新製品

iRobot、ロボット掃除機
ルンバ800シリーズ 新製品発表会


2月18日、渋谷ヒカリエで、iRobot社のロボット掃除機、ルンバの最高機種「800シリーズ」の発表会がありました。
CEO コリン・アングル氏 自ら壇上に立った、アメリカン・スタイルのプレゼンテーションから会は始まりました。
CEO

CEO コリン・アングル氏と
新製品 ルンバ880


今のロボット掃除機のポジションは、二台目の掃除機
とはいうモノの、すごい売り上げです。

掃除機の年間総売上金額は、70億ドル。(円換算で楽なのは100倍ですね。)
内、ロボット掃除機は、15.4%、10.8億ドル。iRobot社は、11.8%、8.26億ドルです。

かなりの市場です。
CEO コリン・アングル氏は、「ルンバが出て11年。クルマ、食器洗浄機と同じように、新しい市場を作った」と表現しました。

 
■ド直球のコンセプト
ロボット掃除機の新製品化の方向性はいろいろあります。

例えば、シャープの「COCOROBO」がしているように、声でコミュニケーションが取れるようにするというのも1つの方向です。使ってみると、いわゆる「天然」のようなボケた友人が隣にいるようであり、個人的にはとても好きです。

また今までと違う形状にするという方法もあります。皆、丸いトリノバイト(三葉虫)を思わせる形なので個性的にする等もあるでしょう。

等々、・・・。

 
1007_logoC.I._Roomba

iRobotのコンセプト。
掃除ロボットの出現で、人類は変わるのか!?


880のコンセプトは、ド直球でした。
単純にいえば、「ルンバだけあれば他の掃除機は不要」という、掃除機としての機能を強化することです。

CEOの話を意訳しますと、
「ロボット掃除機は、他の掃除機に比べ高価です。掃除機のコレクターなら兎も角、多くの人は、家に2台も、3台も掃除機を持たないでしょう。
となると、ロボット掃除機も1台で問題ない掃除機にしなければならない。
このための、掃除能力の強化です。

 
■ターゲット・スペック
使えるスペックにするに当たり、一番参考にしたのは日本人ユーザーの意見だそうです。
日本はよくガラパゴスという言われ方をしますが、個人個人の意見さえ、きちんと掴み取れば非常に有用です。

で、決定されたスペックは、
1)50%の清掃能力向上 2)吸引能力5倍 3)ダストボックス容量、60%増量 4)バッテリー寿命、今までの2倍 5)メンテナンス・フリー と、半端な目標ではありませんでした。

 
難易度は非常に高く、時間も掛かっています。
前回の700シリーズから、約3年です。

全世界で1000万台、日本で100万台を販売したiRobotは、メーカー責任として、1台だけで十分な掃除ができるルンバを開発。
それが800シリーズだそうです。

 
■800シリーズの特徴
ターゲット・スペックを含む3つの特徴があります。

1)高速応答プロセス「iAdapt(アイ・アダプト)」搭載 これは、iRobotの得意分野ですね。
数十のセンサーにより部屋の情報を詳しく収集。人工知能が、60回/秒以上の判断下し、40以上の行動パターンからベストの動作を選択、実行します。
ルンバならではの高い走行性と自律性が両立されています。



AeroForce Illustration

AeroForeceのスーパーイラスト。
強力な小型モーターが驚くべき吸引力を生み出す。


2)700シリーズと比較して、最大50%清掃性能を実現。「AeroForece(エアロフォース)クリーニングシステム」搭載 今回の小型モーターは性能が半端ではありません。従来機種の5倍です。
このためダストボックス内の気圧が下がり、ゴミの方から飛び込んできます。「真空エアフロー構造」です。
この気流で、髪の毛が絡まずにダストボックスの中に吸い込まれます。

掃除機で、髪の毛の処理は大きな問題ですが、ルンバはキチンとした回答を用意していました。
大きな一歩です。

Roomba 800 Series Extractors

AeroForeceエクストラクター。
剛柔併せ持ったローラーがゴミをコントロールする。


また吸い込み口のローラーが、今回全く新しくなりました。剛性と弾性を兼ね備えた素材を独自の形状に加工したAeroForeceエクストラクターです。
手触りは硬質ゴムに似ていますが、ゴミが付きにくそうな感じです。
このAeroForeceエクストラクター、吸い込み口に来たゴミをローラー中央に集めながらダストボックス内に入れ込みます。



3)ユーザービリティとメンテナンス性の向上
髪の毛が絡み難い上、ダストボックスのサイズが1.6倍。しかも終わったらホームベースで自動充電。
しかもバッテリーの寿命が従来の2倍の3年間週4回、1日60分間使用した場合です。

 
今回のキャッチコピーは、「あなたの代わりに。あなた以上に。ルンバが掃除します。」です。
設計通りの性能が出せれば、ルンバ1台で掃除ができるのも、夢でないと思います。

 
■日本市場に力を入れる!
日本での販売は、セールス・オン・デマンド社が行います。
iRobot社とセールス・オン・デマンド社が一緒にビジネスをするようになり、10年以上経っていますので、製品保証なども安心です。

iRobotはアメリカの会社であり、ルンバ880は昨年のクリスマスからWeb販売をしています。
しかし店頭販売は、まだされていません。
iRobot社とセールス・オン・デマンド社は、日本市場への優遇措置として、2014年3月1日(土)より、「店頭」販売開始するそうです。
単に店頭販売開始と思われるかも知れませんが、店頭で実物を確認して買えるのと、買えないのでは大いに違います。

ちなみに、ルンバ800シリーズには、880、870の2タイプがあり、価格で約1万円ほど違います。
違いは、本体の色と付属品で本体性能に差はないそうです。ちなみに、やや狭い家の日本の場合、870で十分だとか。

また、今まで販売されてきたルンバ700シリーズ 2機種、ルンバ600シリーズ 2機種は継続販売するそうですので、iRobotのロボット掃除機は計6機種となります。

 
■iRobotって、こんなロボットも作っている
iRobotが、最近開発したロボット、開発中のロボットの紹介もあったのですが、その中から、2つ。

別のロボット群

左)Amazon用宅配ロボット、右)医師の顔が映る医療用遠隔操作ロボット


1つは、Amazonの宅配用ロボット。小型のヘリです。
1つ2つなら良いのですが、これが1万台とか一斉に飛び立ち、デリバリーすることろを考えると、今の宅配便と隔世の感じがします。
あと、1つは、遠距離診断用のDr.ロボット。
ディスプレイに医師の顔が映ります。これで2足歩行をすれば、ロボコップ2に出てくるケインの脳を入れたロボットに似るのですが・・・。

凄い時代になりました。

これから考えると、「掃除はロボットで」というのは当たり前の時代かも知れませんね。

 
■主な仕様
シリーズ名 ルンバ800シリーズ
ルンバ880 / ルンバ870
型番 R880060 / R870060
ブラック / ピューターグレー
電源方式 充電式ニッケル水素電池(充電時間:約3時間)
サイズ 353(最大幅)×92(H)mm
重さ 約3.8kg(含バッテリー)
アイロボット公式ストア価格 76,000円 / 66,477円 (税抜)
発売日 20144mm年3月1日(土)
カタログ 商品のより詳しい情報は、ルンバ800シリーズのホームページにてご確認ください。
http://www.irobot-jp.com/roomba/800series/
 
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レポート「iRobot、ルンバ880 その2 スゴいぞ、新型ローラー!」

2014年2月20日

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