豆知識

今ドキの「冷蔵庫」を買う時のQ&A


Q1 冷蔵庫の容量は、どう見立てればいいの?
A1 工業会が概算式を公表しています。
結婚して2人のうちはよかったのですが、子どもができたりして、容量が足りないようになるのが冷蔵庫。2日に1回買い物していたのが、1週間に1回買い物するとなっても足らなくなります。

日本電機工業会の資料(JEMA)によると、10年前のファミリー向け冷蔵庫は400Lが主流だったのに、今の冷蔵庫は「500L以上が主流で600L以上も」とありますので、大型化しているのに間違いはありません。

家庭の事情、生活スタイルにより、必要な冷蔵庫の容量は変わるのですが、目安はどの当たりでしょうか? 今、使われているのは、次の式です。

必要容量=(家族の人数)×70L+120〜170L(常備品容量)+100L(予備スペース)

これだと1人で290〜340L。2人で360〜410L、3人で430〜480L、4人で500〜550Lとなります。
しかし、平均世帯人員は、平成元年で、3.10人だったのが、平成28年で、2.47人ですから、ちょっと話が合わないように見えます。(平均世帯人員は厚生労働省統計)

これには理由があるのです。常備品が増え続けているのです。常備品というのは主に、ドレッシングを含む調味料と、冷凍食品のこと。ドレッシングを数種持つのは当たり前ですし、お弁当のおかずに冷凍食品を使うのは当たり前。ドレッシングもお弁当のおかずも、ちょっとずつしか使わないわけですから、どうしても溜まります。

常備品を入れるスペースを大きくとろうとした場合、調味料はまだ、冷蔵室、野菜室の中でやりくりができますが、冷凍室はどうしようもありません。そうなると、次買う時は、「今より大きい冷凍室を!」となります。冷凍室を大きくする=大型の冷蔵庫となるわけで、大型の冷蔵庫が売れるというわけです。

 
Q2 冷蔵庫の幅は、どれ位がいいの?
A2 68cmが標準だが、確実に入るのは60cm
日本で確実に置けるのは幅:60cm。それに対し、今の冷蔵庫は68cmが主流になりつつあります。新しく建てられた建物は68cmに対応していることが多いですが、引っ越し先で入れることができず冷蔵庫を買い直すハメになった人も。引っ越しが多く見込まれる人は、基準の60cm幅にした方がベターです。これは一間:180cmという、日本建築の寸法から来ています。

 
Q3 野菜室のお勧め位置は?
A3 ユーザー調査では50:50。お好みでどうぞ。
野菜室の位置は、ユーザーの大きな関心事。上がいいか下がいいかは個人の好みで、指示する割合はほぼ半数ずつというのが現実のようです。

今、野菜室が上にあるレイアウトを持つのは東芝と三菱ですが、それでも「製氷室」と「冷凍室(小)(昔は急速冷凍室とも呼ばれていました)」の位置が異なるなど、メーカーにより考え方、配置は異なります。

冷蔵庫は、自分の使い方をきちんと見極めて、最も自分が使いやすいと思われるものを選択すべきです。

 
Q4 フレンチドア(観音開き)か片開きか?
A5 幅:65cm以上は、フレンチのことが多いが、これも好みで!
フレンチドアは開けやすいのですが、その反面、扉の裏のドリンク、スパイススペースが小さくなってしまうというデメリットがあります。逆に片開き扉の方はドリンク、スパイススペースがタップリ使える反面、扉が重いという問題があります。

今、多くのメーカーは、65cm以上はフレンチドア、65cm未満は片開き扉を採用していることが多いです。これは重さと、大きい扉だとどこかとぶつかってしまい、開けられなくなることを考慮したためです。

容量:555L、幅68.5cm
日立 XGシリーズ


容量:401L、幅:60cm
日立 Kシリーズ


Q5 野菜室が特長になっている冷蔵庫が多いんですけど
A5 完全密閉ができるようになり、鮮度維持がぐんとし易くなったため
現在の冷蔵庫は基本、野菜室が独立した構造になっており、密閉できるのがメリットです。食材以外におやつや飲み物がある冷蔵室よりも、開ける頻度が少ないぶん密閉時間も長く、中の環境を一定に保つことができます。

その一つが「湿度」。野菜がしおれるのは「乾燥」のためで、今の野菜室は、基本どのメーカーも葉物野菜が1週間萎れないよう「湿度」を高めるなどの対応がしてあります。野菜が長持ちすることも大きなメリットですが、ノーラップで野菜を入れることができるのも大きなメリットです。ノーラップ化は、とても楽ですし、経済的でもあります。

日立の「新鮮スリープ野菜室」断面。
いろいろ書かれているが、「密閉度が高いこと」が基本。


 
Q6 冷蔵庫の省エネ。どこを見ればイイの?
A6 買う時に、『統一省エネルギーラベル』で確認してください。
冷蔵庫がどの位「省エネ」されているのかは、売り場の冷蔵庫に貼ってある「統一省エネルギーラベル」で確認することができます。しかし、「トップランナー基準」(=省エネ法で定めた基準)で達成率などを大きく表示しているため、一般消費者には極めて分かりにくい形になっています。

マゼンダで囲んだ数字が、一番分かりやすい!


そこで私が見て欲しいのは、ラベルの一番下に小さく申し訳なさそうに書いてある『この製品を1年間使用した場合の目安電気料金』です。これなら読み違いがありません。

 
Q7 冷蔵庫を安く買うには、どうすればいいの?
A7 前の年のモデルを狙うのが、確実な手です。
現在の日本では、家電は毎年入れ替わります。このため、前の年ものは、売れ残るとどんどん売りにくくなります。このため、次のモデルが発表されるまで、安くなり続けるのが基本です。(家電により例外もあり)
この時が、買い時です。発表されると旧モデルを買うお客様が一時的に増えるため、価格は数万円ですがあがります。

冷蔵庫の発表は、今は、1月中頃〜2月中頃が多いです。そう考えると、1月頭のお年玉商戦。冷蔵庫を買いに走るのが、最安値となります。ただし、この時期は、当然生産調整に入っているため、在庫限りです。お目当てのモノを決めていても、扉の方向、色など必ずしもあるとは言えません。

このため、冬のボーナス商戦までに買うことをお勧めします。

 
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2018年10月13日

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