp.co.jp/pcig/
■関連記事
豆知識「イオンって何？04 プラズマクラスターイオン」
