号外:世界の「和食」。ワイン似の日本酒、日本酒似のワイン。
ワイン&グルメ ジャパン2014
本日、新米に関する情報を得ようと「ファベック2014」に行きました。
境界が曖昧なため、隣で展示していた「ワイン&グルメ2014」の会場に。そこで面白いモノを見つけてしまいました。
皆様と楽しさを分かち合いたく!
今、「和食」は世界を席巻しています。
「和食」が世界遺産に登録された今、和食の華、「日本酒」のポジションも変わったことをお伝えします。
■昔 吟醸
2006年だったと思います。
アメリカは西海岸、ニューポートビーチ日本では余り知られていませんが、向こうではリゾート地に属します。港近くで演奏活動をしていたのは、かの The Doors。カリフォルニアの話だと思ってください。で、ブルーレイ・ディスクの国際会議がありました。
当時、勤め人をしていた私も同行、ここで、あるチームのコミュニケーションを取っていた時のことです。
「Sake」とあり、注文しました。
甘いの何の、某有名酒造メーカーの発泡酒でしたが、噴飯物の甘ったるい日本酒が出てきたことがあります。
時は経ちます。
ニューヨーク、パリ他、吟醸日本酒がメジャーレストランの話題を掠います。
ニューヨークは仙台の「伯楽星」、パリは山口の「獺祭」がトップだったと記憶します。
吟醸は日本酒の、というよりお酒の華です。
ワイン通も、日本酒嫌いの女性も、この味には一目も、二目も置きます。
それ位美味い酒です。
実は、米を酒に変える「醸造」という技術は世界に冠たる発酵技術です。
ワインもいいですが、日本酒は勝りこそするものの、劣ることはありません。
良い例が、海外、国内にいる私の友人です。
帰る前に一升瓶を抱きかかえて、「多賀さん、これ好きです。下さい。」と子供のおねだり状態になった人が多数います。
■今 701&702
ワイン&グルメ2014の中に、日本酒がコーナーを作っています。
「楯野川」などメジャーブランドの中、ひときわ勢いのあるコーナーがありました。
花の香酒造のコーナーです。
熊本のお酒です。
私の中では熊本は、焼酎より日本酒です。
山村酒造の「れいざん」、熊本県酒造研究所の「香露」、(株)美少年の「美少年」等々。
美味しいですよ。
しかし正直、花の香酒造は初めて。
「ワインに似せたお酒」ということで、「和食が世界に拡がる今、ワインの様な味の日本酒は必要だろうな」と思いながら701を一口飲みました。
「酸い〜ぃ。」
そう日本酒は、香りと米酒の甘さを楽しむののですが、見事に白ワインに似た「酸味」がまず来ます。
ところが、その後は、日本酒の軽やかさそのもの。
ワインの様に、口もたれがしません。
702は、スパークリング版。
頭がシャキッとしたのでしょうね。
軽やかなシャンパン。これに比べるとモエ・ド・シャンドンは重めな感じがします。
さて再度701。
日本酒だと油断していたので少々、強めに感じられた酸味は、程よく感じられます。
口の中での広がり、後味の切れ味は、ワインライクと言う人もあるかも知れませんが、私から言うとワインほどクドくなく、日本酒の、吟醸 日本酒の良いところを集めた様。
飲んべの私ですが、美味いと思いました。
ただ酒飲みよりも、余り日本酒を飲んだことがない人、洋食を食べ慣れた人に向いていると思います。
端的に言えば、知り合いの女性に勧めると、尊敬してもらえる酒、と言った方が手っ取り早いかも知れません。
701、702は酵母の名前だそうですが、ジーパンの「501」の様なかっこよさもあります。
ラベルも、日本人の感覚ではなく、西洋人が日本人の和服を見た時の感覚だそうです。
二杯目を飲み干す頃には、すっかり魅了されました!
どこで売っているのと聞くと、銀座熊本館で手に入れられるとの事。
興味がある人は、是非、一杯!
味は保証します。
■日本酒をモチーフにしたワイン!?
701&702に口づけた後、いろいろブースを見て回っていると、「わ」というワインに出会いました。
日本食&酒に感動した人が、作り込んでいるオーストラリア・ワインです。
香りはワインですが、口に含んだ時の味の拡がり方が、日本酒に似たまろやかさ。
決して、「俺はワインだ」的な主張しながらの拡がり方とは一線を画します。
ただ、後味がワインですので・・・。
トータル的には、ワインですね。
これは作り方の差だと思います。
日本酒に比べ、ワインの方が工程が少ないので、極端な味は作りにくいですから。
ただ日本酒が造りやすいかと言えば、それも正しくはありません。
701&702の日本酒度日本酒の甘口.辛口をみる目安。日本酒度は糖分の多い物(=甘め)がマイナスに、逆に糖分の少ない物(=辛め)がプラスとなります。-6以下はで大甘口の分類であるが、筆者は-2以下の酒は甘すぎて・・・のレベル。は、-40のレベルです。
普通は、NGレベルですが、わざと酸味を高くしたために、今までの尺度だとこうなってしまったとのことでした。
つまり、701&702は、既成の日本酒の概念から外れた、今から銘酒になるポテンシャルを持っている酒と言えます。
「和」が戦っているのは、家電だけではありません。
お酒もそうです。
が、堅苦しく考えないで!
美味しいお酒ですので、一杯傾けて、飲んでみてください!
生活家電.comは、気骨ある日本製品も応援します!
2014年4月4日