日立 新型サイクロン式クリーナー
「2段ブーストサイクロン」 新製品発表会
7月5日、日立の新型サイクロン式クリーナー「2段ブーストサイクロン」他の新製品発表がありました。
現在クリーナー市場は激戦といえる市場で、各社力の入った新製品を出しておりますが、今回発表の日立も力の入った新製品だと思います。
その中の最高級機種、7月20日に発売されるCV-SY7000を中心にお話ししましょう。
■カーボンライト(2011年)、スマートホース(2012年)の次は?
使いやすいクリーナーとは何でしょうか?
クリーナーは家電の中では珍しく、動いてはじめて機能を発揮する家電です。
このため使いやすいクリーナーは、動かしやすいクリーナーといえます。
そのために日立が取った手段は軽量化。
カーボンライトでヘッドとパイプの軽量化を行い、次にホースの軽量化を行いました。
ホースは径も細くしたので、軽い上にしなやかになり、取り回しもラクラク行えるようになりました。
そして、今回はヘッドです。
「軽量化」だけでなく、ヘッドの機能を見直し、種々の技術を盛り込んである。 それが「スマートヘッド」です。
■スマートヘッドの特徴1 軽量化、スリム化
ヘッドを小さくすると簡単に軽量化できます。
しかしそれは吸い取る幅が小さくなることを意味しますので。逆に不便になってしまいます。
このため日立の開発陣は、ヘッドの幅を現在と同じ30cmに決めました。
また高さが高くなるとスキマに潜り込めなくなります。このため高さを高くし対応することはできません。
回転ブラシ用モーターの位置を工夫したスマートヘッドは、ヘッド幅30cmのまま、ヘッドの奥行きを15mm低減することにより、重量を30g減すことに成功しました。
実重量にして495g。500gを切ったわけです。 たかだか30gと思わないでください。
従来ヘッドとスマートヘッドを競争させるデモンストレーションがありましたので、ご覧ください。 明確な差があるのです。
また、高さは従来と同じに抑えましたので、8cm以上の隙間があればヘッドを潜り込ませ、掃除することが可能です。
しかも奥行きが短くなっていますので、ヘッドを90°曲げた時の幅も10mm近く短くすることができ、今まで以上に隙間に強いヘッドになっております。
■スマートヘッドの特徴2 ダブル吸引機構
掃除する時、ヘッドは主に前後に動かします。ところで、後ろに動かした時、「あれっ」と思ったことはないでしょうか?
そう後ろに動かした時、時々軽くですがゴミが残ることがあるんですね。
クリーナーはヘッドの前側にある回転ローラーでゴミをヘッド内に入れ、吸引します。 ヘッドにはそのゴミを後ろに逃がさない(ヘッド内に残す)ように、固定ハケがついています。
後ろに引いた時ゴミがあると、この固定ハケにまとわりつくだけで吸引されないのでゴミが残るわけです。
スマートヘッドは、この後ろ部分を回転ヘッドにしました。
しかも動くのは後ろに引いた時だけ。前に押した時は、固定ハケと同じ役目をし、後ろに引いた時は、回転ヘッドですから吸引口までゴミを送り込むのです。
「押して、引いて」のゴミ残りテストの状況をお楽しみください。
■2段ブーストサイクロンで、吸込力が99%持続
日立は、1段目でゴミの遠心分離、2段目でゴミ圧縮を行う、2段ブーストサイクロン方式を採用しています。
この方式で巧みに風を流れを確保。99%の吸込力を持続させることに成功しております。
単純に言えば、吸込力が変わらない訳で、吸引力テストを見てください。
ゴミを吸わせた後でも吸引力が変わらないことが分かります。
尚、このテストで吸わせたゴミは、繊維・毛髪・砂ゴミの混合したゴミで、工業試験法に乗っ取ったものだそうです。
■強(470W)モードでも、業界トップクラスの52dBの低騒音
「クリーナーはやかましいもの」というのが、普通です。1Fで掃除しているのに、2Fでステレオの音量を上げるなどの経験をしたことがある人も多いと思います。
日立は業界トップの52dBを実現しております。
今までの「ファンモーターの振動音対策」「低騒音化ファンの採用」「排気流体音の見直し」に加え、「回転ブラシ駆動音」「ヘッド流体音」「サイクロン流体音」「本体内部流体音」の4つを見直すことにより実現しました。
■99.999% の集塵率で、きれいな排気
掃除の時は、ホコリが舞い上がるため、換気しながらというのが常識です。
しかし春、花粉症の人は容易に窓を開けることができません。
しかも吸った花粉を排気されるのも困るのです。
また喘息、アトピーのお子さんをお持ちのお母さんたちは、病気の原因の1つである、ハウスダスト対応に神経をすり減らされています。
実は排気がきれいであることは重要なポイントなのです。
会場で行われた排気テストを見てください。
結果を拡大したものは、次の通りです。 微細ゴミを吸わせても、会場の空気よりきれいなのです。
■その他の同時発表モデル
今まで紹介してきたCV-SY7000の同系モデル CV-SY500も、7月20日に発売です。
2段ブーストサイクロンを採用の小型、ハイパワー型のCV-SY500、300。小型、軽量型のCV-SY200、100。
ゴミダッシュ・サイクロンのCV-SY20、CV-SY9、CV-SY8 は8月24日に発売です。
紙パック式の「かるパック」シリーズ、CV-PY300、CV-PY30、CV-PY20 は、7月20日に発売です。
■CV-SY7000 の主な仕様
型式 CV-SY7000
集塵方式 サイクロン式・2段ブーストサイクロン
吸込仕事率 470〜約50 W
運転音 52〜約48dB
消費電力 1000〜約200 W
サイズ 405(D)×268(W)×313(H)mm
重さ 4.8kg
ヘッド スマートヘッド
捕集率 99.999%(0.3〜10マイクロメートル)
希望小売価格 オープン(発売時店頭予想価格 8万円)
発売日 7月20日
2013年7月7日
タグ: 掃除機