冬、ノドが痛いので、加湿機でガンガン加湿。
ところが、その影響で窓、そして窓枠に結露びっしり。
そんな経験はありませんか?
これを放置しておきますと、日本の室内は、かなり暖かく、かつ密閉性がいいので、冬でも黴菌(カビ、細菌)が繁殖する場合があります。
この矛盾したユーザー要望に、三菱が今回発表したパーソナル保湿機は「ズバリ」の性能です。
ご紹介しましょう。
■絶対湿度と相対湿度
夏場と冬場、見ることが多い器具に温湿度計があります。
とくに夏場の熱中症対策、冬場のインフルエンザ対策には欠かせません。
で、ここで使われているのは「相対湿度」といわれるものです。
そう普段何気なく使っている「湿度」は「相対湿度」なのです。
これに対し、学術的には「絶対湿度」をいう湿度があります。
違いは、下表の通りです。
絶対湿度 | その時の温度である単位当たりの空気に含まれる水の重さ。ある単位は、1kgもしくは1m3。前者を重量絶対湿度といい、後者を容積絶対湿度という。 |
相対湿度 | その時の温度で、ある単位当たりの空気に含まれる最大の水量を100%とし、実際含まれている水の量を百分率で表したモノ。 |
何故、こんなことになっているかというと、2つあった方が使いやすいからです。
特に相対湿度は、その環境状況を把握しやすいですから。
■結露が冬場に起きる理由
結露は、空気中の水分(水蒸気)が液化する現象です。
水は、ご承知の通り、氷(固体)、水(液体)、水蒸気(気体)という3態を持ちます。
この中の、水蒸気(気体)が、水(液体)に変わるわけです。
これには条件があるのです。
ある温度下では、その温度で空気は保有できるだけの水分を持とうとします。
相対湿度でいえば、100%までは保有するわけです。
それ以上の水分は、空気が保持できないわけですので、結露するわけです。
ちなみに、空気が保持できる水分は、気温が高い方が多く、低い方が少ない。
冬場、乾燥しているのは、空気が含んでいる水分の絶対量が少なくなるからです。
端的な例が結露です。
寝る前、結露していない部屋でも、朝結露している。
これは夜は部屋の温度が下がりますからね。
特に窓際は下がります。
水分を保持仕切れなくなるわけです。
で、結露。
逆に布団の周りは暖かい。
人もいますからね。
で、ここの相対湿度は低い。
このため、体からは水分がドンドン抜けます。
粘膜(ノド)、そして皮膚から水分が失われる。
痛い!
ここに「冬場の悪循環」成立となるわけです。
■三菱が出した解答はこれ!
冬場、部屋をどんどん加湿しても、結露だけ増えて ノドが潤っていない理由はお分かり頂けたと思います。
昔と違い「密閉度が上がっています」からね。
加湿は非常に気を付ける必要があるのです。
これに対し、三菱が出した結論は、「人間の顔周りだけ加湿する」でした。
顔から75cm 離れた位置に、保湿機置いて作用する保湿機です。
書くと簡単ですが、技術的にはなかなか難しい。
まず空気の中に水分を送り込むのは、高温スチームですが、すぐ上昇します。
高温スチームといえば、ご大層なものに聞こえますが、基本は「湯気」です。
普通の場合、横になびくことはありません。
子供はよくこの湯気をつかもうとします。
不思議ですからね。
その時、どうします。
「ダメ、ダメ、危ない!」ですよね。
ギュッと抱きしめて、遠ざけますよね。
そう、このスチーム制御が技術的なキーポイントです。
ここに12件の特許が積まれているそうです。
その上、睡眠時に使用するということに対する配慮も万全。
冬の加湿は、大きな問題でした。
三菱のこの加湿器は、それに対し「満額回答」に近い製品だと思います。
これは「にくい、にくいね、三菱」とダブルで言ってもいいでしょう!
■オムロンヘルスケアとの取り組み
三菱はオムロンヘルスケアと組んで、「新保湿スタイル」を提案するそうです。
オムロンは、どちらかというと女性よりの商品が多い上、睡眠のノウハウもいろいろ持っている会社ですので、ピッタリというイメージですね。
この冬、注目の保湿機。
ここに誕生です。
商品のより詳しい情報は、三菱のホームページにてご確認ください。
http://www.mitsubishielectric.co.jp/index_p.html