【2022年夏 特集】自宅「炭酸水」でうまく乗り切ろう
全物価が上がっています。ロシアとウクライナの戦争は、ロシアの思惑、民主主義の矜持、世界平和への歩みなど、色々な側面を持ちますが、経済的には、ロシアが保有する膨大なエネルキー、資源の輸出停止、ウクライナで取れるばずだった小麦が取れなくなり小麦の生産量減少など、エネルギー、食料問題に直結します。
すでに変わってしまったと言う人もいます。こちらはコロナの影響ですね。ここ2年、簡単に人と外食するわけには行きませんでしたからね。料理を頑張ってするようになり、作り置きができるようになった人も多いと思います。自炊は、外食よりはるかに安く済みます。ざっと外食の1/3位でしょうか。その分、しかし、作り置き、下拵え済みは、当然「冷凍」と言うことで、ある情報によると冷蔵庫の出荷台数は、平年の1.7倍になったそうです。大型モデルへの買い替え、セカンド 冷蔵庫の追加など、冷凍庫を増やしたためです。外食差額分が冷蔵庫に流れたというと言い過ぎでしょうか?
そして2022年の夏は、もう一つ悪いことがあります。「猛暑」です。6月27日に東京は梅雨明け。平年7月19日頃ですから、早い、早い。40日間の梅雨が半分で終わった感じです。そして猛暑が10月頭まで90日程度続くわけです。そんな中でも、雨が降る時には降るのですが、それが豪雨。どこかで堤防が決壊するありさま。「加減を知らんのか、お前らは!」と怒りたくもなってきます。
当然、涼を得にかかるわけですが、まずは何と言っても水分。スーパーの水ボトルはあっという間に売り切れます。特に夏、喉越しがいい炭酸水は、ミネラルウォーターより早くなくなります。私の場合、炭酸水を2L/日飲みます。夏が90日あるとすると、180L。ちょっと量が多いので、110円/L位のを探し出しますが、6600円/月。一夏、19800円、水だけで、約2万円かかります。それでも炭酸は魅力的です。このため安くする方法を、今実行中です。今回は、安価に楽しむウォーター・ライフをレポートします。
■水の値段
美味しくないと言われる東京の水。それに対し、東京の水道水は「美味い」として、故 石原都知事が肝煎りで作らせたのが「東京水」。東京の水道水をボトルに詰めたシロモノです。500mLのペットボトルで103円(税込)でした。
しかし、東京の水道料金の平均額は、平成25年、20m3(20000L)で2560円。500mL換算で0.064円。東京水に儲けをたんまり載せたという話は聞きませんし、コンセプトから言うと赤字が出なければ問題ないはず。そう考えると、ペットボトル代、水封入代、輸送費、お店での人件費で、100円ほどかかっているのが分かります。飲料、ソフトドリンクに関しては、支払い金額の80%が容器代と輸送費、残りが中身の代金だと言いますが、水だともっとあからさまです。
では、どうして、0.108円/Lでも、水道料金は問題視されているのでしょうか? 理由は簡単です。生活用水に占める飲み水の割合が少ないからです。風呂、トイレ、洗濯。それぞれ膨大な水を使います。そうでないと生活できないのが、現代社会なのです。
となると飲み水、ミネラルウォーターにお金を出すのは、ある意味、現代らしいとも言えます。
もっとも、江戸時代の昔から、水売りはありました。大川(隅田川)の中央で水をくみ、下町で売るのです。冷たい、きれいな濁りのない水ということで、大いに売れたそうです。
また、こんな話もあります。江戸の有名な料理屋に「八百善」があります。ある男が仲間と連れ立って八百善に行き、お茶漬けを注文したところ、半日ばかり待たされてようやく煎茶と香の物が出てきたそうです。香の物は細かく刻んだ覚弥で、春には珍しい瓜と茄子が粕漬けにしてあったそうです。食べ終わって代金を聞けば、金一両二分。今の代金に換算すると、15万円。
これはあんまりと、男が亭主を呼び話を聞くと、お茶というより、水にお金がかかっていた。極上の煎茶に合う、お茶に合う水を汲みに、遠く玉川にまで人を走らせたので、その早飛脚の運賃が莫大だったとのこと。遊びを象徴する逸話です。
今なら、近くのスーパーまで行くと「六甲」「南アルプス」「富士山」などなど、銘水として名高い水が、並んでいます。江戸時代なら、いくらでしょうか? 十両くらいかかるのではないでしょうか? 今の水事情は、それほどまでリッチとも言えるわけです。
しかし、2022年に盛り上がっているのはミネラルウォーターではありません。水は水でも「炭酸水」なのです。
■炭酸水用の水筒は、発売後10万本を越すスマッシュヒット
今や、小型水筒は常時携帯の時代。家でお茶を入れていくにとどまりません。カフェでコーヒーを入れてもらう、コンビニで買ったミネラルウォーターを冷たいままキープするなど、用途はいくらでもあります。
そんな水筒に、この春、新しく「炭酸飲料モデル」(以下「炭酸モデル」)が加わったのを、ご存じでしょうか?
タイガー魔法瓶を皮切りに、サーモスと続いております。象印は、まだ出しておりませんが、2社の売れ行きは好調。いずれ象印も市場投入することと思います。
炭酸用のボトルの技術ポイントは2つ。いかに炭酸を気化させないかと、気化してしまった炭酸、二酸化炭素をどうやって外に逃すのかです。
ご存知の通り炭酸はアワアワな飲み物です。コップに入れると泡が含まれていうることがよくわかります。なぜコップで泡が出るのかというと、コップなどの凹凸に中の炭酸が引っかかり、そこから成長、気化するからです。このため炭酸OKの水筒の内部はツルツル、ほとんど凹凸がないように作られています。炭酸水を入れても壁面にほとんど泡が見られません。炭酸を気化させない工夫が、最新の加工技術によりなされているのです。
もう一つの問題、気化した炭酸を安全に外に出すのかということです。鍵はフタです。炭酸用モデルのフタの機能としては、開ける時吹き出させないようにすること。内部で気化した炭酸を逃し、内圧を弱めてやり、爆発などのトラブルがないようにすることです。
炭酸水はペットボトルに入れられているので、そんなの簡単じゃないと思われる人もいるかもしれませんが、炭酸用のボトルは特注品です。工夫がされています。例えば、キャップの溝。通常は螺旋に切ってあるだけなのですが、垂直にも溝が入っています。フタが回り始めた瞬間に、スムーズに内部の炭酸が外に抜けるようにするための工夫です。
しかしステンレスボトルの場合は、それより難しい。と言うのは、ステンレスボトルはペットボトルのように変形がありません。つまりフタのみに圧力がかかるのです。ここもメーカーの腕の見せ所。開ける時の圧力の逃し方、移動中、炭酸が気化し内圧が上がった時の対応の仕方、色々なケースを想定し、安全に作っています。
タイガーの製品は、発売直後、すぐ品切れ。対抗メーカー、サーモスも追従するというヒット商品になっています。
■炭酸水は人が作ったもの
市販の炭酸水は、水もいいものを使っています。多いのは、ミネラルウォーターを炭酸水にしたものです。サントリーは「南アルプス天然水」の炭酸水を発売していますし、アイリスオーヤマは「富士山の水」の炭酸水を発売しています。最大手のアサヒ飲料のウイルキンソンの水は、兵庫県宝塚市の水です。「六甲のおいしい水」です。いずれも、ミネラルウォーターに二酸化炭素を溶かし込んで作っています。
ミネラルウォーターを使った、市販の炭酸水は、ミネラルウォーターより、20円以上高いものがほとんど。これが加工費です。中にはミネラルウォーターの倍額で市販されているモノもあります。
■自分で作るとどれ位かかるのか?
昔から、市販は高く、自作は安いと言われます。考えれば、メーカーが持っていく利益が手元に残るわけですから、それ以上に自作費がかからなければ、その通りと言えます。
炭酸水、自分で作れないかと言うと、そうではありません。できます。ちょっと特殊な器械が必要です。ただし商品名は「炭酸水メーカー」ではありません。「ソーダメーカー」。ソフトドリンク大国、アメリカが大得意の分野です。炭酸飲料は、シャンパン、ビールを含め、コーラ、サイダーなど、ホームパーティには欠かせません。が、値も貼ります。また、種類も多いですので、安くできるなら、それに越したことはありません。
私が使っているのは、ドリンクメイト社の「マグナムグランド」というモデル。マグナムグランドには幾つ火種類があり、先日発表された「電動モデル」ではなく、私が使っているのは非電動モデルです。
非電動モデルでも炭酸注入の方法は簡単です。まず、付属の「耐圧ボトル」の中に炭酸を入れたい液体(水、ジュースなど)を入れます。そこにボンベから圧縮した二酸化炭素を流し込みます。当然耐圧ボトル内は加圧されます。その圧力で一気に溶かしてしまうのです。
使ってみるとわかりますが、実に、本当に簡単です。飲み物をセットして、あとは大型のボタンを押し込めばいいです。本当に「押し込む」感じなのです。力は入りません。電動ボットより軽く押し込めます。押し込んでいくとあるところで手応えを感じます。この時、圧縮された炭酸が入っているのです。その手応えを感じると離します。それを繰り返します。ちょっとづつ入れていきます。そうでないと、余り溶け込まないうちに、耐圧限界が来てしまうからです。
2〜3回繰り返すとと、明確な「プシュー」という圧が抜ける音がします。これは、これ以上の加圧に耐圧ボトルが耐えられないので、安全弁が動作した音です。そうすると、本体から耐圧ボトルを外し、くるりと一回転。これは炭酸をより水に溶かし込むためです。
そして耐圧ボトルのフタから圧を抜きます。「シュー」と言う余分な炭酸が抜ける音がしなくなり、常圧になるまで放っておきます。と言うより、そうならないとフタを外すことはできません。余分な炭酸が抜けたら、出来上がりです。何にでも使えます。
弱炭酸の場合は「プシュー」と音がする前に、炭酸注入を止めればいいです。ただし炭酸量はとてもアバウトです。
当、モデルのメリットは、かなり大きめのガスシリンダー(炭酸水:142L分)をセットできることです。2L/日飲んでも、2ヶ月以上持つ計算です。
■価格と留意点
さて気になる値段ですが、ガスシリンダー(炭酸水:142L分)は、大体6500円(下の写真の交換用ではなく、高額の予備用で算出)です。約46円/Lで炭酸水を作ることができるわけです。水道水で作ると、ほぼ46円/L。私は、水道水を浄水器で濾過して、作っています。50円以下ですね。1L当たり、スーパーで買うより30〜100円安いです。
ソーダメーカーは、ガスシリンダー(交換)、耐圧ボトル(2年で交換)、そして筐体(本体)から構成されており、15000〜20000円です。炭酸愛好家は1年も使えば、確実も元が取れます。
モデルによって違うのは、ガスシリンダーのサイズだけではありません。あと、何に対して炭酸を入れることができるのか、です。安価モデルは「水」だけですが、いいモデルは、濃縮還元ジュース、気の抜けたジュースなど、水より溶けこませにくいものにも入れることができます。
留意点は、メーカー注意事項をきっちり守ること。使い終わったガスシリンダーは、きちんと指定された回収業者に渡すこと。間違っても、燃えないゴミの日に捨ててはいけません。場合によっては、手が後ろに回ってしまいます。ダメと法律で
定められているのですね。例えば完全に炭酸が抜けきっていないボンベが、誤って圧縮機能のあるゴミ収集車に入っ押潰された場合、爆発する恐れがあります。また直射日光の当たるところもNGです。中の炭酸が膨張しシリンダー爆発する
本当に、耐圧ボトルも含め、使い始めの日時をシリンダーや耐圧ボトルに専用のシール貼りするようくどいくらい記載されています。
これらの注意事項を守れば、問題ありません。必要以上に怖がる必要はありません。圧縮空気自体は、色々なスプレー類でお馴染み。それに対する注意事項と同じです。もしお子さんのいらっしゃる家庭でしたら、圧縮空気などを使う場合の、注意事項を共有化するといいと思います。危ないから使わないではなく、正しく使うことをきちんと学ばせるわけです。
■予想外のメリット
ソーダメーカーを取り入れた結果、私は予想外のメリットに気付きました。
モデルにより異なりますが、私の持っているモデルは、水以外にも炭酸を入れられるのです。例えばアップルジュース。あっという間にアップルソーダにできます。必ずしも、美味しいソーダができるわけではありませんが、ハマりましたね。無駄なく色々なトライができるので楽しいです。確かに市販していないモノは、それなりの味でしかない(美味かったら商品化しますからね)のですが、これが面白い。長い夏休み。お子さんのおやつにも心悩ませる時に重宝するのではないでしょうか?
あともう一つは、不必要な炭酸水を飲まなくなったことです。ペットボトルで、購入すると開封後はどんどん炭酸が抜けます。このため、無意識のうちにハイピッチで飲みます。そしてちょっと余る。最後の200mLなどは、飲んでおいた方がキリがいいからという理由だったりします。それがなくなりました。夏は対脱水のため、水分は余分に摂取した方がいいとされますが、夏場は、どうしても冷やして飲みます。場合によっては冷やしすぎで体調を壊したり、お腹の具合がよくなくなったりします。
必要な時に、必要な分だけ作ればいいと、そんなことが少なくなります。また、その分節約しているとも言えます。1L節約して100円浮いたとすると大儲けです。電気の節約などではとても得られない金額です。意識しないで節約できるのは素晴らしいと思います。
そんな意味でも、炭酸愛好家はぜひ、ソーダメーカーを導入されることをお勧めします。財布にも、体にもやさしく、そしてゴミも減りますので、環境にも優しいです。
今回は夏ということで、飲み物を中心にレポートしてみましたが、容器、輸送費が予想以上にハードルが高いことがわかります。ミネラルウォーターも結構ですが、水道水をうまく使うのも一つの手です。強炭酸水にしてしまえば、圧倒的な刺激に、水の淡い味はほぼマスキングされます。結構使える手です。
商品のより詳しい情報は、以下のURLでご確認ください。
●ドリンクメイト https://www.drinkmate.jp/index.php ●タイガー魔法瓶 https://www.tiger.jp/product/bottle/
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2022年8月20日
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