豆知識

【テスト】掃除機は空気清浄機としても使えるのか?
あるいはロボット掃除は使用時、換気する必要はないのか?


最近の掃除機は、排気によるハウスダストなどの二次拡散を防ぐために、ちゃんとしたモデルにはHEPAフィルターが装着されています。空気清浄機と同じ考え方、構造です。となると、ある考えが浮かんできます。空気を吸い込んで、フィルターでろ過、空気清浄機と変わらないという考え方です。テストしてみました。結果はどうだったでしょうか?
 
◾️掃除している前後で、PM2.5の値は変わらず

ルンバ i3。令和の廉価版らしく都会的な雰囲気。


 
使用した掃除機は、iRobotのルンバ「i3」。ルンバ iシリーズの中の末っ子モデルです。使われている「ダストカットフィルター」は、カビ、花粉、ダニなどを99%捕捉することがうたわれています。正確に言うとHEPAフィルターとは言えませんが、うたい文句から1μm位の孔でフィルタリングしていると考えられます。

 

ダストカットフィルター


i3のダストボックス。排気のラストに「ダストカットフィルター」。


ダストボックス内には、プレフィルター(大きなホコリ除け)のメッシュフィルター。
水洗い可。


そして、PM2.5を掃除している間中モニタリングしました。当然、窓は開けず、換気もしません。また、エアコン、空気清浄機はOFFです。測定は、空気モニターを使いました。Bileair社のAware。ちょっと古いのですが、いまだに頑張っています。(Blueairの空清は内蔵のセンサーデータを使って状況確認できますので、今は取り扱われていません。

結果は「有意差なし」でした。

テスト1回目。約10分使用。全く値が変わらなかった。


テスト2回目。グラフ上は触れているが、数値での上下は±2レベル。
有意差ではないと判断。


確かに、ちょっとした動きが計測されることもあるのですが、それは有意差レベルとは言えません。

 
◾️どうしてか考えてみた
考えてみると当たり前ですが、掃除機が対応するチリは、床にあるモノです。それが舞わない限り、PM2.5が増えることはありません。そして基本は「吸引」。舞い散る理由はないのです。

そして排気。これには「排気」と筐体の嵌合が悪いなど隙間からの「漏れ」の2種類がありますが、iRobotのルンバは、うたい文句通りの性能の排気フィルターを使い、かつ本体設計も悪くなかったことがわかります。

逆に言うと、掃除をかける=空気清浄化にはならないと言うことです。しかし、窓を開けて空気を入れ替えなくても、その時の空気が「キープ」できることはわかります。

ルンバは、人不在下で使われるのが基本です。当然、留守宅ですから部屋は閉めきりです。それで問題ないことがわかったわけです。

 
また、掃除機の吸引力は強力ですが、それはあくまでも床上のゴミ、ホコリに対してであり、部屋に気流を作り、部屋全体の空気をフィルタミングする空気清浄機と全く異なる道具であると言うことです。

空気をきれいにするには、空気清浄機でと言うわけです。

 
◾️結論
1)ルンバは閉め切った部屋の中でも、空気質(粉塵など)を変えずに掃除することができる。
2)掃除機は、空気清浄機ではない。😅

お後もよろしい様で。

 
 
商品のより詳しい情報は、以下のURLでご確認ください。
●ルンバi3 https://www.irobot-jp.com/product/i3/
 


 

 
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2021年7月9日

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