タイガーが代官山に出す、『La Donabe(ラ・ドナベ(土鍋))』。宣伝のためですが、代官山に数日とは言え、店を出すというのは、結構 力(リキ)が入っています。
ということで、体験してきました。
■圧巻のバルーンアート
イベントには、シンボル的なモノが必要です。オリンピックなら聖火台、高校野球なら甲子園球場の電光掲示板。
今回タイガー魔法瓶が用意したのは、バルーンアーティスト デイジー・バルーン氏の作品です。
テーマは「生命の循環」。タイトルは「気化ーvaporization」。
一粒ひと粒のバルーン(水滴)を美しく密に組み合わせ、炊きたてのごはんの小腸ともいえる水蒸気をダイナミックかつエネルギュシュに描いたそうです。
非常にダイナミックで、心惹かれるものがあります。
しかし、私はこれが水滴(ミスト)には見えませんでした。一つひとつのバルーンがお米に見えました。それがDNAの二重螺旋よろしく、天を目指しゆらめく。
そう、縄文の火焔土器のように思えました。
米作は弥生時代からと言われていましたが、縄文期に一部入り始めていたのが、今の学説のようです。そう見ると、縄文から連綿と米を大切に、また食べて自分のエネルギーとしてきた日本人のパワーの象徴のように感じられます。
多くの場合、イベントアートはあまり感心しないモノが多いのですが、これはイイ感じです。是非、貴方も独自の解釈を加えてみて下さい。
■「ヌーベル むすび」とオレは呼ぶね
「ヌーベルシノワ(新しい中華料理)」と呼ばれる料理があります。
元々「ヌーベルキュイジーヌ(新しい料理)」という、フランス料理の運動がありました。過度な複雑さを排し、素材を活かした新しい料理を、独創的な組み合わせで出す運動です。
これを中華に応用したのが、ヌーベルシノワ。中華の盛り付け方ではなく、西洋的な盛り付けで、ひと皿ひと皿中華を出し、その組み合わせの妙で、ずいぶん流行り、今は当たり前の様に使われています。
今回の、タイガーのおにぎりは、「ヌーベル むすび」と言うのが、もっとも適当だろうと私は思います。敢えて、日本的な素材ではなく、西洋的な素材で作りましたというのがミソです。
タイトルには、全て愛が織り込まれています。
■「その壁の向こうにあるものへの恐怖とあこがれ」を食べて見た
今回のプレス試食は、上の7品目の内どれか一つと、裏メニュー一つの2つを試食できます。
私が頂いたのは、「その壁の向こうにあるものへの恐怖とあこがれ」。
「フォアグラ」ですよ、「フォアグラ」。濃厚な、うま味のエキスだけを取り出したような、食材。日本の「アン肝」、ご飯のお供としては、瓶付の塩ウニに近いかも知れません。贅沢だけど(高価すぎて)怖いような気もします。
タイトルは、男と女の×××を意味したもので、濃厚な味は×××に見立てられたものだと思いますが、真相は分かりません。
おにぎりの特長として、「具」をお米が包んでいることが上げられます。おにぎりは、元来、お米を食べるモノですから、具に比べて、お米の比率が高いわけです。特に具材が「フォワグラ」ともなると味は濃厚。要するに、かなりのお米と一緒に食べなければと判断し、半分を一気に食べました。フォワグラのの濃厚な味のあと、米の味と香りが追いかけます。
「あー、ヌーベル にぎり!結構、美味しいじゃん。」
しかし、米がどうのこうのという次元ではなく、フォアグラとお米がとてもマッチすることが面白かったです。
■裏メニューはこれだ!
次に裏メニューです。
皿の上には、白いモノがコロン。
塩むすびです。シンプルこの上ないお米の塊。調味料は塩のみ。
お腹が空いたとき、お袋がよく作ってくれたものです。今回、塩は控えめ。その分、お米の甘みが舌にしっかり残ります。土鍋で炊いているので、軽く焦げの香りもするのですが、それが食欲をかき立てます。粒立ちも上々。美味しいお米でした。
ちなみに、お米は、飛騨高山のコシヒカリ。和仁農園が育てたブランド米で、「黄金の煌き」。世界最大規模の「米・食味分析鑑定コンクール国際大会」で、何度も金賞を受賞しています。
実は、このあと、まだあるというので「大いなるゆるしを受けたものたちのにぎやかな饗宴」を食べました。こちらはご飯より具が多く、しかもアボガドが強いので、いろいろな味を楽しめましたが、私には一寸満足できませんでした。
しかし、この体験は面白いです。
10月19日〜21日しかやっていないのが残念です。
このイベントの特設サイト
https://www.tiger.jp/campaign/ladonabe/
商品のより詳しい情報は、タイガー魔法瓶のホームページにてご確認ください。
https://www.tiger.jp/front/productlist/subcategory?subcategoryId=1
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