ファミリーイナダのストレス解消コース付きオフィス用マッサージチェア INSPIR
メディカル ジャパン 2016 大阪。これは6つの医療関連の展示が複合した業界関係者のための商談展です。
その中、第2回 関西病院イノベーション展の中で、ちょっと面白いモノを見つけました。
マッサージチェアの老舗、ファミリーイナダから出されている、業務用メディカルチェア イナダ インスパイア。なんと「ストレス解消コース」が付いているモデルです。
■心身症にならないために
心身症、自律神経失調症、鬱病、今の日本に蔓延しつつある病気です。
私もなったことがあります。
私の場合は、動く気力もなく、しかも眠れない状況が続きました。
周りは全部悪いことに見え、泣きましたね。
私は、それに対し抵抗せずユラユラ流される生活を2ヶ月ほど続けました。
で、普通の生活に戻ることができたのですが、理由は簡単です。
「疲れが取れた。」からでした。
疲れが高じ、ストレスに負け、悪い方向へと自分の気持ちを持って行く。この根本の「疲れ」が取れたのがプラスに転じた原因です。
ストレス対応とか言いますが、そんな訳の分からない言い方でなく、「疲れを取る」。
これが心身症にならないために重要なことです。
■業務用マッサージに求められること
マッサージチェアの今のトレンドは、「ぬる湯で長風呂」といえます。
ツボを刺激しながらも、どちらかというと、ゆっくり身体を刺激し、ほぐしていく。
このため、15分が主流だったコースも、30分が多くなるなど長めに、ほぐしかたは初め表面そして深層部へと、身体だ段々リラックスする方式になっています。
が、今回のは業務用。
端的に言うと、仕事場で使ってもらおうというマッサージチェアです。
大手でもリストラが当たり前になった今、社員のストレスケアは重要な課題。
特にパソコンの導入で、ディスクワークは眼、肩、腰への負担が大きくなりました。
インスパイアはそのためのマッサージチェアなのです。
しかし効率を求める会社で、「ぬる湯で長風呂」はないですね。
昔の江戸っ子のように「熱湯でさっさ」でしょう。
短くないと、待ち3時間と某TDLの様になってしまいます。
このためインスパイアのコースは、最短7分。基本10分だそうです。
ちなみに、効果は人の手によるマッサージ 90分に匹敵するそうです。
また、結果のビジュアル化も必要です。
こちらは国立筑波技術短期大学(元)学長 西條一止 氏監修によります。
脈拍センサーで脈波を測定、それから心拍数をとり、副交感機能を分析、ストレス度を出すそうです。
■使って見ると
係員の人にお願いして、実際に使わせていただきました。
まず、座り心地ですが、タイト感がなくリラックスし易い。
個人で買うのではないですから、誰でもOK、短時間での術式対応、段々慣れて行くという過程は省略ですので、これはプラス要因。
で、まず、コースを選択。
次は脈拍センサーを指に付けてストレス指数を計ります。
ただし、ここでストレス指数を見ることはできません。
それからは自動運転。
まず、リクライニング。足の抵抗感はほとんどありませんので、初めて使う人も違和感ないでしょう。
腰から肩を位置を測定、自動でもイイかなぁと思ったのですが、「もう少し高くてもイイでしょう」というので、位置を少しずらします。
で、スタート。
1回のみのテストなので、はっきりしたことは言えませんが、やや強めの刺激が間を余り空けずに連続してくるなぁという感じです。
かなり気持ちがいい。
そして呼吸に対する指示が、音声で出ます。
ストレス解消コースは、もみほぐしに呼吸法が組み合わされています。
ここは考えたなという感じです。
そして終了。
最後にストレスの増減を数値化して見せてくれ、健康アドバイスももらえます。
確かに短時間ながら、押しほぐしはできている感じです。
ただ、今マッサージの主流は、複合コースなので、この押しほぐしにストレッチを組み合わせるとかしているのですが、そこに行く前に時間切れをいう感じが、少し残念。
ただ、どこがどうなっていのかは自分が一番よく知っていますからね。
「肩こり緩和コース」「ストレッチ・姿勢調整コース」「活力集中コース」などで上手く対応してください。
兎に角、短時間ですので、二兎は追わないわけです。
■IoTでなく、データは本体&USB管理
データは本体に保管、履歴を見ることが可能です。
必ずしも、即効性が認められるものではありませんので、これもポイントが高い。
結果もUSBで出すことができます。
今は、まだ健康データーのセキュリティが確立されているとは言いがたいですから、ネットでつないでないのだと思います。
が、これに関して個人的には、IoTを活用することを勧めたいですね。
理由は、社員はどうしてもストレス、疲れを我慢するからです。
特に今は、リストラが横行していますからね。
疲れで鬱になっているとかになったら、眼を付けられる可能性もあります。
多分、このマッサージを取り入れる会社などは、社員のことを思っていると思います。そうすると、IoTでデーターを取って嘱託医がチェックするのです。
嘱託医は、健康診断、血液検査の結果なども一緒に持っていますので、それと総合して見るわけです。
仕事の事情を知らない嘱託医だからこその客観的な判断に役立てるわけです。
現在の医療は、いろいろなことが分かってきていますが、その結果、なかなか診断が下せないこともあります。
そんな時、脈拍が元とは言え、ある程度継続的な健康データーがあると大いに違ってきます。
■第一印象
会社時代は、時々同僚と肩のもみ合いをして気分転換をしたこともあり、新しいマッサージチェアの市場開拓としては非常に目の付け所がシャープ。
ただ社員還元が少ないのが問題になっている昨今、ビジネス的にはここ数年厳しいと思われる。
今までも、時々マッサージチェアを入れている会社にお目に掛かったが、健全に仕事をするためというよりは、癒しのためであり、昼休み、定時後でないと使いづらかった。
「健康に仕事をするため」に、積極的使うということが一般的になったら、仕事の仕方が変わるのではないか?
そんな期待を持たせるマッサージチェアです。
商品のより詳しい情報は、ファミリーイナダのホームページにてご確認ください。
https://www.family-chair.co.jp
2016年3月3日