ヘルシー・ジュースというと、スムージーとコールド・プレスジュース。スムージーを飲んでも余り感動はしないのですが、スロージューサーで作ったコールド・プレスジュースを初めて飲んだ時は、そのなめらかさと鮮烈な味に、感動してしまいました。
ところがスロージューサー(搾り器)には、欠点があります。それは手入れが大変ということです。
スロージューサーの搾り部分は、基本4つのパーツから形成されています。
スクリュー、ストレーナー(金属メッシュ)、回転ブラシ、ドラムの4つです。
カスが多く付くのは、スクリュウの裏側、そしてストレーナーの金属メッシュ部分です。
洗いにくいのは、洗いにくい形状であることと、金属メッシュはブラシで擦らないと落ちないからです。
2018年7月に発売されたヒューロム「アドバンスド100」は、手早く洗えるようにするためにできました。
■本当に楽に洗えるようになったのか?
アドバンスド100は、主要4パーツの内のストレーナーと回転ブラシを、フィルター、アウターフィルター(双方とも樹脂製)に変えてきました。
またスクリューの裏側にカスが回りこまないよう工夫がされています。
ゴールドプレスジュースの定番である『リンゴとニンジン』でテストしてみると、カスの付きが圧倒的に少なく、流水のみできれいにすることができました。宣言通りの性能です。
ヒューロムは、日本では余り知られていませんが、スロージューサー専門のメーカーで、スロージューサーの世界的な定番メーカーです。私も、H2H PRO(現在は廃番)を愛用しています。
■「これはコールドプレスジュースではない!」
試飲で一口含んだところ、ビックリしました。
一言で言うと、「これはコールドプレスジュースではない!」ということです。
滑らかさも違いますし、コールドプレスジュース特有の食材のエッセンスだけ抽出したような鮮烈な味が感じられません。
三度試しました。結果は同じ。今までのスロージューサーの味と違うのです。
スムージーに似た口当たりの悪さと、味のぼやけ。情けない気分です。
過去、いろいろなメーカーのスロージューサーを試してきました。味が鮮烈なもの、ボンヤリしたもの。いろいろありました。ただし、スムージーライクの味のぼやけはありませんでした。あくまでも搾りが至らないので、味が不十分という感じです。またサラサラさは極端な差はありません。
アドバンスド100は、この感じではありません。スムージーとコールドプレスジュースのコールドプレスジュースよりのジュースです。搾り不十分で、細かいカスが一部入っている感じです。
原因は、パーツの樹脂化にあるのではと睨んでいますが、形状かも知れません。正確なことは分かりません。
■スロージューサーの価値はどこにある?
アドバンスド100は、楽に洗えることを目標と作られています。その目標は達成されたと思います。
しかし、ジュースの出来は余りよくありません。良質のコールドプレスジュース、スロージューサーで作ったジュースを飲んだことのある人なら必ず違和感を覚えるほどです。
とは言うモノの、人によっては「十分。」とするかも知れません。味の許容度はそれほど大きいモノです。
が、私はこれを失敗作だと思います。
理由は、スロージューサーの第一人者、ヒューロム社の製品だからです。
ヒューロム社の定番と言われる H2Hシリーズ他は、素晴らしいジュースを作ります。その味に惹かれ、多少高くても、手入れが面倒でも、買うわけです。
専業メーカーであるヒューロムには、この味を死守して欲しかった。
新しい時代、新しい味という考えもできますが、定番の味を変えて失敗したメーカーは、コカコーラを初め、枚挙に暇がないほどです。
アドバンスド100で作った甘いジュースが、苦々しく感じられたのは、私だけでしょうか?
商品のより詳しい情報は、ヒューロムのホームページにてご確認ください。
https://huromjapan.com