レポート

T-fal サイクロン式コードレス スティッククリーナー
エアフォース エクストリーム


T-falは、現在スティック型掃除機を3機種ラインナップしています。
エアフォース コンパクト、エアフォース コンパクト・プラス、エアフォース エクストリームの3つです。
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T-fal エアフォース エクストリーム
2014年3月1日発売。
希望小売価格:36,000円(税抜)
白系、赤系、青系の3色展開。

発売は、2012年5月20日、2013年9月1日、2014年3月1日。
2年で3機種です。
しかしコンパクト・プラスとエクストリームの間は約半年です。

確かにスティック型掃除機は、数ある家電の中でもトレンド分野です。
しかし多くの家電メーカーが、年1回のモデルチェンジですから、倍の早さです。
こんなペースで、真っ当な開発になっているのでしょうか?

今回は、エアフォース エクストリーム(以下エクストリーム)を、エアフォース コンパクト・プラス(以下コンパクト・プラス)と比較しながら分析します。

 
■外見は似ているけれど・・・
新製品発表会で見たエアフォース エクストリームは、エアフォース コンパクト・プラスの筐体にパワフルな高性能モーターを入れ細部をリファインしたモデルに見えました。

しかし改めて、実物同士比較すると、同系統のデザインでも全く違うことが分かります。
これは金型変更ですので、お金が掛かります。
クルマのマイナーチェンジでも、最もお金が掛かるシャーシには手を入れませんからね。

ビックリしました。
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似たデザインであるが、黄色矢印の部分が全く異なる。
金型など、全く新しくしたことがわかる。


 
■「気持ちのイイ」掃除機に
コンパクト・プラスに比べ、25%吸引力が上昇したエクストリームの第一印象は、「思った以上によく吸う。」ため、「細マッチョ」、「羊の皮を被った狼」と評させて頂きました。

改めて家で使ってみますと、同じ印象。

コンパクト・プラスと比べると「楽」ですね。
吸い残しがほとんどないですから。
普通の掃除ではストレスを覚えることなく、さっさと掃除できるので、とても気持ちが良いです。

 
掃除機で、パワーがあるということは、本当に楽です。

ところで、「時短」ということをよく言いますよね。
家電でもそうです。
1〜2分差を、声を大にしてアピールすることも多いです。

しかし私はもっと重要なことがあると思います。
それは、「気持ちよく」家事(本稿では、掃除)ができることです。

テンポよく、思った通りにです。
重要なのは、家事の上手い、下手ではなく、思ったレベルのことができるのかです。
掃除機で思った通りというのは、「思った通りにゴミを吸い込む」ことです。

部屋の中で、歩いていたりしてゴミを見つける。
取りたいし、屈むのは面倒臭い。
そこで部屋隅のスティック型掃除機でチョイ。
となります。

つまり、ここで吸えないとなると、スティック型掃除機の意味がないのです。
思った時に、楽にアクションするということは満たせても、思った通りの結果にならないからです。

 
エクストリームは、その気持ち良さを満たす掃除機です。

 
ちなみに今回、サイクロンシステムの強化が図られています。
フィルターの形状、目を変更し、さらにゴミを低い位置で回転させ、目詰まりを防ぐ「エクストリーム サイクロン」です。

強化されたバッテリーは、使用時間も長いです。
一寸掃除ではなく、本格掃除も十分の大容量です。

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左)発表会の時の展示資料。エクストリームの吸い込み力が継続する理由
右)エクストリーム サイクロンが発生するダストボックス。青い大型フィルターを避けてゴミを回す。


 
■他の気持ちいいポイント
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暗い廊下での違い。
エクストリームは、足下がくっきり見える。

次はヘッドに注目です。
LEDが付きました。
ちょっとしたことですが、これは便利です。

カーテンの影、暗い廊下など、床が見えにくい状況というのは割と多いです。
そんな時、わざわざ灯りを付けなくてもゴミが分かるのはいいですね。

しかもデルタヘッドなので、照らす範囲が広い。
とてもイイ感じです。

 
■欠点は?
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左)エクストリームのダストボックス
右)コンパクト・プラスのダストボックス
ダクトの大きさなど新設計。ただし
フィルター大型化によりゴミ収納サイズは減った。


では、エクストリームは、全ての点でコンパクト・プラスに勝っているのでしょうか?
実はそうではありません。
カタログ・スペックで気になったのは2点です。
ダストボックスの集じん容量、そして重さです。

 
ダストボックスの集じん容量ですが、コンパクト・プラスが900mlに対し、エクストリームは500mlです。
これはサイクロンのスペースを、キチンと取ったためです。

500mlだと、一週間連続して使うとほぼ満杯という感じです。
一杯に近づくと、サイクロン時の負荷も大きくなります。

つまりゴミを頻繁に捨てるのがポイントです。
私は、かけ終わる度に捨てています。
捨てるのもかなり楽ですので、回数が増えることに余り違和感を覚えることはないです。

 
後、一つは重さです。
310g重くなっています。重さが3,000g台ですので、10%増量ですが、バランスが良いモデルですので、こちらは違和感がありませんでした。

 
■デザインは好き嫌いが分かれそう
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メタリックシルバー部が
多過ぎではと思われる。

スティック型掃除機は基本部屋の片隅です。
棚から出して置いておけるのは、すっきりとして目立たないからです。
スティック型掃除機は主張しすぎないデザインが基本です。

コンパクト・プラスのさりげなさに比べ、エアホースはちょっと派手かも知れません。

私、個人としては取っては部屋に置けるギリギリのデザインですね。
余りにも掃除機が主張すると、私は掃除するために生きているのかという思いが出てきますので、コンパクト・プラスの方が好みです。

ま、デザインですので、ここは個人の好みで判断ください。

 
■T-falのスティック型掃除機の現状と今後
今回のエクストリームで、T-falのスティック型掃除機は1つの完成形だと思います。
そう言い切れるレベルに達していると思います。
しかも実販価格も、25,000円程度と熟(こな)れています。
お買い得モデルと言い切っても差し障りないです。

 
問題点は、棚の上、階段など、キャニスター型だとアタッチメントでサポートしているハンディ掃除機の掃除エリアをどうするのかです。
これはスティック型掃除機の根本問題です。

特に、T-falは、床のゴミを拾うという、最も重要なニーズに特化しています。
だからこそ、シンプルな使いやすさ、気持ち良さが出てきます。
ただ、ハンディ掃除機の掃除エリアには、何らかの対策をする必要はあります。

取り外しなハンディ形掃除機を内蔵したり、ハンディ形をベースにアタッチメントを付けスティック型掃除機にしたり、各社あの手、この手で対応を試みています。

ところが、価格を見るとこれらは高いのです。
実売価で、35,000円を超すモノがほとんどです。

ハンディ掃除機は、10,000円も出せば購入できます。
エクスリームはシンプルに徹した。価格を25,000円に抑えることに成功しています。
それを利用して、ハンディ掃除機の掃除エリアの拡大も可能です。

 
スティック型掃除機が欲しい方は、是非、手に取ってください。
何気ない気持ち良さが伝わって来ます。

2014年4月4日

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