新製品

日立、IoT時代の新コンセプトを発表!


日立の新しいコンセプトが、2月1日に発表されました。
「360° ハピネス 〜ひとりひとりに、うれしい暮らしを〜」です。新製品を象徴するようなワードでしょうか?ちょっと検証してみたいと思います。
■わかりやすかった「エコにプラス」
今までの日立の家電コンセプトは「エコにプラス」。
省エネ性能に加えて、新しい機能をプラスすると言う意味で、新製品=新しい機能がポイントです。
このコンセプトは、CMキャラクターの「嵐」と共に使われ、嵐人気により、かなり認知度が高いです。

しかし、今日、家電の根本仕様が変わりつつあります。
理由は「IoT」。Internet of Things(インターネット・オブ・シングス)。
家電がネットにつながる時代になり、今までスタンドアローンだった家電のあり方が大幅に変わるからです。

 
■IoT時代の家電
IoT化される家電は、一般的には3つの提案がなされそうです。

1)言葉で動かせるようになる。
いわゆるスマートスピーカー対応です。現在は、まだまだで、賛否両論ですが、私はAmazon Echoを、ふとんの中で、愛用しています。
ラジオで静かな音楽を流させたり、目覚ましをセットしたり、照明を切ったり。エアコンはまだWi-Fi対応にしていないのでできませんが・・・。簡単な操作がリモコンなしでできるのは、鬱陶しくなくていいです。

 
2)カスタマイズされた、複合的な動作が自動で可能になる。
家電に搭載されているセンサーと、ネット上にある知見を合わせ、クラウド上のAIが自動で家電をコントロールすること。特に私が期待しているのは、空調です。一言で、空調と言いますが、二酸化炭素量、温度、湿度、空中浮遊物など、要素は多岐に渡ります。エアコンは、この内、温度と除湿の担当。二酸化炭素量の調整などはできません。このため、加湿機。部屋干しすると除湿器。花粉の時期は空気清浄機、基本の二酸化炭素量は換気扇と、普通では自由自在に行かなさそうです。

またエアコンでも、個人的には好きな温度が違いますし、部屋の形状で、空気の流れが変わってきます。つまり、その個人に置いて、最適なカスタマイズが必要だということです。ネットは、膨大な情報からベストな条件をセレクトすることができますので、そんなことにも答えを出してくれます。標準値対応の、スタンドアローン型では難しいです。

 
3)ネットを使った新しいサービスが提案される。
電子レンジで、プリセットされていないメニューをネットを介してダウンロード、自動調理できる様にしたり、洗剤がなくなると勝手に発注することなどが可能になります。これはアイディアがある限り、いろいろなことがリンクされるようになります。

Lumadaは、日立のIoTプラットフォームのことです。


ネットに、家電が「Wi-Fi」接続してあることが前提です。
また、今や「IoT」も言葉としてインパクトがなくなったのか、「つながる」という意味の「コネクテッド」が多用されつつあります。することは同じでも、新しい感じを出したいと言うわけです。

 
このように、新しい家電には、新しいコンセプトを・・・。
これは順番が違いますね。すみません、噛みました。
新しいニーズ、新しいコンセプト、新しい家電。と言うことです。

で、日立が選んだ言葉が、「360° パピネス。ひとりひとりに、うれしい暮らしを。」です。

 
■「機能」から「来たるべき世界のイメージ」へ
今までの「エコにプラス」は「家電の機能」の話です。分かりやすいコンセプトです。
ところが、今回は「360° パピネス。ひとりひとりに、うれしい暮らしを。」
こちらは、家電を使った結果です。しかも、曖昧です。正直、どんな家電なのか、さっぱりわかりません。
また「うれしい暮らし」って、どんな暮らしなのでしょうか? 新婚時代ならそうでしょうが、今や高齢化時代。ちょっと「言葉滑り」している感じを受けます。

 
■「コネクティド家電」は、「ハピネス」で「うれしさ」をもたらすのか?
では、実際どうなのでしょうか?

今回、3機種発表された家電の内、コネクテッド家電は、「ロボット掃除機 RV-EX20」と「IHクッキングヒーター HT-L350T」。
また、スタンドアローン家電として、「冷凍冷蔵庫 真空チルド HWシリーズ」を出しました。

内、ロボット掃除機はちょっと予想外でした。
日立は、2017.11月に新型のミニマル「RV-EX1」を市場導入したばかり。発表が、10月27日ですから、約3ヶ月で追加モデルと言うわけです。

仕様で変わったのは、Wi-Fiを搭載させ、スマホでリモコンが効く様にしたこと。在宅中でも使えるように、音の静かな「マナーコース」を新設したことです。

今回発売のロボット掃除機 ミニマル RV-EX20


昨年11月発売の「ミニマル RV-EX1」


実は、ロボット掃除機の雄、iRobotの「ルンバ」は昨年夏にWi-Fi化しており、近々全メーカーのロボット掃除機が「コネクテッド家電」化するのは必定だったのですが、2017年10月モデルはそうなっていません。
「その3ヶ月後に付ける意味は何?。」という感じです。

中央に、通信基盤が収められている。


「コネクティド」が、もてはやされているのは事実ですが、一刻を争ってしなければならないというものではありません。特に、どちらかと言うと寿命の短いロボット掃除機(バッテリーの充放電回数は、約500〜1000回。(差はバッテリー品質により出ます。日立は1100回ですのでイイのを使っています。)要するに、2〜3年で、お金が掛かる時が来るわけです。そこは冷蔵庫などとは違います。

どこまでWi-Fi導入するのかは知りませんが、耐久性、動かしにくさを考えると、大型家電から導入した方が、ベターではないでしょうか?私は、そう思います。

ちなみに、2017年11月には、Amazone Echoで、ロボット掃除機「RV-EX1」のサポートも発表されています。まぁ、こちらは本体に表示されるエラーNO.を読み上げると、すぐに答えを返してくれるというものですが・・・。

スマホのリモコン画面。
RV-EX1のリモコン
デザインと同じ。


 
■まだ錬りが不十分では?
3ヶ月で新製品の座から転落した「RV-EX1」ですが、決して悪い出来ではありません。
名前の「ミニマル」が示す通り、小さく、小回りが利くのが売りですから、Wi-Fiの有無は余り関係ない。だいたい、そんなにロボット掃除機のことは、気にかけません。気にかけたら「自動」掃除機の意味がありません。

今回のRV-EX20は、Wi-Fiを付け、リモコンをスマホにしたのが主ですので、素直に「コネクティド」をモデルを追加、サービスは随時で良かったと思います。

逆に、「IHクッキングヒーター HT-L350T」は、イイ感じです、「王道を進んでいる。」と思いました。
まず、IHクッキングヒーターは、そんなに取り替えるものではないですから、Wi-Fiがあるのはありがたい。
特に、今、IHはグリル部分が年園「オーブン」に近づいており、いろいろなものが作れます。しかし、まだ、オーブンレンジのメニュー数には追いついていません。コネットさせれば、新メニューをダウンロードさせられるのは、やはり大きなプラスです。

 
しかし、今回、「いいね!」を上げたいのは、CMは「嵐」を継続させると言うこと。
ターゲットユーザーである女性に対して、強いですからね。コンセプトを変え、製品を変えても、顔は変えなかった日立。
したたかに強いメーカーだです。

 
詳しい情報は、日立のホームページにてご確認ください。
http://kadenfan.hitachi.co.jp

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2018年2月4日

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