先日、LEDランタン、瑞enevu社(エネヴュー) の CUBE(キューブ)のお披露目がありました。
キューブと言う通り、立方体のLEDランタン。アウトドアを最初目指したということでランタンと書きましたが、ライトでも構いません。見ている内に、これは現在の「ロウソク」だと理解しました。これだと使い方がまるっきり変わります。ちょっと詳しく話してみましょう。
今は、使わなくなりましたが、昔、酷く便利な照明にロウソクがありました。
特に優れていたのは、携帯性と防水性。そして価格です。
川に流してももったいなくない価格。そうでないと精霊流しが出来ません。また形状が、日本全国どこでも基本的に同じと言うこともプラス。どこでも同じ器具が使われます。
明るさはそう強くはないのですが、多数使ったりして対応していました。
しかも炎なので揺らめきます。かなり風情があったと思います。
■風情のない今の照明
今の照明は、正直かなり明るい。目にもいいそうです。
しかし風情はありません。
谷崎潤一郎に「陰翳礼賛」を書かせた照明ではないのです。
それは携帯型でも同じ。
LEDの利点は小ささ。趣向懲らして、使い勝手を求めます。
ところが、明るさは強烈。
明るいし、電池切れも、まぁ余りないので予備などは持ちません。
どこでも、これ一つ。
テント泊の時、やや暗めのテントから出ると、それより位真っ黒な空に、スゴい数の星が見えます。
これも手元が明るすぎるとダメ。
細かな星は見えません。
兎に角、まだLEDの便利さのみ勝っている状態。
風情があるのは、今からということです。
■CUBEの良さ
今回紹介する enevuのCUBE。特性だけだと、日本の製品とドッコイドッコイ。
ホワイトライト | 最大100ルーメンの3段階ホワイトライト、最長連続時間100時間 |
カラーライト | スペクトル変色、特定の色でロックする機能 |
緊急モード | 緊急フラッシュモードで最大48時間照射可能 |
しかし、私はかなり惹かれています。
理由は、いろいろな使い方ができるからです。
ポイントは普遍的な、立方体という形状に、暗い灯りが使えること。そして大きさが手のひらサイズであることです。
私が考えたのは、茶室で使うことです。
今の茶室は、電球がある場合が多いのですが、天井に灯りが付くのはつい最近。
茶室は低い値に、幾つかの灯りを、密やかな灯りを置くのがいい。
よく、隅に行灯を置いて良しとするレイアウトもありますが、隅だと手元が暗すぎることが多い。
小さな灯りを数個、手元で使うのがいいです。
実は、CUBEはそれにベストです。
手のひらサイズ、床に置いても可笑しくないデザイン、そして調整できる明るさ。
ありそうでなかった灯りです。
普通の茶室でもイイですが、秀吉が作った黄金の茶室に合わせて見たい。
やや赤みを帯びた鈍い色を放つ黄金の茶室。
LEDなら色照明を持ち込めます。そこに赤みを帯びた光を持ち込む、「赤」「桃」それとも「紫」でしょうか?
試してみたいですね。天下人の遊びを。
■値がかかる樹脂部
照明を作るとき、お金が掛かるのは、ガラスとか樹脂部。
厚みが不均一だと、影ができるのです。一品モノで、デザインしてある場合は、腕のある職人でないと対応できません。
CUBEはアウトドアで使うことを想定していますので、樹脂部はぼってりしています。しかも、防水:IPX4対応。
しかし、光は均一。
ここは開発時にかなり開発費が掛かったと思います。
そうは言っても気になるのはお値段。
オープンですが、実売:3,980円。
数が出ていないことが大きいのでしょうが、もう少し安いと嬉しいのも事実です。
しかし、まずは複数持って、自分の気ままに設置、実用だけでなく遊ぶことも出来るLEDが出てきたことに拍手を送りたいです。
商品のより詳しい情報は、取り扱い会社となるアーバンアイランダー合同会社のホームページにてご確認ください。
urbanislander.co.jp/enevu