【太鼓判】常に側に置いておきたい、カドーのポータブル加湿機『STEM Portable』MH-C20
今回は、カドーのポータブル加湿機『STEM Portable』MH-C20 をレポートします。
「空調って部屋単位じゃないの?」と思われる人も多いと思いますが、私は、このポータブル空調を使うことにより、今よりとても便利になると考えています。
■部屋全体を加湿する意味はあるのか?
加湿機のことを質問されると、ちょっと戸惑います。
高温多湿の日本は、世界でも稀な位、カビ、麹(こうじ)菌の種類が多い。そして、その胞子は空気中を飛び回っています。過加湿による「結露」は、この胞子に取って素晴らしい温床です。
カビの多い日本では、カビが生えないように、風通しがいい=換気のいい家が基本。加えて、湿度を吸い取る紙、木、壁を巧みに取り入れ、なるべく低湿の家づくりをしてきました。
が、それは昔のこと。今は夏=エアコンのある時代。家は「省エネ」住宅。できる限り密閉度を上げ、外壁には断熱材。内壁の多くは石膏ボード。壁紙とは言うモノの、化学物質でコーティングされていたりします。湿気コントロール機能は、ほとんどありません。
この「省エネ」住宅は、決して「健康」住宅ではありません。一番の難は「換気のしにくさ」です。これは新建材から発生した「ホルムアルデヒド」で問題が発生して以降、現在、新築には「24時間働く強制換気システム」の取り付けが義務付けられました。
しかし、「節約」のために換気を止める人もわりと居ます。その上、都会では洗濯物の部屋干しが当たり前。こうなると、湿気の源が部屋中にあるため、湿気が貯まりやすくなります。その様な環境で、「冬だから」と加湿機を使うと、ほぼ間違いなく「結露」します。
冬場、ユーザーニーズは高いのですが、「健康環境」を考慮すると、手放しで推奨できる加湿機がない。これがポータブル加湿機と出会う前の私の考えでした。
■カドーのポータブル加湿機『STEM Portable』MH-C20
そんな時、カドーからポータブル加湿機『STEM Portable』MH-C20が、発表されました。
カドーは、主に空調家電を手がけるメーカーです。特長は、機能もさることながら、丁寧に作られたフォルム。特に、加湿機、STEM620は、目を引きます。
その末弟にあたる『STEM Portable』MH-C20を見たとき、「これだ!」と直感しました。
積年澱のようだった、加湿機の一つの模範解答と思いましたね。手に入れて、試して見ましたが、これが実に使える加湿機と分かりましたので、詳しくレポートしたいと思います。
■ポータブルを使う意味
空調家電は、常に「部屋」を基準に設計されます。空気は室内環境の一つですから、その言葉通りです。
では、その時、「ポータブル」の空調家電は、どんな意味を持つのでしょうか?
この春、花粉症が酷い友だちが、「寝室に空気清浄機を入れているんだけど効かなくて、夜すぐ起きてしまう。厳しすぎ!」と訴えてきました。
職業柄、手元には、数台の空気清浄機があるのですが、ふと思いついて彼に「ポータブル」の空気清浄機を渡し、枕元に置いてみてと言いました。
結果は、その日から爆睡できるようになったそうです。
非力なポータブルで効果のある範囲は、ごく限られます。しかし、常に人の傍らに置くことができます。
空調家電は多くの場合、コンセントの位置など、割りと設置できる範囲が限られます。エアコンに至っては設置したら、まず動かせません。このため、部屋の隅々まで完全に同じレベルにするように作動しているのですが、実際はそうなっていないことが多いです。花粉症の彼の場合は、空気清浄機はあるのですが、ちょっと距離が遠かったわけです。
そして、余り動かない睡眠中。顔をポータブルの効果がある範囲に入れておき、その効果を享受したわけです。効果のある範囲は、結界のようなもので、その中で大人しくしている限り大丈夫と言うわけです。
さて、この「ニア・フィールド(近場)」の考え方は、加湿機にも応用できます。
冬場の乾燥に影響されるのは、人間は保湿したい。しかし、家などはできる限り、乾いた環境が良いです。この矛盾への一つの回答となります。
私が、「これだ!」と閃いたのは、そういう理由からです。
■卓上にて
MH-C20は、円柱形。下半分は軽くスモークが入った樹脂でできており水を溜めておく所。上半分は金属で覆われています。この中には、超音波発生装置、コントール回路などが入っており、水霧の吹出しは、天面中央。またコンソールも天面にあります。水の吸い出しは、毛細管現象によってなされるため、水霧と言っても微量。
30cc。普通の加湿機が、最大 時間あたりペットボトル1本分(400〜600cc)の水を出すことを考慮すると、実に僅かだが、ニア・フィールドだと鼻、そして喉にも潤いが感じられるレベルとなる。
ちなみに、バッテリー駆動。充電はミニUSB(Bタイプ)です。
より近くに置いてもらえるようにするため、いろいろな工夫がされています。
1つめは、形が「オーソドックスでシンプル」なこと。シンプルだと飽きません。
2つめは、「高品質」であること。
そして3つめは「光のギミック」があることです。
1つめはイイですよね。人は身のまわりをお気に入りで固めようとします。しかし、さほど思い入れがない場合は、形はシンプルなのが一番です。
しかし、そんな中にも品質感は必要です。常に見るモノですから。こちらは特に重要です。
光のギミックは使っても使わなくても構わないモノですが、私はちょっと面白いと思いました。日常のキャンドル・ライトの可能性を思いました。同じ色で光らせるのもありですが、7色に光らせることも可能です。新しい可能性も見いだすこともできます。(ちなみに、動画の方は、水タンクにビー玉を入れてみました。)
■ベッドサイドにて
超音波方式の加湿機は、水霧を使います。で、よくあるのが周りビチョビチョ。
今回は、噴霧量が少ないので、問題ないと思いながらも、一応確認しました。
シーツが湿る気配すらありませんでした。また、わざと横倒しにしてみましたが、こちらも全く問題なし。
本当に、イイ感じの加湿機です。
■噴霧するモノにより、用途がグンと拡がる
カドーの加湿機は、「超音波」方式で、水蒸気による加湿ではなく、微細水滴による加湿です。霧と思ってください。他の方式が、水を液相から気相へ変化させるのに対し、超音波方式は、液相のままです。
このため、超音波方式は、いろいろな液体を霧化することができます。
カドーが推奨しているのは、水以外に2種類。
1つは「P’sガード(ピーズ・ガード)」という次亜塩素酸溶液。
次亜塩素酸は、医療でも使われる、消毒液。殺菌効果があります。また消臭効果もあります。
パナソニックの空間洗浄機「ジアイーノ」が使っている薬液です。次亜塩素酸は、その活性の高さで殺菌効果、消臭効果を上げますが、一方、活性が高いため、安定な溶液とは言えません。
ここで、「P’sガード(ピーズ・ガード)」と指定してあるのは、その次亜塩素酸を、見事なまでに安定化させたモノで、危険性がほとんどないからです。では効果が薄いのかというと、そんな事はありません。第三者機関検証済で、除菌率は99.9%以上。初めて聞いた時は驚いてしまい、実験データーを見せてもらいましたが、安定性、除菌率共にその通りでした。
これを噴霧した場合、人には安全、インフルエンザウィルスはお釈迦です。受験生なら、絶対欲しいと思いますね。これが1つめの推奨溶液です。
もう1つは、六月八日(久恒山林(株))の芳香蒸留水。ミソ水溶性と言うところ。オイルだと粘性が強いため、噴霧孔を塞いでしまうことがありますが、水溶性だとそれがありません。また、香りの好みは個人個人かなり違います。自室だから良いだろうと言う人もいますが、香りが強いと、となりの部屋まで匂ったりすることもあります。そんなことからも、自分一人で楽しめる範囲から始めるのが一番です。
空調は部屋全体が基本ですが、ポータブル化することにより、まず個人ニーズを優先する形になりますし、あちら立てば、こちら立たずを防ぐことも可能です。
生活家電.comは、このカドー ポータブル加湿機『STEM Portable』MH-C20を太鼓判家電として推奨します。
商品のより詳しい情報は、カドーのホームページにてご確認ください。
https://cado.com/jp/
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2019年5月10日