これが国際標準仕様!ブルーエアの空気清浄機
空気清浄機 2016 01
空気清浄機で一番ハードルが高いのは、アメリカで定られた基準米国家電製品協会、AHAM(エーハム)が定めた規格。クリーンエア供給率(CADR)で示される。です。
いろいろな意見があるとは思いますが、この基準、日本で販売している空清のほとんどは十分クリアしているとは言えないのが現状です。
そんな中、常にトップメーカーとして君臨しているのがブルーエアです。その製品をご紹介したいと思います。
■ブルーエアの思想
ブルーエアは、空気のきれいそうなスウェーデンのメーカー。
環境的にはキレイでも、生活空間の空気が汚れているのは良くある話です。
彼らは、防寒のために、密閉度が高い家に住みます。
北海道ではなく、シベリアと同じ緯度。亜寒帯~寒帯になります。
北海道もそうですが、家はガシガシの密閉度。当然ですが、換気より暖かさを選んだわけです。
しかも、彼らの大好物に「暖炉」があります。
暖炉は外に煙突がこそ付いていますが、室内の空気をガンガン汚します。
まず、燃焼により酸素を減らします。次いで、二酸化炭素量を増やし、場合によっては一酸化酸素も増やします。
モノを燃やすわけですから、気づかなくても煤もでます。
直火は暖かい。日本も昔はそうでした。
天井を高くとり、「いろり」を使います。これが暖かい。
ただし屋根を替えるときは本当に大変。私が見たのは藁葺き(茅葺きかも知れません)の屋根。
見事な位、煤が舞い上がります。
喘息持ちの私は逃げ出しましたね。マスクしても効果がなさそうな雰囲気でしたから。
まあ、寒さで静謐といった面持ちの土地ですが、必ずしも生活空間の空気はキレイとは言えません。
これに加えて、環境は劣化。
人間の産業は、太古の昔から環境破壊です。「もののけ姫」もそうですね。
そうなると、自身で生活環境を護る必要が出てきます。
そんな背景から、ブルーエアは出てきました。
コンセプトは、すべての人にきれいな空気を提供すること。
このため、より短時間でより大容量の空気を、よりキレイにすることが命題です。
空気をキレイにするというのは、大きく2つの方法があります。
やり方もそうですが、対応物がかなり違います。
1つは、余分な浮遊物、この中に花粉、黴菌黴はカビ、菌は病原菌を含むバクテリアの意アレルゲン、煤、PM2.5などが含まれるのですが、それをフィルターで濾す方法。
これは対象が、あらゆる浮遊物です。
もう1つは、活性酸素などの様なものを出し、主には黴菌を攻撃。無力化する方法です。
有名なのはシャープの「プラズマクラスター」、パナソニックの「ナノイー」です。
こちらも全ての浮遊物に効くとされていますが、論理的に全て均一とは行かなずです。ここら辺は違って来ます。
ブルーエアーは、フィルタリングのみを採用しました。
これは、下の方がダメと言うわけでなく、清浄時間の問題だと思います。
プラズマクラスターにせよ、ナノイーにせよ、ある一定の濃度があって初めて効果を数値化できるわけで、時間が掛かります。
北欧を含め広いリビングが前提のヨーロッパです。
このため、広い空間を、できる限り短い時間で清浄化することが必須要素になります。
彼らがフィルタリングを選んだのは、環境がそうさせたとも言えると思います。
■ブルーエアの技術
当然、ブルーエアのフィルターには工夫がされています。
フィルターは魚取りの網と同じです。が、網の目の大きさによって、どのサイズの魚まで捕れるのかが決まります。
空気清浄機のフィルターも同じですね。網の目の大きさが重要です。
ネットで化学で使うフィルターを検索してみてください。
目の細かさを比較してみると分かりますが、ある大きさまでです。
これは現在の技術では、できる網の目の大きさが決まっているからです。
しかし、これでは、PM2.5以下の浮遊物などは中々トラップできません。
これを解決するために、ブルーエアーが採用したのは、電気の原理ですね。
空気に放電する。空気中の浮遊物はイオン化されます。逆の極性を持つモノに引きつけられる。というわけです。
引きつけられるというのは、そこに貼り付くと言うわけでから、網の目より小さい浮遊物でもトラップできます。
これがブルーエアの「HEPA Silent技術(ヘパ・サイレント・テクノロジー)」です。
そして、ブルーエアの面白いところは、日本で良く見られる加湿機を取り込んでいないことです。
浮遊物の中のカビ、菌は、トラップされても死ぬわけではありません。
逆に、水分、栄養などがあると繁殖する可能性があります。
ブルーエアはそれを嫌うのですね。
このための水分隔離なのです。
で、フィルターは使い捨て。
少々お高くはなるのですが、フィルターの性能保証、そしてフィルターにトラップされた浮遊物を吸い込むことがないようにとの考え方からです。
これは、サイクロン掃除機の多くは、ゴミ捨て時に吸引物をまき散らす可能性があるので、アレルギー疾患の人には「紙パック」の方が良いというのと同じです。
ちなみに「HEPA Silent技術」を持つブルーエアは、使用時間を長めにするため、網の目はやや大きめに作ってあります。
地球の大気は、悲しいことですが、年々汚れていっています。
そのため、余りに目が細かいとすぐに詰まってしまうのです。
しかし、それでも、半年位に一度の交換が勧められています。
環境劣化も悲しいですし、財布が軽くなるのも悲しいです。
■これからの仕様
今回のブルーエアは、「Blueair Friend」というアプリが付きました。
スマホでコントロールすることも、魅力の一つですが、一番の魅力は刻々と変わる空気環境が分かること。
これは去年レポートした仏Netatmo「ウェザーステーション」と同じです。
(レポート「認識が変わるデーターが出てくる、仏Netatmoのウェザーステーション」)
内、外の空気環境が、見える化されると、かなり認識が変わります。
やはり、ため息が出たのは、外の空気が割とキレイなのに対し、室内の空気は汚れているという事実です。
知っていたことではありますが、数値で表されると、グッときます。
何故、この様な機能が新しく付けられたかというと、IoT時代で、空調家電の新しい戦いが始まったからと思われます。
今後はスマートハウスの時代。
となると、家電の連携が始まります。
空気環境も、その波にのります。
空気環境とは、「温度」「(相対)湿度」「二酸化炭素量」「浮遊粉じん」「有害物質(一酸化炭素、ホルムアルデヒド)」「気流」の6点。PM2.5、黴菌、アレルゲンは「浮遊粉じん」に分類されます。
これらを正常もしくは快適な状況にするために、「24時間換気システム」「エアコン」「空気清浄機」「加湿機」「除湿器」「扇風機」「サーキュレーター」が連携をするわけです。
日本では、エアコンがどの部屋にもあるので、一歩リードしている様ですが、エアコンは位置が高いところにあるため、人の高さでの「浮遊粉じん」「有害物質(一酸化炭素、ホルムアルデヒド)」は不利になります。
また、北欧など、夏でもエアコン要らずな場所もかなり多くあります。
お分かりですね。
最後、必ず使える空調家電に指定してもらうためには、自分が有能、つまり空気環境を感知し、それに対応することができることが必要なのです。
IoTは今から、どんどん伸びていく分野なのですが、家電は購入後、数年間は使いますね。
このことに対して、用意を怠らず進めていると言うわけです。
■Blueair Classic
今回のモデルチェンジしたのは、Blueair Classic。
Wi-Fi対応のスタンダード型です。
上の特長だけではありません。清浄能力が最大:18%上がっています。
吸込口、吹出口の形状、サイズ、そしてファンの効率を見直しています。
推奨フロア面積は、44畳(75畳)、24畳(33畳)、16畳(25畳)の3種類。
ちなみに面積が2つ示してあるのは、片方がCADR値から算出された値、そしてカッコ内が、JEMA(日本電機工業会)の値です。
少々値は張りますが、オフィスのように多人数が快適に過ごすためには、お勧めの一品です。
■Blue by Blueair
こちらはファニーというか、どことなくユーモアが漂うモデルです。
このずんぐりとした形は、このモデルの特長を表しています。
下側、360°全部吸込口なのです、そこでフィルタリングをして、上からキレイな空気を出す。
種類は2種類。
パーティクル(ダスト)と、カーボンアンドパーティクル。
実は、これフィルター種を示しています。パーティクル(ダスト)用のみか、それに脱臭機能を加えたカーボンフィルターも使われているかです。
どちらかというとお求め安い価格に主眼が置かれており、Wi-Fiで操作は可能ですが、「Blueair Friend」は搭載されていません。
管理という面では弱いですが、360°全方向から吸込み、大量濾過するわけですから、能力的に悪いというわけではありません。
Blueair Classicの筐体は、長年使っても衰えないように金属が使われておりますが、Blue by Blueairは樹脂。
逆にそれを活かした、デザインは、流石に考えられていると言えます。
考え抜かれた世界でも有数の逸品。
空気清浄機の購入をお考えの人は、是非、実物を見てみてください。
商品のより詳しい情報は、Blueaire(日本代理店 セールス・オンデマンド)のホームページにてご確認ください。
http://www.blueair.jp
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2016年10月10日
タグ: ブルーエア