日本でも高画質にこだわりトップを走る東芝のディスプレイ。
その技術が、どんなことに使えると考えているのかを、今回の展示に見ることができました。
今回の東芝のテーマは、テクノロジー（Technology、技術）とライフ（Life、生活）の融合。
“Lifenology”だそうです。
正直、ある程度感覚的にわからないでもないのですが、いざ開き直って「説明して！」と言われると、「できません。」となります。
が、メーカーは本来、商品で自分の意志、思想を語るモノ。
ということで、東芝の展示物から、東芝が何をしたいのか、見て見ることにことにしました。

 
東芝は、今後ということで、5つの展示をしていました。
4K大画面によるリビングホームシアター。
5K大画面テレビ。
で、あとの3つは全てディスプレイが、ミラー（鏡）の後ろにあり、ミラーを通して見るタイプのものでした。

 
■鏡の意味
まさか、ディズニーの「不思議の国のアリス」のアニメを流し、これが続編「鏡の国のアリス」だよというわけではないでしょう。

実は私が初めてヨーロッパに降り立ったのは、オランダでした。
スキポール国際空港から、クルマでホテルに向かったのですが、まずビックリしたのは、ビルの壁面。これでもかという位に、ガラスとミラーが使われていました。

次にホテルに入ると、やたらキラキラ感があります。
いろいろな所に鏡があるのです。

そして朝食時。トースターからコーヒーメーカー、そして大盛り皿全部金属ですので、これまたピカピカ。
黒塗りのお櫃で出される日本のお米とは、ずいぶん異なります。

ある意味、ヨーロッパで鏡は、中世ならいざ知らず、今やどこにでもあるものなのです。

 

ディスプレイの弱点は、映像が映っていない場合には、単なる黒四角です。
壁に取り付けても、床に置いても、使わない時は、黒四角。
例えば、3時間/日テレビを見ることにしたとします。
残りの21時間は無用な黒の四角なわけです。

 
これをインテリアとして認められている鏡の奥に隠すわけです。
鏡は1つの部屋に複数個あることもありますので、情報ごとに区分けしても構いません。

 
1つの例はキッチン。
キッチンに鏡！！と思いましたね。
どうしてかというと、未来は四方に壁のないアイランド型のキッチンが流行るとされておりますので、違和感を覚えたわけです。

むしろ、鏡ではないですが、その思想から不要な時には隠せるディスプレイだったら、大歓迎でしょうね。
何てたって、顔を上げれば「レシピが見られる」のはありがたいです。

手を動かせば、センサーがキャッチ。
次のページへ飛ぶなんて嬉しい限りです。
手が濡れていて、レシピ本がめくれないなんて日常茶飯ですから。


 
■8Kのデジタルサイネージ
続いて感心したのは8Kのデジタルサイネージです。
実は、これ55インチのハイビジョンテレビ16台から構成されています。
ハイビジョンは2Kですから、それを一辺4台並んでいることになります。
つまり8K。


安価にできることから、これはありですね。
やりようによっては、16K対応も可能かも知れません。
安いモノを組み合わせ効率を上げる。

これはイイ感じの着眼点です。