レポート

つながるから便利な、オムロンの活動量計、体重計、血圧計と イマイチなアプリ


今回はオムロンの活動量計:HJA-403C カロリスキャン、体重体組織計:HBF-254C カラダスキャン、上腕式血圧計:HEM-7280Cの話です。
各モデルが発売されたのは、全て1年前位。いささか古いですが、自分の中でこのモデルの面白さが、どんどん大きくなっており、それをレポートします。
■日本の健康計測家電
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この稿は、「オムロン」に関して!


日本を代表する健康計測家電は、二社。オムロンとタニタです。
この二社、取材するとすぐ伝わってくるのは、「正確さへのこだわり」が半端ないことです。

健康「計測」家電ですからね。
当たり前と言えば当たり前です。

しかし、あること(正確さではありません)を確かめなければならず、活動量計:HJA-403C カロリスキャン他、各社の活動量計を身につけ、歩道橋の階段を10往復/日、10日間続けたことがあります。
その時、活動量計:HJA-403C カロリスキャンは、数えた段数と、一段と違わない歩数を示したのでした。

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環状八号線に架かった歩道橋でテスト。


さほどに優等生。
体重計、血圧計も似たようなもの。
その上、当たりが柔らかい。
日本製品の質の良さが滲み出ているような製品です。

 
■今時の健康計測家電に必要な仕様
では、この健康計測家電、どの様に使われてきたかというと、昔は、例えば痩せすぎでないかと指摘されたら、計って、それを「確認する」。
という感じです。
その時見て正常ならOKを判断するのが一つですね。

それに対し、今や健康のバロメーターの一つでもある体重計。
まぁ、ダイエットブームも後押しです。
この場合、連続して計り、グラフ化します。
少々面倒ですが、目的に向かって歩を進めるのを毎日記録するのは気持ちがイイですね。

 
ところが医療予算削減の見地から、生活習慣病を減らすという考えが出てきます。
バランスのよい食事と、適切な運動。
そして疲れをとる、適切な休息(睡眠)。

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パナソニックのライフログアプリ、
「Life It」。


このため、生活を見直すための基本データーが必要になるわけですね。
生活記録(ライフログ)を取るために生まれたのが、アクティビティー・トラッカー(24時間活動量計)です。

それまでと違っている所は幾つかありますが、一番違っているのは、「記録を残す」ことです。
ダイエット・イベントではないですから、単なる日常記録です。
日常生活でも、いつもと違う面白みは幾つもあります。
ただ大きな違いはないですから、忘れます。
ところが、新しく必要になるのは、その忘れてよかった日常の記録なのです。

アクティビティ・トラッカーは、その記録部分をスマホに任せます。
トラッカー自体は、データーの収集ですね。
そのデーターをスマホに渡す。
スマホは、それをネット上のクラウドに自動的に転送、記録してしまう。
読み出すときは、スマホ、PCなど、種々のデジタル・デバイスを使用します。

この簡単なIot(インターネット・オブ・シングス)により、アクティビティー・トラッカーは記録を手に入れられたわけです。

 
■体重体組織計『HBF-254C カラダスキャン』と上腕式血圧計『HEM-7280C』
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体重体組織計『HBF-254C カラダスキャン』


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上腕式血圧計『HEM-7280C』


まず、体重体組織計と上腕式血圧計の話からします。
先ほど、述べました通り、この2つオムロンの十八番ですから、機能的に全く問題ありません。

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転送は、確実に行える。


今、家で使っているのは体重体組織計はパナソニック、上腕式血圧計はオムロンですが、では、この2つが計測性能で著しく劣っているかというとそうではないですね。
(計測性能の精度、速度は向上しています。それは間違いないのですが、目くじらを立てるほどではない!)

でも、今回の体重体組織計『HBF-254C カラダスキャン』と上腕式血圧計『HEM-7280C』は、買い替えようかと思いましたね。

 
理由の1つはサイズです。
正直、健康管理家電は24時間使うモノではありません。
このため、それなりに小さい方がイイです。
が、人間というのはかなり大きな生き物なのです。

それに合わせて作ると、大きくなります。
それを巧みに抑え、使いやすく、仕舞いやすいサイズ。

 
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お気に入りのソフトケース。


さらに言うと、上腕式血圧計は、カフという腕に装着する部分があり、結構扱いが面倒だったりするのですが、『HEM-7280C』は、カフも小型に作ってある上、機材一式を入れられるソフトケースが付いています。

私が所有しているのは、カフが本体内に収納できるタイプですが、ケースは付いていません。(多分袋だったと思います。)で、置いておくと割りとこれが落ち着かない。
計測器は、結構、非日常的な雰囲気を醸し出しますから、それが隠れるケースは非常にイイです。

それだけでもポイントが高いです。

 
さて、話を元に戻します。

理由の2つめですが、もちろん、スマホ接続です。
スマホへの接続は、方式はいろいろありますが現在の主流は、Bluetooth接続ですね。
スマホの専用アプリを入れて、指示に従うだけです。

 
■活動量計:HJA-403C カロリスキャン
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活動量計:HJA-403C カロリスキャン


さて、活動量計:HJA-403C カロリスキャンです。
持っている機能レベルは高く、今回の仲間ですから、スマホにもBluetoothでデーターを送ることができはなはだ便利です。
ただし、万歩計から積み上げ進化して来ましたというのが歴然と残っています。
アクティビティ・トラックカー好きな友だちから言うと、「古いよー」というのですが、私はそうは思っていません。
むしろアクティビティ・トラックカーが持ってない良さを持ち続けていると思っています。

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アクティビティ・トラックカーの例。
JAWBONEのUP3


かなり厳しい言葉で言うと、アクティビティ・トラックカー最大の難点は、人体に優しくないことです。
それほど24時間着け続けるということは、それ位身体への負担が大きい。

例えば皮膚への負担があります。
私は、余り強くないのでしょうね。
2年で3回ほど、皮膚がズリ剥けました。

また寝るときも着けていると、それが元で睡眠がよくとれない人もいます。

そんな時、この「携帯型」は非常に重宝です。
「ウェアラブル型」は確かに今先端のガジェット形式ですが、それが全てではありません。
この部分は意識したか、どうか分かりませんが、この型式も、必要だと思います。

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オムロン ねむり時間計 HSL-001-W。
枕元に置いて使う。


残念なのは、これに「睡眠計」の機能を組み込んでいないことですね。
オムロンは、睡眠計自体を販売していますが、パナソニックはiPhoneを使って活動量計&睡眠計の役割をさせようとしています。
そろそろ活動量計と睡眠計を融合させてもいい時期なのではないでしょうか?

 
■出来がよいと言えないアプリ
今まで書いた通り、ハードに関しては、推薦に値する製品です。
が、その相棒といえるソフトに関しては、ちょっと唸ってしまいます。

まず、アプリの要素を考えて見ましょう。
一つは、記録が保存され、グラフ化され、また、そのデーターを別のソフトに移動できる。単純に言うと表計算ソフト最も有名な表計算ソフトは「エクセル」。これを使ったことがない人は皆無と思います。と同じ機能を持つことです。

 
でも、これだけだと五里霧中というか、面白みがありません。
例えば、「今週:10万歩」という記録と、「今週:東京ー鎌倉の距離を歩きました」という記録だとどうでしょうか。
後者の方が、「電車で約1時間位も歩いたんだ。スゴいね、オレ。また頑張ろう!」ということにならないでしょうか?

そう、この手のアプリには、積極性への促しが必要です。
これがアプリに求められる二つ目の要件です。

体重計、血圧計では記録だけでは記録だけでも問題ないかも知れませんが、活動量が入ってくるとここはかなり肝になります。fitbitはここを「バッジ」システム、JAWBONEは「スマートコーチ」システムで対応しています。

 
三つ目に欲しいのは一元管理です。
それ毎にアプリを持つのは面倒ですし、また自分の歩行距離と体重の関係などは知りたいところです。

その他、細かい所を言い始めたらきりがありませんが、少なくともこの3つは欲しいものです。

 
では、オムロンのアプリは、どこまで対応できているでしょうか?
対応しているアプリは2種類です。
オムロン社の「からだグラフ」、そしてドコモ・ヘルスケア社NTTドコモ:66%、オムロン:34%の合資会社。身体・健康・医療に関わるデーターを管理・活用・共有するプラットフォーム事業を生業とする。の「わたしムーブ」が使えます。

アイコン

左)からだグラフ、右)WM(わたしムーヴ)アプリ


正直言うと、このアプリ、先ほど上げた三つの要素の内、冒頭の一つ、記録に関するところしかクリアしていません。
他メーカーが少しでもユーザーの使いやすさを考慮する中、見事な位、ぶっきらぼう。
ここまで行くとサバサバした気がしないでもないですが、だからと言って「OK」サインは出せません。

グラフ

左)からだグラフ。非常にシンプル。
中)右)WMアプリ。ちょっと見栄えのいいグラフ。


 
が、ダメ出しをガンガン出しても仕方ないの、「イイなぁ」と思っている所を2つばかり。

1つ目は、同じアプリをスマホだけでなく、PCでも使えることです。
PCのイイ所は、大きな画面と、使いやすい入力方法です。一気にサポートするときは、圧倒的にPCの方が楽です。
また、データー比較も、PCの方がベターです。大画面は有利です。

2つ目は、データーをエクセルなどに書き出すことができます。
これは、このアプリでまとめて置けば、その後、別のアプリに移植するのもそれなりに楽にできます。

 
アプリは本体同等の価値を持ち、場合によってはアプリが悪いので勧められないのもあります。
今後アプリは、ドコモ・ヘルスケア社に移行するような感じがするのですが、ここは素晴らしい連携を取って欲しいと思います。

パナソニックもアプリ頑張っていますし、ここは奮起を期待します。

 
商品のより詳しい情報は、オムロンのホームページにてご確認ください。
http://www.healthcare.omron.co.jp
 
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2016年2月13日

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