レポート

【業務用】ウイルスを不活化。「安全」「メンテナンスフリー」も。
Philips UV-C 室内空気殺菌器 UVCA200。


空気清浄機の基本はHEPAフィルターによるフィルタリングです。このためフィルターの目以下のサイズのものは、基本フィルタリングできません。コロナウイルス単体は、HEPAフィルターの1/3以下。このため、ケースによってはウイルスに対抗できないことがあります。
ちなみに現在問題になっているコロナウイルスの場合感染は、空気清浄機で対応できる飛沫による飛沫感染だとされていますが、その後、ウイルス単体で感染する空気感染の可能性が指摘されています。
このため人が集まるところでは、ウイルスの不活化を行う空気殺菌器(パナソニックなどは「空間清浄機」と称しています)が求められています。

 

Philips UV-C 室内空気殺菌器
UVCA200
寸法:36×36×79cm。かなり大きい。


 
◾️ウイルス不活化の種々の方法
フィルター以外で対応する場合、大きく2つの方法が用いられます。

1つ目は、化学反応、ウイルスを形作るタンパク質を変質させ、ウイルスを不活化する方法です。
例えば、シャープのプラズマクラスターイオン、パナソニックのナノイーなどの「活性酸素類」、「次亜塩素酸」、「オゾン」が、それです。

ポイントは「濃度」です。
化学反応するには幾つかの条件がありますが、その一つは、ウイルスと反応分子が出会うことです。濃度が高いということは、出会う確率が高くなる=反応が起こるということです。しかし、人も生物。タンパク質でできています。低濃度では無害ですが、高濃度では人に害を及ぼします。薬と毒の関係と同じです。多くの場合、人に害を及ぼす1/100〜1/10で対応して安全を確保しています。また、反応してしまえば、「活性酸素」「次亜塩素酸」「オゾン」なども、「水」「酸素」など無害な物質になります。

 
2つ目は、ウイルスを紫外線など、高エネルギー下に入れて、ウイルスを不活化させる方法です。高エネルギーといえども、それなりに安全方向へふっていますので、瞬時にウイルスを不活化はできません。人が日焼けサロンで日焼けするのに時間がかかる様に、ウイルスを高エネルギー下エリアに追い込み、ちょっと閉じ込めて不活化させます。

ウイルスは空気とともに取り込み不活化します。やり方は、空気清浄機とほとんど変わりません。

 
◾️Philips UV-C 室内空気殺菌器 UVCA200
ノンフライヤーで一躍いろいろな人に認知される様になったオランダのフィリップス(Philips)は、昔は欧州の家電メーカーとして名を馳せていましたが、今のメインは医療機器。家電はサブビジネス。照明、電気シェーバー、電動歯ブラシなど、ニーズが確実にあるカテゴリーにリソースを集中させています。
そのフィリップスもコロナ禍でいろいろは、医療用以外にもコロナウイルスをターゲットにした商品を出しています。今回レポートする Philips UV-C 室内空気殺菌器 UVCA200も、その一つ。
こちらは、UV(紫外線)を使いウイルスを不活化します。

ご存知の方も多いと思いますが、UVは波長によりA、B、C に分類されます。Aは320〜400nm、Bは280〜320nm、Cは100〜280nm。細菌、ウイルスには最も短波長のUVCが用いられます。より具体的には254nm。ウイルスとほぼ同じサイズの波長のUVで、ウイルスを不活化します。

そして99% 不活化させるには、6秒という時間がかかります。

 
◾️業務用の安全性というのはこういうもの
さて、ここで、中身どんな感じなのか、見てみましょう。

中身へのアプローチは裏面から。と書くと楽にアプローチできそうですが、なんとビス留め。そう簡単には、中身を見ることができません。

裏ブタを開けると。中にあるのは、黒い円筒。2つある電源を双方ともに外します。

外に引き出した黒い円筒。黒いのは、分厚いカーボンクロスが巻かれているため。

黒い円筒を引き出した後ほ状況。何もありません。

カーボンクロスを外したら、ステンレスの円筒。上は取れないフタがあり手を入れらねれない。

ビスを外して、ステンレスの円筒を取り去る。ようやく、UVCランプが顔を覗かせる。

UVCランプの光は危険ですので、見るなかれ、触るなかれですが、無骨なまでに愚直に対応しています。その分、安心できるというものです。

 
◾️使い方は極めて簡単
コンソールパネルは至って簡潔。ボタンは、「on/off」「風速」「ロック」「タイマー」の4つ。実質的には、風速しか選択の余地はありません。風速は、強、中、弱の3つです。弱はほぼ無音ですが、他の2つは動作していることがはっきりわかります。
実質オートと思って、間違いないです。

 

コンソールパネル。タッチパネルで、スィッチも兼ねる。
情報は極めてシンプル。「on / off」表示は、ちょっと珍しいフォント。


 
本体も、コンソールも、一度セットしたら触らずとも良いです。メンテナンス・フリーで、延々使うことできます。過酷なB to B環境でも、きちんと動作します。実際24時間以上の連続使用が、楽々できないと、業務用途としては失格でしょう。

 
そう考えると極めて優秀な空間殺菌器ということができます。業務用なので「太鼓判」は押しませんが、十分魅力的なモデルということができます。病院とかにあると、スモブる安心できるモデルです。

 

サイズも大きいが、重さも12.3kgとヘビー級。
このため車輪が付いている。


 
◾️なんと扱いはアイリスオーヤマ
ちなみに、このフィリップスの製品ですが、なんとアイリスオーヤマの業務部門が扱います。
これは両社がパートナー契約を締結していることもありますが、アイリスオーヤマの業務部門が今、好調であることも理由の一つだと思います。特に業務用ロボット掃除機は、現在業界No.1の売り上げです。理由は、対コロナ。ウイルスを含んだ飛沫が飛んだ場合でも、安全に掃除できることが支持されています。ですから、コロナ対応の空気殺菌器は、願ってもない商材でしょうね。

また、今回は床置きをご紹介しましたが、天井設置型など、いろいろなタイプがあります。

 
 
商品のより詳しい情報は、以下のURLでご確認ください。
https://www.irisohyama.co.jp/led/houjin/products/uv-c-light/
 

 
#空調家電 #フィリップス #Philips #UV-C #室内空気殺菌機 #UVCA200 #アイリスオーヤマ #生活家電.com

2021年7月7日

タグ: , , , , , ,