エコーネットライトの勘所
現在、HEMS対応家電が増えつつあります。
これは余程のことがない限り、エコーネットライトと呼ばれる規格に準拠しています。
今回、この規格を策定したエコーネットライトコンソーシアムの担当者から、規格の勘所を聞いてきました。
まず、頂いたカタログを見てみました。
■エコーネットのカタログを見て・・・
頂いたカタログを見ますと、次の様な特長が書いてあります。
「マルチベンダー」。なるほど、なるほど。
「開発のための環境提供」。規格団体のすべきことですね。
で、「プラグアンドプレイ。 だれでも増設が可能。」
えっ。工事が必要なのでは・・・。
「配線不要」。Wi-Fiだもんね。でも下に電灯線って書いてあるのは何故?
色々なメーカーから聞いているHEMSとは、ちょっと違っている感じです。
またカタログには、エコーネットを用いてできるサービスも記載されていました。
HEMS以外に、7つのサービスが記載されています。
エコーネットはいろいろと応用ができる規格のようです。
■エコーネットと言う呼び名
名は体を表すという訳ではありませんが、呼び名には人の思いが込められていることが多く、由来を知っておくと理解に役立つことが多いです。
エコーネットとは、Energy Conservation and Homecare Networkの事だそうです。
直訳すると、「エネルギー保護と在宅医療のためのネットワーク」。
エコーネット規格は、エネルギー節約のために作られたHEMSのためだけを想定していないことが分かります。
■2010年になり・・・
エコーネットコンソーシアムは、1997年から活動を開始したそうです。
前身は、1996年に通産省からの研究委託を受けてつくられた「21世紀のホームネットワークのあり方に関する調査研究委員会」。
次世代ホームネットワークのあり方がまとめられたことを受けてだそうです。
1997年だと、まだウィンドウズ 95の時代。会社でも、まだ一人に一台 パソコンがなかった時でした。
逆に言えば、会社でも机毎にネット回線が引かれていなかったりする時代。
ホームネットワークは存在せず、速いインターネット回線もISDNIntegrated Services Digital Networkの略。デジタル通信規格の1つ。電話線さえあれば、それを電話、FAX、データ通信で使うことができる。このため光回線等高速データー通信網が発達していた時代に重宝された。しかし転送速度が64Kbpsと遅く、のちADSL、光通信他に取って変わられた。だったりする時代です。
この時代から、規格化をしている訳ですからね。
ありとあらゆる通信方法を検討したそうです。
エコーネット規格は、通信方法も1つ1つ規定したそうです。
で、時は移り、2010年代。
インターネットは光が当たり前。またかなりの家の中には、有線LAN、もしくは無線LANが張り巡らされている時代です。
この時代に、エコーネットコンソーシアムが出した結論は、「今ユーザーが持っているホームネットワークを使いましょう」と言うこと。
つまり通信(接続)手段は、何でも良いわけです。Wi-Fiではなく、電力線通信電力線を使って、データを送受信する技術。PLC(Power Line Communication)と略される。でも良いのです。
この規格が、エコーネットライト規格です。
いろいろな通信手段が使える簡便な規格です。
すでにホームネットワークを持っている人は、それが使えるので安く済むと言うメリットがあります。
今から用いられるのは、エコーネットライト規格です。
■エコーネットライト規格と用いられ方
エコーネットライトは、上記の様な通信プロトコロ規格です。
理にかなった規格です。
2014年1月26日