日立の2合以下でも美味しく炊ける5.5合炊き
IHジャー炊飯器「ふっくら御膳」RZ-VW3000M
日立は、1合、2合という少量炊飯に力を入れています。
今回は、5.5合炊きの炊飯器なのに、今まで苦手だった2合以下が美味しく炊けるIHジャー炊飯器「ふっくら御膳」を紹介します。
■世帯人数の減少、家族の食事時間の分散化など
安倍総理が声高に「人口が減る」っと騒いでおりますが、かなり前から分かっていたことでもあります。
しかし、女性が子供を産みたくなる社会かと言われると、疑問符がかなり付きます。
それと共に、家電で一番重要な基礎票、世帯数も大きく中が変わってきています。
核家族である内はまだしも、現在一番多いのは一人身の世帯です。
33.3%だそうです。
次は夫婦と子どものいわゆる家族なのですが、その次には夫婦のみが控えており、今の世帯人数平均は、2.7人だそうです。(日立情報)
データーは、色々な研究所で推計されており、今の時点でもっと少ないとの情報もあります。
家族3人、昼はみんな外(父、母 勤め先で外食、子 給食)とすると、朝は急いでいるので、ご飯3膳。
夜は、父、子が2膳づつ、母が1膳。
これだと、朝2合、夜2合焚けば足ります。
それ以外にも、仕事の関係で一人一人食事の時間がバラバラになるなど、まとまって食事を作る、ご飯を炊くことが少なくなっている。
それが日本の現状なのです。
■5.5合炊きのIHジャー炊飯器に求められているモノ
現在、炊飯器は大きく分けて2種類あります。
5.5合炊きと1升(10合)炊きです。
何故、2つあるのでしょうか?
大は小を兼ねないのでしょうか?
実は兼ねないのです。
味が変わってくるのです。
例えば、5.5合炊きの場合、3合以上で焚く時と、2合以下で焚く時は、感じが違います。
3合以上で焚くと、大抵上手く炊ける炊飯器が、2合以下で焚くとなかなか上手く炊けない。
やたら水気が多く柔らかすぎたり、逆にパサパサだったりします。
容量に対し適正量というのはあります。
ただ1合〜5.5合まで炊けますといっているのが、5.5合炊きですから、少ないから美味しくないですというのは一寸という感じがします。
■容量に対し、少ないと美味しく炊けないのは何故?
米を炊くということは、あの堅い米にどうやって水分を入れるかということです。
日立は次のように考えています。
1)60℃まで温度を上げ、そこで数分キープ。高温浸しでしっかり吸水
2)ご飯が糊状になるギリギリの温度で一気に炊きあげる。5〜7分で98℃に。
3)98℃以上でしっかり蒸らす。この間に、消化されないβでんぷんから、αでんぷんに変わる。
兎に角、温度維持が重要なわけです。
釜の容量に対し、米の量が少ないということは、ご飯の上に大きな空間があることを意味します。
米、釜などの熱源から離れていますので、空間が大きいと温度が下がります。
つまり、美味しく炊ける状態から離れてしまうことになります。
また、そうかといって火力を強めてやると、メインは釜底ですから、ご飯が焦げてしまう。
なかなか上手く行きません。
■「大火力側面ヒーター」を採用
新しい「ふっくら御膳」は、どうしたかといいますと、「大火力側面ヒーター」を採用しました。
側面ヒーターが、今までなかったわけではありません。
釜全体が発熱するのは重要ですから、35Wの側面ヒーターが付いています。
しかしそれでは少量炊きの時、温度が下がってしまいます。
このため、今回は大幅パワーアップさせた「80W」ヒーターを取り付けました。
これで少量炊きの時でも、スチームの温度は下がりません。
美味しく炊けるわけです。
また、今回の仕様に合わせて、炊飯量に合わせて漬し、蒸らしの工程でのヒーター通電時間を制御させた「1合、2合少量コース」を新たに設定しております。
美味しく炊くために今まで培ってきた技術、重厚打込鉄釜などと相まって、「ふっくら御膳」ご飯の量に関わらず、美味しく炊くことができます。
■手入れが簡単、蒸気カットと安全など「使い勝手」も向上
最近の炊飯器、特に美味しさを売りにするプレミアムクラスの炊飯器は、お手入れが大変。
釜、蓋だけでなく、スチーム用のパーツなど、いろいろなパーツを洗わなければなりません。
今回日立はこの部分を再検証。
毎回洗浄しなければならないパーツは、釜も含め5点です。
中でも新しく設計した給水レスオートスチーマーは、継ぎ目の少ない一体構造にしました。
少しでも楽に使ってもらおうと考えているためです。
また、ご好評の「蒸気カット」は継続採用。
使いやすさにもこだわっています。
■サーモスとの共同開発した真空断熱構造 他で、省エネも達成
熱エネルギーは、放射拡散しやすいエネルギーです。
このため上手く扱ってやらないと、熱を作り出す電気代も馬鹿になりません。
このため、ふっくら御膳には、サーモスとの共同開発した真空断熱構造を採用しています。
加え、「重厚【打込鉄釜】」「蒸気カット」「「エコ炊飯」コース(14年度採用)」で、目標年度2008年度に対し、省エネ基準達成率:119%、年間消費電力量;70.7kWhを達成しています。
■第一印象
現在、5.5合より少量というニーズは非常に高く、近々、少量、5.5合、1升(10合)というカテゴリー分けになると考えられます。
このため、5.5合でありながら、2合以下も美味しく炊けるという仕様は、普段は2合位を美味しく、友達が遊びに来た時などは大容量でと考えている人にはピッタリという感じです。
ただ5.5合に引かれたためか、デザインが極めてオーソドックスであり、魅せるデザインとはいえません。
冷蔵庫のシンボルカラーであるマグノリアの採用は、面白いと思います。
商品のより詳しい情報は、日立のホームページにてご確認ください。
http://kadenfan.hitachi.co.jp
2014年6月25日