ネスレ日本、栄養状態を把握して、外出自粛などで懸念される高齢者の健康管理をサポート
65歳以上のための栄養アセスメントツール「MNA プラス」の医療・介護事業者向け新サービスを提供。
ネスレ日本(株) ネスレ ヘルスサイエンス カンパニー以下「ネスレ ヘルスサイエンス」と、 ヘルスケアDXデジタル・トランスフォーメーション企業である(株)メディエイド以下「メディエイド」は、65歳以上の方の栄養状態を簡単に把握できる医療・介護事業者向けの新サービス「医療・介護スタッフ向け MNA プラス」の提供を、4月20日(火)より開始しました。
当サービスは、利用者の栄養状態を把握したい医療・介護事業者がお申し込み後、無料でご利用いただけます。
歳を重ねるにつれ、「食事量が減る」、「活動量が低下する」など、様々な些細なことがきっかけで栄養状態の維持が難しい“低栄養”となり、体力(筋力)や精神力など心身の活力が低下する“フレイル(虚弱)”必要な栄養素、 特にたんぱく質とエネルギーが十分に摂取できていない状態のこと。に陥るリスクが高まります。
“フレイル”は悪化すると要介護につながると言われており、心身の健康を維持するためには、不足しがちな栄養素をしっかりと摂り、栄養状態を維持することが大切です。
「ネスレ ヘルスサイエンス」と「メディエイド」は、ネスレと高齢者研究の第一人者たちにより考案され、世界中の医療・介護現場で使用されている65歳以上のための栄養アセスメントツール「MNAMini Nutritional Assessment(※参考資料)の知見を活かしたアプリ「MNA プラス」のiPhone版、 Android版サービスの提供を2020年9月16日(水)より開始し、自宅で手軽に栄養状態が把握できるツールとして、多くの方々が健康管理に使われています。
https://www.nestle.co.jp/media/pressreleases/allpressreleases/documents/20200916_nestlehealthscience_1
今回新たに提供を開始する「医療・介護スタッフ向け MNA プラス」は、医療・介護事業者など、複数のご利用者の栄養状態を把握したい方向けのサービスで、パソコンやタブレット端末での使用を想定して作られています。
◾️高齢者の低栄養状態を早期に発見し、最適な栄養ケアを実施!
「医療・介護スタッフ向け MNA プラス」は、簡単な6個の質問をご利用者から聞き取って入力するだけで、栄養状態の把握が可能です。低栄養のリスクが高い方へは嚥下機能(飲み込む力)についての追加評価も行えます。
●65歳以上の方に特化した内容 一般的な「体重」「身長」「食事状態」といった質問に加え、高齢者特有の「身体機能(寝たきり、車いす、歩行等)」や「精神状態(ストレス、神経・精神的問題の有無等)」についての質問が含まれています。
●複数のご利用者情報を管理可能 1つのアカウントで、複数のご利用者情報を一元管理することができます。
●使いやすさに配慮した、デザイン設計と機能
ご利用者のデータ一覧がアイコン付きでわかりやすく表示されるほか、栄養状態や体重の推移をグラフで確認することができます。さらに印刷機能も搭載しているので、ご家族への報告等もスムーズに行えます。また、管理栄養士監修の簡単なアドバイスにより、個々人に合わせた栄養ケア計画を立てることも可能です。
◾️「医療・介護スタッフ向け MNA プラス」の使い方 Step1: お申込みをいただいた後、 施設名やご利用される施設スタッフなどの基本情報を登録
Step2: 施設ご利用者のお名前や生年月日などの基本情報を登録
Step3: 栄養や食事に関するご利用者からの聞き取り調査内容を入力
(基本設問6問+状態に応じてプラス5問)
Step4: ご利用者に応じた栄養状態の説明やアドバイスの表示
お申込みフォーム: https://application.mna-plus.com/
◾️(株)ソラストとの共同研究について
「ネスレ ヘルスサイエンス」は、医療事務や介護、保育サービスを提供する(株)ソラスト以下「ソラスト」)、 「医療・介護スタッフ向け MNAプラス」を使用した共同研究を、新サービスの一般提供開始に先立ち2021年4月12日より開始しました。
●研究名称:「通所介護施設利用者を対象とした栄養評価Webフォーム(MNA プラス)活用による栄養状態の評価に関する前向き観察研究」
●概要:
1.「医療・介護スタッフ向け MNA プラス」を使用し、“低栄養”または“低栄養のリスクがある”ご利用者を見つける。
2. “低栄養”または“低栄養のリスクがある”ご利用者に対して、栄養改善指導を行う。
3.体重推移や栄養状態を測定しデータを蓄積。栄養改善効果の研究を進める。
以上
◾️参考資料
【監修者コメント】吉田 貞夫先生(医療法人ちゅうざん会 ちゅうざん病院 副院長/金城大学 客員教授/医師・医学博士)
外出自粛などにより活動・運動量が低下するなか、シニア世代の低栄養が大きな問題となっています。 日本は食糧も豊かなのに、なぜ?と思う方もいるかもしれません。シニア世代では、転倒し、骨折したり、疾患で入院する危険性のある状態の「フレイル」や、筋肉が減少し、歩行や日常生活に支障をきたす「サルコペニア」に注意が必要で、その原因のひとつが低栄養だからです。
普通に食事を摂っている方でも、低栄養の危険性があります。通所サービス利用者の約40%は、低栄養、もしくは低栄養のリスクがあるという報告もあり、デイサービスで「MNAMini Nutritional Assessment」を使って利用者の栄養状態を把握することはとても有用です。栄養状態に合わせた適切なエネルギー、たんぱく質の摂取と、デイサービスでの適度な運動は、低栄養やフレイル、サルコペニア、 さらには免疫力低下を防ぐ対策としても重要であると考えます。
「医療・介護スタッフ向け MNAプラス」は、従来のアンケート用紙で行っていた「MNA」がデジタルツールとして進化したもので、スマートフォン、タブレット端末などが普及した現在、より多くの方にご活用いただけるのではと期待しています。
◾️「MNA」について
「MNA (Mini Nutritional Assessment)」は、ネスレの研究機関・ネスレ ニュートリション インスティテュートと高齢者研究の第一人者たちにより考案された65歳以上の方の栄養状態が簡単に確認できるアセスメントツールで、世界中の医療・介護現場で活用されている。
「MNA」は、1989年の国際老年医学会会議での“低栄養の高齢者が多いのに、有用な栄養アセスメントツールが無い”という議論をきっかけに開発がすすめられ、1994年に誕生。以来、「MNA」は20以上の言語に翻訳され、“低栄養”リスクのある高齢者の栄養アセスメントを行うツールとして世界中で活用されている。日本では2010年より本格導入が開始された。
「MNA プラス」は、これまでの「MNA」の基本設問をベースに、より一般の方でも直感的にわかりやすく入力ができるよう工夫されたスマートフォン向けアプリとして、サービスを提供している。
https://www.mna-elderly.com/
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2021年4月28日