ショールームへ行こう!
ダイキン工業「フーハ」@新宿
ダイキン工業(以下ダイキン)は、言わずと知れたエアコン、空気清浄機で有名なメーカーですね。
歴史も古いのですが、乾燥が基本となるエアコンに加湿を持ち込んだ「うるるとさらら」シリーズ、また環境にやさしい冷媒R32を開発したりと、他社に先駆けて技術開発する積極性を持っています。
今回は、そんなダイキンのショールームにお邪魔しました。
ダイキンのショールーム(正確にはソリューションプラザ)「フーハ」は、新宿のNSビルの1Fにあります。
新宿のNSビルは、JR新宿駅から歩いて、徒歩7分です。新宿は地下街が発達しているので、雨の日は外を通らずに来ることもできます。
隣は都庁。1991年のビルですが、東京スカイツリーが出来た今でも、東京都で第4位の高さです。
NSビルは、都庁の手前にある東京都議会議事堂の南、第二本庁舎の東に位置します。
有名なビルですので、迷うことはありません。
■フーハとは
フーハは、1Fに2つのブースを持ちます。
正面玄関(東京都議会議事堂側)から入ると、左手が家庭用、右手が業務用です。
今回の訪問先は、左手のゾーンです。
フーハを一言で表すと、「空気にふれ、空気とあそび、空気のふしぎが感じられる、体験型のソリューションゾーン」だそうです。
「空気なんて知ってるよ!」と言われる方も多いと思います。
しかし、考えても見てください。
エアコン、加湿機、除湿器、空気清浄機、扇風機、サーキュレーター他、空気に関する家電はいろいろあります。皆さんは、これらを本当に使いこなされているのでしょうか?
何となくですよね。
例えば、室温が高めな状態で快適に過ごすためには、どうすればよいのでしょうか?
そう言ったことを体感するのが、ここフーハなのです。
ちなみに、「フーハ」と言う名前は、「「フー」と吐く息で冷やしたり、「ハー」と吐く息で暖めたり」と、いう行為から作られた造語です。
同一人物での不思議な作用です。
では、ゾーンに入ってみましょう。
■面白そうな機器が立ち並ぶ「気づきエリア」からスタート
まずちょっとしたエリアがあり、その奥側にきれいなお姉さんが座っている受付があります。
エリアには、独特の形をした機器が3つあります。
また、床には、ダイキンのマスコットキャラクター「ぴちょんくん]
の映像が映し出されています。
「気づきエリア」というのだそうです。
いろいろと勝手に触ってもらって、エアコンの技術、空気の性質に気付いてもらうためのエリアです。
ここにあるのは、エアコンの2つの技術、「熱交換」と「人感センサー」、そして空気知るための2つの実験「雲の発生」「空気の中のゴミを見る」ができるのです。空気の方も、大きくはエアコンの技術です。
今回は催されていませんでしたが、土日に高橋先生が行う実験講座もあるそうです。
基本的に小3を中心にしていますが、幼稚園児でも楽しめます。
■エアコンの技術を体感 その1「ヒートポンプ自転車」
まずは、ヒートポンプ自転車です。
ちょっと面倒臭いですが、エアコンの原理を簡単に説明します。
エアコンは、物質が液体⇒気体になるとき場の熱を奪い、気体⇒液体になるとき場に熱を放出することを原理にします。
例えば夏。部屋の中を冷やさなければならないわけですので、室内の熱交換器が行うことは、エアコンを循環し熱の行き来させる液体(以下、冷媒)を気化させることです。
そうすると場が冷えます。
逆に言えば冷媒は暖まるわけです。それを外に持ち出します。
外に持ち出す時、冷媒を圧縮してやります。
その時、熱も放出する。
冷媒は液化します。
そして再度、中へ冷媒を送り込みます。
ただ液体の冷媒を送り込むだけでは、気化しにくい。
このため、冷媒の圧力を下げてやるのです。
例えば高山では、100℃にならないのに沸騰するので、料理ができないという話を聞いたことがないですか? そう、低圧化では沸点は下がるのです。
この部分は弁で行います。
で、また室内の熱交換器に来た冷媒は、気化し周りの熱を奪い・・・。
これがエアコンの冷房の原理です。
暖房はこれを逆にします。
ちなみに、エアコンの電力消費の大きな部分は、コンプレッサーです。
何たって、外より高い温度になるまで圧縮しないといけませんので。
室外機の置き方と、空気循環の上手さで節電できます。
が、それはまたの機会に・・・。
このヒートポンプ自転車、名前の通り中にヒートポンプが入っています。
漕いでコンプレッサーを廻してやろうというわけです。
温度は目と手で体感できるようにできています。
「遊んで」「体感」ということです。
子供を考慮して作られているので、ペダルは軽いです。
で、漕ぐこと2〜3分。
18.6℃、と39.9℃で、温度が動かなくなりました。
聞いてみると、機械的にそれ以上、下がらなくしてあるそうです。
そうしないと、火傷の可能性もありますので・・・。
手はクールになりましたが、体はホット。
別の意味の熱交換が行われました。
■エアコンの技術を体感 その2「踏んづけ ぴちょんくん」
自転車は、小さなお子さんには無理ですが、次は誰でもOK。
床に映写してあるぴちょんくんを、踏んづけるのです。
踏んづけられると、あちこちに飛びちりが出来ます。
そう人感センサーが人の動きを察知して指示を出しているのですね。
水たまりでピチピチやっている感覚ですが、こちらは濡れませんので、ご安心を。
■空気を知る その1「雲つくりマシン」
形は、ドラえもんのポケットから出たようなユニークなデザイン。
圧力を掛けることにより温度を高くし、圧力を一気に引き下げることにより温度が下がるのを利用して雲を作るマシンです。
やってみると、これが大変。
押すストロークが本当に短い。3歳児なら「OK、OK。」なことですが、お父さんは大変です。
しかも一定圧力がくると「雷」が!
完全な不意打ち。
ショールームの人の話によると、泣き出す子供もいるとか。
雲はやはり薄いです。
ないものねだりかも知れませんが、家でないので濃いめの雲が欲しかったです。
■空気を知る その2「空気中のゴミが見えるドーム」
ちょっと端にあるので目立ちませんが、綿埃をかぶった「ぴちょんくん」が目印です。
ドーム内がやや暗いのと、LEDライトにより、空気中のゴミが見えます。
見る時は、中にあるホコリが付いた布を振ります。
通販の解説を地で行くようなよくありますよね。空気清浄機の販売なんかで。体験です。
■画質に目を見張った3Dシアター
3Dシアターでは、約10分のショート映画を上映しています。
観る場合は、受付に申し出ます。
そうすると、偏光方式の3D眼鏡と時間が割り当てられます。
ぴちょんくんが空調に関すること、主にはヒートポンプを映像とともに わかりやすく説明する映像です。
内容は兎も角、驚いたのは「画質」。
キレイ。ほぼCGだが、粗さがない。
特に案内役の「ぴちょんくん」は、頭(水)の透明度が半端ないです。
妙な話でありますが、日本のアニメのレベルの高さが分かります。
上手く、3Dの飛び出しギミックを使っているので、子供たちも大満足になると思います。
■ロングリビングで、サーキュレーション気流を体感
さて、次は大人のコーナー。
ダイキンはエアコンで重要な4要素として、「温度」「湿度」「気流」「清浄」を上げています。
重要なポイントは、「気流」ですね。
現在「サーキュレーション気流」は、うるさら7の RシリーズとAシリーズに搭載されています。
しかしこの重要な機能は、電気店・量販店では、まず体感することはできません。
ここではきちんと体感できます。
体感してよくわかるのは、「そよ風は気持ちイイ。」ことです。
気流開発時の時に、気付いたのは、「高級ホテルは風がないのに、気持ちの良い空間」であることだそうです。あって微風。
そうなのです。
気持ちいいのは、あるかないかの「微風」なのです。
2つ目のポイントは、頭を越したところ、天井近くでは、かなり強い空気の流れが発生しています。
これはエアコンから10m以上離れた向かい側の壁を伝い、元の部屋まで帰ってきています。
それ程強い。
上の方の空気の循環からいえば、十分なレベルだと思います。
ちなみにフーハの壁には海外モデルも掛けてあります。
紅いのは中国。薄いのは欧州だそうです。
欧州は緯度が高いため、夏 日本より涼しいですから、強力でなくても良いのが見て取れます。
中国のラッキーカラー好きは、留まるところを知りませんね。
■「清浄」は?
今、家が大きく変わっております。
それに連れ、家電も変わっております。
一番大きく変わったのは「換気」ですね。
特に「春」。
「PM2.5」「花粉」「黄砂」の影響を受け、皆さん窓を開けなくなりました。
春になったら気持ち良さを入れるため、窓を大きく開けていた頃とは時代が違うという感じです。
夏、冬はエアコンを効かせると言うことで締め切り。
秋くらいですかね。
窓を開けるのは。
この開けなくなった部屋に対し、家電も変わってきています。
例えば、掃除機。
HEPAフィルターは当たり前で、微細なゴミも排気で出さないのが当たり前になっています。
ところで、実は一番変わりつつあるのは家です。
空気中の浮遊物を入れないようにして、換気することを考えています。
これに付随するのが、温湿度。
これも同時に調節したいですよね。
写真を撮ることはできませんでしたが、ダイキンはこれに対し、ある解答を持っています。
少々大ぶりな装置ですが、見るからに強力そうです。
この様なモノが見られるのも、ショールームならではの醍醐味です。
■専門家のアドバイスも魅力
私は、HEMSを一番活かすのは、光と空気。つまり照明とエアコン関連だと思っています。
特に空気関連家電には期待しています。
1つはスペースですね。
空気清浄機、扇風機、加湿機など、必要と思って買いたして行けば、部屋が狭くなる。
「家電に囲まれて」といえば聞こえはイイのですが、どちらかと言えば「家電に埋もれて」という感じでしょうかね。
2つめは効率ですね。
と言っても、電気代の足し算、引き算でなく、どのようにどれを使うと部屋を快適に出来るかです。
そう「お部屋レシピ」と言ってもイイ。
今や、電子レンジも能力より、搭載しているレシピ数を誇るご時世ですから、「お部屋レシピ」があっても可笑しくはありません。
ダイキンのショールームでは、専門家がいろいろな質問に答えてくれます。
HEMSに搭載できるようなレシピは、現時点ありませんが、かなり近い回答を得ることができると思います。
また、そのアドバイスに基づき、モデルルームで体験することもできます。
■「業務用ソリューションゾーン」で見つけたいくつかの面白いこと
さて、ここは写真にて。
■まとめ
空気、エアコン共にエンターティメントではないですので、取っつきにくい、面白くないと思う方でもかなり楽しめると思います。
今回のレポートにはありませんが、土日に行われた子供用の「空気清浄機のお話」(他に「空気のお話」「エアコンのお話」がある)を傍聴させて頂きましたが、かなり突っ込んだ空気の話、浮遊ゴミの話をしており、子供たちは目を輝かせて聴いていました。
子供は小3を中心に資料などが作られていますが、小学生なら楽しめると思います。
(夏休みの自由研究としても面白いと思います)
時々、大人のエアコンセミナー(仕組み、ケアの方法などまで教えてもらえる)もあります。
こちらは参加したことがありませんが、好評と聞いています。
また家の換気に関しても、感じるところがかなりありました。
是非一度、足を向けられることをお勧めします。
もし、イベント参加、相談などを考えられている場合は、フーハのホームページに詳しい情報があります。
http://www.daikin.co.jp/fuha/index.html
2014年4月21日