これを探していた!
季節毎に雰囲気を変えることができる「語ら灯」
モノとの出会いは、色々な瞬間があります。
今回「国際ホテル・レストラン・ショー」を見物中、「ピン」と来た「灯り」がありましたのでご紹介します。
日本は四季を楽しめる国です。
南から来た人には、「紅葉」が信じられない風景に映りますし、北から来た人には、海水浴は珍しい様です。
そんな日本は、座布団、食器などを季節毎に変えるのが普通でした。
衣替えと模様替えが一度に行われていました。
お金がない人は錦絵ですね。
今では美術館行きの国宝も、当時は安価なポスター。
北斎の「富嶽三十六景」、広重の「東海道五十三次」などは今なら旅行会社のポスターになるでしょうし、歌麿の美人画はアイドルポスター、写楽の役者大首絵は男性アイドルのポスターというところでしょうか?
今は、季節毎 模様替えをするのは厳しいですね。
シーツなどの色は替えられても、遮光カーテンの様に重いカーテンが多くなり、簡単に洗濯機で洗えなくなった今、模様替えは、かなり大変です。
特に和室は、季節の雰囲気を取り込みたいのですがね。
そんな時、見つけたのが「語ら灯」です。
■手拭い一つで、季節感が出せる!
一見布張りの和ランプに見えますが、どこが凄いかというと、布の部分が「直ぐ取り替え得られる」と言うことです。
和ランプの場合、シェードには布、紙が使われますが、一般的な場合、枠に貼り付けられます。
こうなると維持が大変。
イサム・ノグチであろうと、紙が破れ、そこに継ぎを当てると、親しみは沸きますが、ちょっとイヤな部分も出てきます。
語ら灯は、その部分を手拭いで対応します。
枠に添いピンと伸ばし、継ぎ目は網戸と同じように円筒状のゴムをはめて固定します。
手拭いは、1,000~2,000円ちゃんとした手拭いは今でも職人さんが手で染めます。布地、絵柄によって手間に差が出ますので、価格も異なります。(税別)。安価に模様替えができます。
■手拭いは、「注染」の堺手拭いを使用
手拭いの染め方には、印刷機を用いる方法と、注染とも呼ばれる本染めが主です。
手拭いの本染めは、7mもの晒し反物に糊で使い型を描きます。糊付けされた部分は、染料を弾き染まりません。そして糊付け部のエッジに土手を作ります。そうエッジに囲まれて糊がない所が染まるところです。そうした反物に、染料を上から注ぎます。注いで染めることから、本染めは「注染」とも呼ばれます。簡単に書いていますが、実際は反物を折った状態、複数枚を一気に作ります。また、色も表からと裏からと入れて行きます。
こうすると表裏とも同じ色でくっきり染まりますので、光を透過させると非常にキレイです。
東洋のステンドグラスといっても良いかも知れません。
印刷だと、こうはなりません。
さらに型を使わないぼかしの技法、わざと滲ませる技法など、難しい技法を使う方法があります。多色染めした作品は楽しいです。
語らい灯で一番人気は、右の一番上、カラフルな水玉模様です。型を使わない特殊な技法を用いますので、ちょっとだけ高め(1,500円(税抜))ですが、親しみやすい柄だと思います。
現在手拭いは、身近なアートとして見直されており、額装にして飾ったりする楽しみ方もあります。
■気持ちよい、暖かい灯
シェードを通しますので、光はボヤッとした間接照明になります。
白地の部分でも、暖かい感じです。
実は、今の日本のほとんどの家のリビングは、必要以上に明るいのです。
欧州などでは、必要以上に明るくはしないのが基本です。
■拡張性はいっぱい! これからも楽しみ
語ら灯の良さは、「間接照明」、「模様替えが可能」というところにあると思います。
しかし、個人的な意見を述べさせてもらうと、もっと良く出来る家電だと思います。
今は単純に電球を入れていますが、まあこれはLED電球に替えます。
LEDだと少ない電力、しかも直流でOKですので、簡単にバッテリー駆動可能です。
持ち手を付ければ、どこでも持って行けます。
災害などで逃げ出す時の大型懐中電灯といって良いかも知れません。
更にいうと家で使うなら、底に引き出しが欲しい。
小物や、とっさに持ち出すものを入れておくのに便利ですので・・・。
どうせ、ACコードでつながなければならないなら、スマホなど小型の電源を兼ねるとより楽です。
バッテリー内蔵にすると、よりその機能は欲しくなります。
災害用品は、便利なものが多いのですが、デザインはあまり考えていないことが多く、常に手元に置いて使うにはイマイチとも言えます。
これは逆の発想。日常使用品が、災害時にも役立つという考え方です。
ちなみにシェードの手拭いは、包帯代わりにも、タオル代わりにもなります。
季節感の演出だけでなく、実用度のアップも可能だと思います。
素性の良い製品です。
応援して行きたいと思います。
商品のより詳しい情報は、「語ら灯」のホームページにてご確認ください。
http://www.katarai.co.jp
2014年2月23日