ファッション系への進化が著しいウェアラブル・ライフログ
最新のFitbitとMisfitから感じられる手首争奪戦の結末は?
4〜5月、最新のウェアラブル・ライフログ(24時間活動量計)が、FitbitとMisfitから発売されました。
はっきり言って洗練度がスゴくなってきました。
機能では、ありません。デザインのです。
「生活家電.com」の手首に付けるウェアラブル機器に関する主張は、
1)時計機能があること
2)デザインの多様性を確保すること
です。
最低これを実現できていないと、手首を腕時計から奪取することは非常に難しいです。
そして、その通りになりました。
■眼鏡を取ると恥ずかしいという感触
唐突ですが、「アメトーーク」という番組をご存じでしょうか?
正式には「雨上がり決死隊のトーク番組」という冠が付きます。
芸人さんのトーク番組です。
元々は「アメトーク」だったのですが、メジャーになり、名前がパワーアップしました。
とにかく、「ガンダム芸人」、「家電芸人」など、ネタになりそうな分野に詳しい芸人を集めて、本音トークしまくりが持ち味です。
そのスタイルを作ったのが、「メガネ芸人」!
メガネだけで、芸人を集めたのは初めということで、トークできるの?という雰囲気から始まったのですが、これがなかなか深い話でした。
あっと思ったのは次の質問です。
「メガネを外すのと、裸になる方、どちらがイイか」と聞かれ、「裸になる方が楽」と答えた時です。
そう個人に取って、眼鏡は見せる下着のように大切なのです。
メガネが似合う鶴瓶さんに至っては、自分の欲しいメガネが古いタイプのため、大阪中を探し回り、神戸の古い店でようやく見つけたなどの話まで出てきています。
老舗眼鏡店「東京メガネ」のCMソングの名フレーズ、「メガネは顔の一部です」というのがあります。
「伊達眼鏡」という言葉もあります。
だからこそ、自分の顔の一部の眼鏡、それが他人と同じだったらイヤなわけです。
ユニクロの大量に出回っているウェアでも、同じモノを着ていると、気恥ずかしくなります。
スマホのiPhoneでもそうですね。
それぞれ、お気に入りのケース、ストラップで全く違う雰囲気を出そうとする。
身につけるモノで、人目に触れるモノは、自分らしさが必要なのでしょうね。
■ウェアラブル製品の必要条件
となると、24時間身につけることを前提としたライフログ計は、機能、着けやすさもそうですが、何よりそれを満足させなければなりません。
単純に言うと、個人の美意識に合わせた多様化です。
今、主には、Fitbit、Jawbone UP、そして Misfitが頑張っていますが、全部、ファッショナブルへ振っています。
それが、今年、日本導入の Fitbit Alta、Blaze、MisfitのRAYです。
特徴は本体金属、ベルトは取り替え式ということです。
特に、Apple Watchにも似たFitbit Blazeは、ベルト素材が樹脂だけでなく、革、そして金属と多岐に渡ります。
また、ちまちま取り替えずに、お金が払える人なら、デザインの違う同メーカー品を買うのもあり、ソフトはアカウント管理ですから、ハードを日々取り替えても、データーは一元管理できます。
仕事用だと、画一品でも仕方がないとなります。
特に、軍はそうですね。
それでも、自分を主張させるのが人間です。
刑事コロンボの「ホリスター将軍のコレクション」でも、将軍が個人的にグリップに独特の装飾を施した銃が描写されていました。
個人のライフスタイルに「画一」という言葉はないのです。
まして、身につけて、人目に触れるモノでしたら、尚更です。
ここがポケットに入れて、ほとんど人目に付かない万歩計と、ウェアラブル・ライフログの大きな差になります。
ウェアラブルは単なる機械ではなく、アクセサリーの要素もふんだんに持つ必要があるのです。
■スマートウォッチとして見た場合
ちょっと前、Apple Watch が騒がれました。(今も騒がれていますが・・・)
バッテリー時間が短くて、性能不十分となり、今は次なる進化を待っている状態です。
では、スマートウォッチは流行るのでしょうか?
私はダメダと思います。
理由は、スマホと同機能であり、「新しいことができない」からです。
少なくとも、今の時点で「これはスマートウォッチしかできないね」という機能がないからです。
スマホの独自性は、通信との合体、そして、そのサイズにありました。
「常に隣に置いておけるPC」と言うわけです。
しかも「携帯電話」「ポータブルオーディオ」「ガイドブック」など、これまで、PCとは別に持っていたモノも、全部入り。
電子マネーで、「財布」までですから、持たない理由はありませんね。
しかも、サイズ的に、スマートウォッチはスマホに敵いません。
処理速度、メモリ、通信性能、など絶対性能はスマホを凌駕できません。
要するに機能で、凌駕するのは厳しいのです。
スマートウォッチのスマホに対してのメリットは、人に触れていることです。
ID、セキュリティ、ヘルスケアには活かせます。
これは、スマホではできません。
その部分を膨らました機器が、ウェアラブル・ライフログ。
つまり、ウェアラブル・ライフログは、スマートウォッチになり得ると言うわけです。
Fitbit Blaze は、まさにそのポジショニング。
画面も四角ですし、Apple Watchに似た雰囲気。
しかし完成度は、非常に高いですね。
ここでいう完成度は、スマホが近くにあるとした上での完成度です。
このため、スマホでできるものは、スマホに任せます。
できることは、着信、テキスト通知、カレンダーアラート、音楽コントロールなどです。
これ以外は、健康ライフログによった機能となします。
実は、この機能、Fitbitはずっとサポートしてきましたので、十分信頼ができます。
■問題はソフト
Fitbitにせよ、Misfitにせよ、問題はソフトにあります。
最も大きな問題は、食事の記録。
自動入力ができません。
前より簡単になったとはいえ、料理は深淵な世界。
何にせよ、5分位、あーでもない、こーでもないと考えながらインプットすることになります。
人間、食後は何もせずボーッとしていたいもの。
このため、これは割と面倒になります。
ついつい、おろそかにしがち。
しかし、そうすると、消費カロリーに対し、摂取カロリーが明確にならないのです。
また、健康を計るバロメーターとしての体重、血圧という結果とのリンクがあります。
幾ら歩行距離のデーターを積んでも、それは健康を意味しません。
ライフログ(生活記録)を単なる記録でなく、活かす記録にするためには、結果、健康とのリンクが不可欠です。
しかもそれは、医学の知識がなくても分かる方がベターです。
確かにメーカーアプリは、体重計とのリンクが可能です。
しかし米国製のモノで、日本のタニタ、オムロン、パナソニックではないのです。
しかし最近は、中立ソフトが出てきました。
一端、Appleの「ヘルスケア」を仲立ちにする方法です。
詳しいことは、別途レポートしますが、問題の片方は解決しつつあります。
■会社勤めをするなら、Fitbit Blazeがお勧め
いろいろな見方がありますが、会社は自分の能力の有無に関わらずストレスが高いところです。
特に昨今は厳しいですね。
家電でも、国内家電の7大メーカーとうたわれたのは昔のこと。
東芝、シャープは、見る影もありません。
兎に角、ある程度、防御することが必要です。
仕事をガンガンこなしている時こそ、特に危ない。
仕事にのめり込みがちな時、生活リズムは乱れ、テンションが上がっていますので、疲れを覚えません。
気づかない間の疲れ。
それを見える化して、対応する。
それが重要なことです。
運動もそうですが、睡眠が非常に重要です。
それと安静時の脈拍数です。
その機能を持ち、かつ時計としても使える。
それは、Fitbit Blaze です。
仕様は、以下の通り。
JAWBONE、Misfitの、統計との二本付けも悪くはありませんが、会社によっては咎める人もでてきますので、今回は、Fitbit Blazeとしました。
2016年6月26日