“IFA2013″ 冷蔵庫の夢見る未来
ハイアールのちょっと進んだ考え方 他
ハイアールは、冷蔵庫と洗濯機に強いメーカーです。
日本ではハイアール・アクアとして、独自のポジションを築きつつあり、ご存じの方も多いと思います。
IFA2013では、ブースに設けたFuture Zoneでコンセプト展示を行っていましたが、冷蔵庫、洗濯機を単独家電ととらえず、家庭全体のシステムの中での家電ととらえていることが分かりました。
総合家電メーカーと同等の視点で、冷蔵庫、洗濯機を開発しているという訳です。
■どんなシステムを想定しているのか?
エアコン、冷蔵庫、洗濯機 / 乾燥機。この3つに共通しているのはヒートポンプです。つまり全て熱変換技術がキー技術なのです。
ミーレもそうでしたが、熱機器を中心に扱っているメーカーは、熱で考えますね。電気に変換して考えません。面白いですね。
ハイアールは、エアコン、ウォーターヒーター(冬)、洗濯機 / 乾燥機、冷蔵庫をモニターにつなげた形で、アピールしていました。ちなみにウォーターヒーターは中国では非常にポピュラーな暖房システムなそうです。
このシステムが、最終的に、電気制御を中心にするのか、熱制御を中心にするのかは興味深いところですが、情報は頂けませんでした。
■冷蔵庫
冷蔵庫は、扉がハーフミラーと液晶を組み合わせたタイプです。
必要に応じ、中を見て冷蔵品を確認することもできますし、データを表示させることも可能です。
面白いのは、内容物の管理です。
まず買ってきた品物を1つ1つスマホで写真を撮るのです。後は、スマホから送られた画像データから、その品物が何であるのかを割り出し、冷蔵庫が管理するのだそうです。残り少なくなると、スマホにこの商品が少ないとの情報を出します。つまり買い物メモがスマホに届くわけです。
また、長い間冷蔵庫に入れておくと賞味期限が来てしまいます。それも管理できるとしています。
更に、冷蔵庫に入っているモノが分かりますので、それからできるお勧めレシピを表示することもできるという話もでました。
実際内容物が分かると、省エネ管理も精度が上がり、楽になると思います。
ただし作りかけとか、残り物をどうするのかは、話してくれませんでした。
私はハイアールの説明員の話は面白いと思いました。
理由は、システム、冷蔵庫、スマホの役目に無理を感じなかったからです。そしてあったらイイ機能だと思ったからです。
自由な発想、多様な選択肢を持つメーカーの進化は早いものです。近い将来、ハイアールは超ハイテクな冷蔵庫を産みだすかも知れませんね。
ハイアールのいろいろな冷蔵庫を並べて見ました。
いろいろ作っていますね。
■ビジネス・ニュース
プレス・カンファレンスで出た話は、欧州でのビジネスを伸ばすためにスペインのFAGOR社とベンチャー事業を行うことが発表されました。
ポーランドに工場を新設、2015年には100万台の稼働、欧州へ出荷の予定だそうです。
私はFAGOR社に関してはよく知らないのですが、会見の時、「これでFAGOR社はグローバルな会社になれる」と言っていましたので、スペインを中心とした中堅企業だと思われます。
そのエリアの中堅会社と組み、そのエリアに浸透して行くハイアールのビジネスモデルはここでも健在でした。
2013年9月12日
タグ: IFA