現在 掃除機は大きく、床を掃除する掃除機としてキャニスター型掃除機とスティック型掃除機に大別されます。
多くのメーカーは、ステック型掃除機は、キャニスター型の発展系と捉えています。 しかし、ダイソンは、ハンディ型の発展系として、スティック型掃除機を捉えました。
「オリジナリティー」に溢れた会社、ダイソンが作ったコードレス掃除機、DC62をレポートします。
■アタッチメントがどっさり入った箱
DC62の箱を開けるとびっくりするのは、豊富なアタッチメントです。
1)カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド。
2)ミニモーターヘッド。
3)コンビネーションノズル。
4)隙間ノズル。
と4種類が付いています。
これに1)2)と合わせて使うニッケルパイプです。
本体自体はハンディ型掃除機そのままと言ってもイイ位ですので、箱の半分位です。
逆に言えば、スゴい小型です。
小型であるのは、本体がハンディ型だからです。
これにいろいろなアタッチメントを付け、使いこなすのです。
■まずは充電
とりあえずは充電から。
3時間後、フル状態を示していました。
これで、「強」6分。「通常」26分。
切替は、「MAX」の部分を押します。
正直、「通常」で十分なパワーを発揮します。「強」は必要に応じてですね。
うっかり忘れて、「通常」に戻し忘れると、充電しなおして、掃除再開になるので、本当に大変です。
■手に馴染む
本体を手に持つと、素晴らしくバランスが良いのが分かります。
本体は軽く約1.2kgしかありません。男の腕なら楽に振り回せます。
しかも、指がスィッチにかかった状態。
いわゆる臨戦態勢ですね。
やや大きめモーター音が、それを高めます。
まるで自在に操れる武器です。
某アニメの「ドリルは男のロマン」というセリフを思い出しました。
実はこれ、元がハンディ型なので当たり前なのです。
アタッチメントである、パイプ、カーボンヘッドなども極力軽く作られています。
パイプ:約300g、カーボンヘッド:約500g。全部合わせても約2kg。
しかしハンディ型であるので、できないこともあります。
童謡「お玉じゃくしは蛙の子」のフレーズ「それが何より証拠には・・・」ではありませんが、スティック形状にした時に自立しません。
ハンディ型は置くのが基本ですからね。
ハンディ型を元にしたメリットは非常に大きいモノです。
一言でいうと「自由度」です。
床、ソファーはいうに及ばず、壁、天井、など、逆に言えば掃除できない所がない位です。
同じようにパイプが硬く、ヘッドを振り回すことができるキャニスター形よりも自由度が高いです。
例えば、DC62は、椅子の上に立ってさえ、細かな掃除が可能です。
これは本体の軽さと全体のバランスに起因します。
キャニスター形の場合、パイプがつながっているホース、そして本体の影響を受けますので、ここまでの自由度はありません。
2D(平面)ではなく、3D(立体)を掃除するためのクリーナーと言った方が伝わりやすいかも知れません。
■吸引力は?
DC62の特徴の1つは吸引力です。
今までの1.5倍の吸引力とのことです。
冒頭でも書きましたが、「通常」で不足ありません。
床だけでなく、壁、天井、はてはTV後ろのコードなど吸い込みにくいところでも、ドンドン吸い込みます。
さらにポイント高いのは、スィッチとモーターの応答性です。
スィッチは握り形で、握っている間だけ吸い込みます。
瞬時ではないですが、極めて短い間にフルで吸い込み始めますし、離すとすぐモーターが切れます。
節電にもつながる技術ですが、この応答性の良さは気持ちイイです。
キャニスター型を同等以上ですので、これ以上言うことはありません。
■気になるところ
自由度が高く、吸い込みの良い掃除機 DC62ですが、気になるところが2カ所あります。
1つめは、「排気」です。
モーターの回転に伴い、モーターから廻るように出ます。
このため、机の下など狭くホコリが多いところだと、ホコリが舞います。
また一部の排気は、掃除機を持っている手に掛かります。
DC62の排気はフィルター クリーニングされた後、放出されるのですが・・・。
現在の掃除機のレベルを考えると、問題ないレベルと思いますが、如何せん生理的な感覚なのです。
このため、買う前に店頭で試されることをお勧めします。
2つめは、「メンテナンス」です。
ダイソンのダストボックスは、そんなに大きくありません。
このため、他のスティック型掃除機同様、1回づつ捨てるのがお勧め。
問題はここから。
外側のクリアボックスとフィルターは、水洗いできるのであるが、真ん中の部分はできないのです。
クリーニングは、ブラシでの掻き落とし。
ちょっとTV裏、机の下などの掃除をした後は、ここでゴミを廃棄してくれというMAXギリギリになるので、何度となく書き落としが必要となります。
これがちょっと手間です。
■モダン・ブリティッシュ・デザイン
今まで話していない、デロンギ社の製品の良い所は、「デザイン」です。
優れた商品というのは、その性能を「デザイン」が語ります。
DC62のデザインは、今までのデロンギの掃除機がそうであったように、ロック魂に溢れています。
熱さを感じると言ってもイイです。
およそ日本人デザイナーだと選ばないビビッドな色で、「吸引力じゃ負けないぜ!」とシャウトしている様でもあります。
が、形は極めて端正。
ヘッド、パイプ、本体に無駄がない。優れた武器を思わせるほどです。
(子供だったら、絶対にライフル銃にして遊んでいただろうと思います・・・)
実に良いデザインです。
デロンギのコードレス掃除機は、壁掛け収納です。
目立ちますが、様になります。
ちょっと場所は選びますが・・・。
■豊富なアタッチメント
冒頭アタッチメントが多いと書きましたが、アタッチメントはそれだけに留まりません。
カタログを紐解くと
フレキシブル隙間ノズル
フトンツール
ソフトブラシツール
アップトップツール
があります。
本体はハンディ掃除機なのでフトンツールも使いやすそうですし、壁面天井も掃除できるできてもしづらい、梁の上、高い棚などには、アップトップツールがあります。
重さのバランスが良いこともありますが、アタッチメントの豊富さが、それを支えます。
尚、アタッチメントはDC62を購入後でも購入することができますが、やや安めの価格でアタッチメントが全部で7種類入った「コンプリート」、8種類入った「プロ」があります。
パイプの色も変わりますので、デザインも考える必要があります。
文末にダイソンのホームページのURLを掲載しました。
ご自分で、ご確認頂ければと思います。
■お金を出す価値は十分にある
掃除機の分野は、「吸い込み」方法だけでも冒頭の通り、キャニスター型、スティック型、ハンディ型の3種類があります。
そしてよく言われるのは、「スティック型掃除機は普段使い。大掃除の時は、もう一つあった方がベター。」
少なくとも、DC62は、そんなことはないです。
キャニスター型より多様に使えます。吸い込みも遜色ないです。
まあ、ゴミが多い場合、何度か捨てに行かなければならないですが・・・。
掃除機は1台と決めていられる人でしたら、まず第一候補としてオススメ。
キャニスターとの違いは「お手軽さ」と、「自由度」。
ハマると堪らないと思います。
また、男の道具としても一級品。
そう、家電という言葉より、「ツール」という言葉が似合うクリーナーと言った方が分かりがイイかも知れません。
5万円を出越すクリーナーですが、そのお金を出す価値は十分あると思います。
■主な仕様
特許技術 サイクロンテクノロジー |
2 Tier Radial™(ティアーラジアル) サイクロン |
吸引仕事率 | 通常モード: 28 AW 強モード: 100 AW |
移動方式 | コードレスクリーナー |
サイズ | 211(W)x1180(D)x208(H)mm (含モーターヘッド・パイプ・バッテリー |
重さ | 本体質量1.22 kg (製品質量2.03kg) |
カラー | パープル/ ニッケル |
商品のより詳しい情報は、ダイソンのホームページにてご確認ください。
http://www.dyson.co.jp
■関連記事 新製品「ダイソン、新製品発表会」