最近の5〜6月は大変です。高気圧が変に張り出すと、猛暑日ですし、逆に雨が降ると寒い位。
ただ、1〜2日程度で変わるのも事実で、エアコンの冷房を本格使用するのも気が引けるという方も多いのでは・・・。
さて、日本の扇風機、DCモーター(直流モーター)が当たり前になり、羽根も大幅に改良され、いろいろな風が楽しめる様になりました。
今回は、日本型の扇風機、ツインバードのコアンダエアーをレポートします。
■体感温度を見直す
今でもそうですが、バイクが好きです。
夏冬問わず、カッ飛んでいました。
当然、夏休みはツーリングです。
信州、北海道などへ行きます。
ウェアは長袖。転倒時のケガを防ぐためです。
親友のI君は、夏でも革ジャンの剛の者でした。
夏に革ジャン。
当然長袖なので暑いのですが、これが割と我慢できる。
体感温度が低くなるためです。
体感温度に関しては、気温、湿度、風速が関係します。
今回、私が使ったのはミスナールの法則と言われるものです。
体感温度の算出式は、t:温度(℃)、h:湿度(%)、v:風速(m/s)の場合、以下の計算式で表すことができます。
時速:60km/hで走っているのは、16.7m/secの風を受けているのと同じです。
気温:32℃、湿度:70%、だと、体感温度は、26.6℃。約6℃も差がでます。
また、28℃の気温(エアコンの推奨設定温度)で、23℃の体感温度を得ようとすると、風速:0m/secで湿度を20%に下げるか、湿度:70%、3m/secの風が必要です。
ちなみに、ツインバードの扇風機は、160m/分(=2.67m/秒)が最高ですから、最大にしても達しません。
さてこれが意味していることは何でしょうか?
単純にいうと、高湿の場合は、風だけでは温度が下げにくいということです。(風の効力が少ないということ)
これは扇風機の使い方を考える時、大いに参考にできる事実です。
尚、ミスナールの式を紐解くと分かるのですが、上記現象は、10℃以下になると位で湿度と風の影響は逆転します。(風の影響が強くなる。)
今回、私がこの式を引き合いに出したのは、夏の室内、バイクの上共に、10℃以上だからです。
でもこれで分かりますよね。
ヨーロッパは湿度が少ないので、過ごしやすいわけです。
ちなみに、ヨーロッパ車は少し前まで、ヒーターのみのエアコンなしが普通でした。
■現在、扇風機を使う意味
もうお分かりですよね。
扇風機は低湿環境で、使ってやる方が有効です。
夏はエアコンと共に使うのがベストといえます。
エアコンは除湿してくれるので、この部分を上手く使うわけです。
エアコンの設定温度を28℃+αにします。
温度も設定まで下がりますが、除湿効果により湿度が下がります。つまり風の影響が大きくなる設定です。
緩やかな風で、しかも爽やか。
これが扇風機の役割です。
良質の風を送ることができる扇風機は、エアコンの頼もしい相棒というわけです。
それが現代の扇風機の意味です。
■コアンダエアって何?
さて、ツインバードの「コアンダエア」です。
目標は、「そよ風」だそうです。
実は、「そよ風」の明確な定義はありません。
気象庁では、以下の表のように呼びます。
名称 | 風速(m/秒) | 状態 |
無風 静穏 風弱く |
0.0〜0.3 | 煙が真直に上る |
軟風 | 0.3〜1.6 | 風のあることを感じる |
和風 | 1.6〜3.4 | 樹木の葉を動かす |
睡眠の間が「無風」、起きている間が「軟風」という感じでしょうか?
外だと和風もそよ風だと思いますが、家の中ですと「紙が飛んだり」しますので、一寸強すぎるようです。
強さ以外に、外の風は、他に大きな特徴があります。
特殊な環境以外は、頭〜足先まで同じ強さの風が吹くということです。
扇風機が作ろうとするのは、そんな風です。
使うのは羽根です。
空気と羽根ですから、飛行機のプロペラです。
プロペラは、前方の空気を後ろに押しやります。
プロペラの先の動きは螺旋です。空気に打ち込む、ネジのようなものです。
このネジに添い空気が移動。後方に強く空気の塊を押し出します。
こうして、プロペラは推進力を得るわけです。
扇風機は前に空気を送り出すので、これとはプロペラを逆に動かしているようなものです。
ただこれでは、空気の塊がらせんで押し出されるわけで、面に当てた場合、すべてのエリアが同じというわけには行きません。
いわゆる風ムラというわけです。
風自体には、ムラがなうのですから、おかしな表現ですが・・・。
ツインバードはこのムラを起こさないため、扇風機の径の中心から70%位部分に羽根のない羽根を開発しました。
羽根の部分は空気を前に送ります。
逆に羽根のない部分の空気は止まっているかというと、そうも行きません。
周りに前に行く空気の流れがありますので、空気の流れが発生します。
実は中央にできた空気の流れにはムラがないのです。
物理的にいうと空気の粘性(粘りけ)を利用しているのですが、似た現象にコアンダ効果流れの中にある物体を置いた時、その物体に沿って流れの向きが変わるという、粘性流体に見られる性質のこと。コアンダは見つけた人の名前。があります。
ペットネームはその「コアンダ」という名称を頂いています。
羽根径は33cmと大型。これでたっぷりの空気を均一に動かします。
■長時間使っても疲れない、眠りも妨げない。
20段階風量を変えられますが、実際に美味しいのは、8くらいですね。
音も小さいし、風の強さの割りに、風として流れてくる空気量が感じられます。
次は、微風。1、2です。
寝る時にピッタリ。
音は、小さい「ジー」という感じです。
これ私は気にならなかったのですが、この様な単調な音は人によりかなり好みが異なりますので、買う前には必ずご注意を。
逆に面白くなかったのは、MAX時ですね。
単純にいえば普通でした。
微風に強いコアンダエアは、今望まれているエアコンを最大にサポートできる扇風機ということもできます。
■使い勝手は良好
本体にはめ込まれたリモコン、大型ボタンのコンソールの使い勝手は良好。
特にリモコンは、あるとこんなに便利だったんだと、改めて認識しました。
屈まなくてもイイのは、妊婦、老人に取っては大いにプラスです。
また、EF-D969Wは、90〜110cmの高さ調整ができます。
エアコンの強より、扇風機の微風を使いたいとする赤ちゃんですが、最近は70cmを超えるのベビーベッドもあります。
これも楽々クリアです。
もちろん布団に寝かせても、首を前に倒すことができますので、問題ありません。
惜しいなぁと思ったのは、ACケーブルですね。
掃除機のように巻き取る機構を持ってないのです。
部屋から部屋へ移動させる時、便利なので欲しい機能です。
■デザイン
扇風機は、基本「夏」ですから、できれば、風をイメージさせる色、デザインがイイと思います。
白は硬質な感じがするので、水色がイイのですが、なかなかイイ質感の水色・青に出会えません。
コアンダエア 2014年モデルは、EF-D969Wは、水色を基調にしたデザイン。
私はこの普通さが好きです。
■組み立てに関して
輸送時の体積を小さくするため、箱にはパーツがバラバラにされた状態で送られてきます。
大人だと、取説なしでも組み立てられます。
注意したいのは、土台、羽根の取り付けと、羽根を抑えるネジです。
扇風機は基本的にモーターに羽根が直接付いていますので、頭でっかちです。
このため土台を大きめにするのですが、しっかり付いていなければ意味がありません。
また、羽根も同様です。
きちんとはめ込んで、ネジで止めることが大切です。
ただ、ネジは羽根が廻ると閉まる「逆ねじ」です。
これは必ず閉まるネジですので、余り強く閉めないでください。
あと、箱は取って置いてくださいね。
使わない時、コンパクトに仕舞うことができますから。
■ある女性との会話 〜EF-D969Wがお勧め〜
郷里広島での女性の知り合いとの会話です。
「扇風機が欲しい。エアコンの風じゃ、いやじゃけん。」
「どんなんが欲しいの?」
「使う部屋は2つ。リビングと寝室。
だから寝る時、付けて寝られるやつ。
あと、変な機能はいらんけん。
普通のやつ。」
「風質がよかったら、幾らまで出せる?」
「2万円。
それ以上のをようTVでやりよるけど。
扇風機に3、4万円はだせんけん。」
「だったら・・・、新潟にあるツインバードが出しているEF-D969Wがイイんじゃない。
これはね、コアンダエアと言ってね・・・。」
一台お買い上げ頂きました。
いろいろありましたが、「寝る時の微風」と「価格」がきめてだったとのこと。
EF-D969Wは、そんな扇風機です。
商品のより詳しい情報は、ツインバードのホームページにてご確認ください。
http://www.twinbird.jp