家電は大きく分けて、白物家電、黒物(AV)家電に分けられます。
AVは、映画、音楽、スポーツという娯楽、白物は日々の生活という括りですね。
このため日本メーカーはこぞってAV分野に参戦。
トップを狙って来たわけです。
しかし、エンターティメントは、映画、音楽、スポーツだけに限りません。
例えば、コーヒー。
焙煎、ハンドドリップ、もしくはエスプレッソ、ラテ・アート。そしてスィーツとの組み合わせは、ピュア・オーディオに匹敵する深遠さと面白みが同居。飽きません。
それと同様に飽きない面白さを持つことに、飼育・栽培があります。
日に日に育って行くのを見る面白さは、比類ないです。
育ちを気に掛けるわけですので、いつしか愛情さえ湧いてきます。
今回から、目の前で野菜・ハーブを育てられるU-ING 水耕栽培器 Green Farmをレポートします。
■最近よく聞く「水耕栽培」って何?
植物を育てるのは、水、肥料は欠かせません。
この2つのうち、肥料を液体にし、水と一緒に与える栽培法を、養液栽培と言います。
その養液栽培の中で、固定培地を必要しないモノを「水耕栽培」と言います。
端的に言うと、小学校で体験したクロッカスとか、ヒヤシンスの「水栽培」と同じものです。
では、この水耕栽培が何故今注目されているのでしょうか?
それは次の様なメリットがあるからです。
水耕栽培は基本室内で行われることが前提です。外なら天候の影響を受けたりして大変なのですが、それを室内で可能にする水耕栽培ならではのメリットです。
1) | 季節に関係なく、野菜を365日収穫できる。 |
2) | 敷地面積あたりの収穫量が多い。歩留まりも良い。 |
3) | 雑菌、病害虫に対する管理がしっかり出来る。このため農薬使用わずに済む可能性がある。 |
4) | 土地の属性、水はけ、栄養分等の影響を受けない。 |
5) | 気象条件の影響も受けない。 |
6) | 高い位置で栽培できるため、腰痛にならない。 |
7) | プログラムにより作動するため、農業経験のない人でも、野菜の栽培が容易。 |
建屋、装置、電気代、水、等々、とにかく金が掛かります。
地面を耕し、種を蒔き、水をやるとスタートできるわけではないのです。
■何故学校で水栽培をさせるのか?
小学校低学年の冬の定番授業ですね。
ヒヤシンス、もしくはクロッカスの水栽培。
植物の発芽などの知識が十分でない低学年ですから、必ずしも成功するわけではありません。
が、根が出て、芽が出て、少しずつ大きくなって行くのが、全部見えますので、「頑張れ、頑張れ」です。
花が咲いた時の、誇らしいこと。
ただ単に水をやり、日が当たるように動かしてやる位ですがね。
でも自分の手の上の命ですからね。
それを感じるのは、重要なことです。
■水耕栽培に必要な条件とは
まずは水ですね。
雑菌が繁殖しにくいことが条件です。
水が腐り、異臭がするようではいけません。
家庭で手早く使えるのは、水道水。
逆に、ミネラルウォーター他 自然水は、状態が分かりませんから、一番安全なのは水道水と言えます。
次は、酸素と二酸化炭素ですね。
よく植物は二酸化炭素が必要なのではと言われますが、それは光合成の時だけ。
他の時は酸素が必要です。
特にポイントは「根」です。
土は分子レベルで見るとスカスカ。実は空気もゆっくりと通ります。
ところが水耕栽培はこれが水。水の中に酸素は溶けていますが、何本も育てるためには足りません。
このため水耕栽培には通常の空気換気以外に「エアポンプ」が重要です。
また光も重要。
これがないと光合成ができないので、植物が育ちません。
ヒヤシンスの水栽培だと、これが日光でしたが、今の主流はLED。
電気代が余り掛からないからできる「光のシャワー」です。
■育てる株数
水耕栽培は閉鎖空間です。
このため、水、酸素、二酸化炭素、光の単位面積当たりの量は決まっています。
その中育てられる株数も決まります。
このために、水耕栽培では、少し多めに育てて、間引きを行います。
後、液肥ですね。
■U-ING 水耕栽培器 Green Farm
今回レポートするのは、U-ING 水耕栽培器 Green Farm。
544(W)×262(D)×305(H)mmですから、60cm水槽をイメージしてもらえれば良いです。
レタス系:10株、ベビーリーフ系/ハーブ系で20株。
30日の電気代、約285円タイマー運転:1日16時間設定、発芽モード設定の場合。電気代の目安単価:1kWh=22円。。
2013年3月15日に発売されたモデルです。
仕様的には、水耕栽培に必要とされるモノは全て有している、完全標準型と言えます。
目を引く特徴は2つですね。
その1。密閉型であること。
部屋は割とホコリが立ちます。1ヶ月掃除しないと部屋の隅(棚の後ろ)には綿埃がフワフワなんてよくある構図です。ホコリが葉についてイイことなんか少しも有りません。しかも風も吹かない、雨も降らないですからね。付いたら付きっぱなし。
それを含めての密閉型なのですが、後一つの効果は、極めてインテリアっぽい。
中のレタス、バジル等は観賞用の野菜ではありませんが、鑑賞したくなるデザインと言えます。
その2。LEDでの16時間照明。
実は水耕栽培自体に、光の定義はありません。
植物工場の発想は古くからありましたし、人工の光による栽培も提案されてきました。
というのは植物の生育を完全コントロールできるからです。
が、よい光源(十分な光量、設置、維持費が安い)は、なかなかありませんでした。
今は、LEDがあります。
小型、軽量、そして安くもなりました。
これが意味するのは、直射日光が不要ということです。
人の住まいは基本的に全ての部屋で外から光を取り入れられるようになっています。
が、南側と北側では光量は全く違います。
例えば、鉢植えを置くに、北側の部屋は選びませんよね。
しかし、Green Farmは、部屋を、置く場所を選ばずに済みます。
それは自前で光源を持っているからです。
リビングはもちろん、北側の部屋、玄関先でも、極端なことを言えば納戸の中でさえ水耕栽培が可能です。
その上、日照時間は16時間設定。実はこの時間、夏至の日照時間年によっても違いますが、14時間30分前後。より長くです。
この16時間は、植物に一番合っており、を最も効率よく育てることができる時間だそうです。
抑えるべきところは、きちんと抑えてある。そんな一品です。
実は、Green Farm、追加ラインナップされ、現在は3種類。
小型のCUBE(キューブ)。225(W)×225(D)×28.5(H)mm。レタス4株、ベビーリーフ系/ハーブ系で9株。
Green Farmの半分以下の能力です。
育てる量が少ないため、エアポンプはないです。
次は、Green Farmを3台重ねた様な形、TRI-TOWER。
515(W)×367(D)×1152(H)mmですので、110lの2ドア小型冷蔵庫とほぼ同じサイズですから、置くとかなりのインパクト。
が、ワインセラー、オーディオラックの様に高級感があるので、雰囲気はとても良いです。
特徴は、一番上の棚の高さが、他の棚より+10cmなことです。
そう高さがある野菜、具体的にはミニトマトが栽培できるのです。
さて、次回は種を蒔いて育ててみます。
お楽しみに!
商品のより詳しい情報は、ユーイングのホームページにてご確認ください。
http://www.uing.u-tc.co.jp
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