【遊ぶ】男でも持田香織になりきれる!?
「なりきりマイク」を体験!!
女性ボーカル 男性ファンの悩みの一つがカラオケ。好きな曲なので、キーを上げて歌うのですが、やはり声のイメージが全然違います。まぁ、仲間も認めてくれているし、それで良いといえば、その通りなのですが、かなり残念なのではないでしょうか?
「もし、女の子の声で歌うことができたら・・・」、そう思う人いますよね。そんな願望をかなえてくれるのが、リアルタイムで“あの人”の歌声になれる、ヤマハのAI歌声変換技術『TransVox(TM)』。現在、ビッグエコーで実証実験中です。実証実験なので、今回なれるのは「持田香織」さん一人だけですが、面白そう。渋谷で、歌ってみました。
■『TransVox(TM)』とは何か?
AI歌声変換技術『TransVox(TM)』。「AI」と言う今ドキのキーワードからでも凄そうというのは、想像がつきます。これは、歌うと、歌い手の歌い方そのままに、別の人の声(今回は持田香織さん)で歌ってくれる技術です。
ボイスチェンジャーではありません。ボイスチェンジャーですと、声紋を取ると、歌い手の声紋が取れます。が、こちらは持田香織さんの声紋が取れます。歌い手の声をリアルタイムで分析。音程、抑揚、強弱などを明確にし、それを予めインプットされている持田さんの声に結果を反映します。結果、歌い手そっくりの歌い方で歌う持田さんの歌声が聴こえてくるというわけです。
■実際に使ってみると・・・
今回の実証実験は、ヤマハの本社がある浜松市、東京渋谷、大阪梅田のカラオケルーム・ビッグエコー3店舗。渋谷は東京を代表するエリアの一つ。ビッグエコーもいろいろなところにありますが、スペシャルルームがあるのは、宇田川町本店。渋谷センター街の入り口から10m位の所で、スクランブル交差点に引っ掛からなければ、徒歩1分も掛かりません。
宇多川本店は3階が入り口。スペシャルルームは4階にあります。
ブルー系でラッピングされた部屋の奥には、キッチェなマシンが。天面には大きな赤ランプと緑と赤のパイロットランプ、そして側面には2つとのセレクトダイヤルが付いています。ダイヤルの間に「なりきりマイク」。TransVox(TM)は技術名称。「なりきりマイク」は機能名称。どんなことができるのかを、分かりやすく伝える必要があります。で、日本語。家電では、技術名称と機能名称の差が分かっていない場合が多いです。
例えばパナソニックの炊飯器の技術名称「踊り炊き」。これは技術名称です。しかし、日本語であり、CMで宣伝したので機能名称的に使われました。結果、パナソニックは踊りを強調する炊飯を路線を取りました。踊ることは不可欠ですが、踊ると、お米はどうしても傷つき、中の旨味が漏れ出します。つまり躍らせすぎると、食感はべちゃっとして、味も薄くなります。つまり美味しくなくなります。適度な踊りは旨味につながりますが、過ぎたるは及ばざるが如し。この地球上、全てのことは「バランス」で成り立っています。しかし、技術名称を機能名称としても使うと、それを見失うことが多い。踊り炊きの場合、踊れば踊るほど美味しくなると言う幻想ができてしまったわけです。近年、名前の付け方が甘く、ちょくちょく、このような失敗が散見されます。
脱線しました。話を元に戻しましょう。
今回はばっちり。持田香織になりきれるのが効能で、その間をTransVox(TM)という独自技術で埋めていることがわかります。
能書きは置いとくとして、取りあえず、歌ってみました。曲は、松田聖子の「青い珊瑚礁」。うまくいけば、持田香織が松田聖子をカバーしているように聞こえるはずです。
男と女では、ほぼ1オクターブ、音の高さが違います。このため、男性が女性ボーカルをカラオケするときは、1オクターブキーを下げるか、裏声で歌うか。どちらにせよ、ちょっとおかしい感じになります。
が、今回は、1オクターブあげる設定をすると、1オクターブ下、男性の普通のキーで歌っても、1オクターブ高い持田さんの声で再生されます。全く無理がないのです。自分の声はでているのですが、マイク→スピーカーの音は、持田さんの声。音をのばす、振るわせるなども、完全再現。癖になる超違和感体験です。
説明するより、まずは、見てもらいましょう。こんな感じです。
歌い手は、この技術の開発者です。
一方、ちょっと待てと思うところもあります。それは自分の声より遅れて再生されることです。マイク、コントローラー(「なりきりマイク」のこと)、パソコンと、ロスの少ないケーブル接続にも関わらず、ほんのちょっと遅れます。開発者の説明では、分析時間分だけ遅れるとのこと。今では、ほんのちょっと遅れる位ですが、開発途中は、数秒あり、途中歌えなくなったこともしばしばだったとか。しかし人間の聴力、同時性は非常にいいですからね。少しでもズレるとすぐわかります。ここはまだ改善していくとのことでした。
それはともかく、完全な女性ボーカル化は、私にとってある意味「愉悦」でした。オーディオマニアは、機材などを変え、新しい音を手に入れると、自分の音楽コレクションを全部再生しますが、そんな感じになりました。機会があれば、知っている限りの女性ボーカルを試してみたいものです。
■一人デュエットという妙技
もうお分かりだと思いますが、このシステムは後付け。つまり、普通のカラオケシステムと切り替えながら歌えます。右、左にマイクを持ち、歌い分けるわけです。名付けて1人デュエット。同じ人が歌うのですから、気が、音が、揃っています。デュエットは、相性がありますが、そんなのは気にしないでOKということです。この機能も面白いです。
■「遊び」の文化、ゲームをどうやって作るか?
このTransVox(TM)、実は現時点でビジネスプランは全くないそうです。
星新一のショートショートだったとおもいますが、優秀なメンバーを集め、数年遊びだけさせる噺があります。古くからの遊び、ゲームは、ほとんど貴族層から出ています。金と時間があり、退屈する連中が、遊びを考え出すわけです。
TransVox(TM)は技術。今回は、効能を持田香織の声に、自分の声を置き換えてくれる、遊び方でしたが、それだけが答えではありません。いろいろなパターンが考えられます。そのための実証実験です。しかし、今回の実証実験期間内:8月25日(木)~10月11日(火)で見出せるとは思いません。TransVox(TM)を飽きが来るくらい使って初めて、新境地が出てくるのではと思います。
■歌い方のコツ
面白いのは、歌い方です。ガイドペーパーにいろいろ書かれています。
実は、これ音声入力の注意事項とほぼ同じです。
■昔ながらの会社的なことが求められている
今の社会、昔でいう与太郎は生きていけません。昔は寛容な時代もあり、社員の個性が活かされていた時代もありましたが、文化的なことは不要と企業は捨てまくりました。結果、金勘定だけのギスギスした企業がほとんど。昔の企業のトップは芸術を学び、人間的に成長する人が多かったように思いますが、今は、せいぜいゴルフまで。こうなると、仕事が停滞すると、事業中止、開発中止となります。
今回のTransVox(TM)は、とても面白い技術です。できれば国内で面白い使い方を見つけて花開かせてほしい。しかし、時間がかかる可能性があります。そんな時でも慌てず、くさらず、じっくり構えて対応してほしいと思います。
昔、バブル期までは、それを許す風潮がありました。いわゆる「裏研」です。自分の勉強のため、また好奇心を満たすため、トライ&エラーをするわけです。本研究の他に、裏研ができると面白くて堪りません。数字的にはブラックなのですが、本人たちはイキイキしている。裏ですから、予算もありませんが、自分の時間をやり繰りし、新しいものへ挑戦するわけです。上の方も、大ぴらにはOK出しませんが、大目にみますし、ちょっとしたことからは守ってやります。TransVox(TM)は、そんな雰囲気を持っています。
グーグルの働き方が時々話題になりますが、あれは裏研を初めから表でやる感じです。主張の強い欧米(ディベートの授業がある位)ならではと思います。一方、日本人は、同好会でゆっくり前に進むのを得意とします。コミケなどは典型例。カラオケも日本を代表するものですし、ヤマハはうまく育てて欲しいと思います。
それはさておき、TransVox(TM)のようなものは、とりあえず体験しないと始まりませんし、十分面白い。できる限り、いろいろな人に体験してもらいたい、新企画技術です。
■実証実験、期間&場所
期間;8月25日(木)~10月11日(火)
場所:
●ビッグエコー渋谷センター街本店
東京都渋谷区宇田川町21-8 渋谷平和ビル
https://big-echo.jp/shop_info/カラオケ-ビッグエコー渋谷センター街本店 ●ビッグエコー浜松有楽街店
静岡県浜松市中区肴町322-20 松竹ビルB1
https://big-echo.jp/shop_info/ビッグエコー浜松有楽街店 ●ビッグエコー梅田茶屋町本店
大阪府大阪市北区茶屋町2-16 イースクエア茶屋町2F
https://big-echo.jp/shop_info/カラオケ-ビッグエコー梅田茶屋町本店
より詳しい情報は、以下のURLでご確認ください。
https://jp.yamaha.com
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2022年8月25日
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