タイアップ家電というモノがあります。
キャラクターとタイアップするなどの家電です。
子供が使うモノに多いのですが、大人の鑑賞に堪えられるモノは極少ない。
しかし、今回は極めた家電になっていました。
■AQUAが示す3つの方向性
旧三洋の冷蔵庫、洗濯機のメンバーをハイアールが引き受けることになりできた、AQUAブランド。
できて3年ですが、年々存在感が増してきています。

それは提案力にあると言ってもイイと思います。
それまでもあった、とかいう話は置いておくとして、今トレンドの「お湯洗い」。
これは一昨年のドラム式洗濯機　AQW-DJ7000で、AQUAが提案したモノです。

その時には、同時にオゾンによるエアーウォッシュも提案。

そして上半期の話題の一つ、携帯洗濯機「コトン」。
自宅でも重宝しています。

残念ながら、ドラム式洗濯機　AQW-DJ7000は現在生産されていませんが、オゾンによるエアーウォッシュは、単独で「ラクーン」として販売、ホテルがスィート・ルームなどで採用を始めました。

これらはAQUAが、現在掲げている3つの戦略、

01　家電を利用した新しいビジネスモデルの構築
02　既存分野での革新的商品の提供
03　家電の嗜好品化

に沿って開発された家電です。

が、01、02が、堅調な伸びを期待するのに対し、03　家電の嗜好品化は別です。
家電のエンターテイメント化ですから、市場が爆発する可能性があるのです。

家電は買い替え需要が基本となります。
が、エンターティメント、嗜好品化になると、追加で買ってもらえるのです。
必要、不必要とかの判断ではなく、新しい世界を垣間見ることができるのですから。

しかし、リスクも大きいのも事実。
受けなかったら「NG」と言われてしまいますし、流行しなくなったら在庫の山になります。

 
これに打ち勝つ方法も当然あります。
それは、「自分の欲しいモノを作れ！　それも自分の欲しいレベルで！」
です。

 
■遊びは本気でやらないと様にならない
まじめな人には、ちょっと嫌がられる話かも知れませんが、「遊び」「嗜好」はマジでないと様になりません。

というのは、「遊び」「嗜好」は極めることにより、新しい創造ができるからです。
「嗜好品」の中に、コーヒーがあります。
感動的な味もあれば、煮詰まった不味い味もあります。
そのうちに飲むだけでは飽き足らず、自分で淹れるようになります。
豆に凝り、道具に凝る。

多くの人は、ここら当たりで止めますね。
お金、時間、場所、全部掛かります。

が、一部の人は、まだ頑張ります。
焙煎とかまで手を広げます。
焙煎をすると、香りと味の関係がかなり分かってきます。
そうなると、「自分の味を創造したい！」

ここで無二の味ができれば、プロになれます。
そうでなくても、ここまで来ると本当に面白い。

 
さて、タイアップはいろいろな方法があります。

多いのは、スターウォーズなら、ダースベイダーの顔が筆箱に付いているとかです。
「キャラ貼り」なのですが、例えば、赤の筆箱にダースベイダーだと様になりませんよね。

重要なのは、その世界観ごと持ってくることです。
極めるというのは、そういうことです。

 
■R2-D2がいるリビング

AQUAの「R2-D2型移動式冷蔵庫」。
まんま、R2-D2です。
作り込みが半端ないです。

日本の技術を駆使したとのことです。
塗料は武蔵塗料。
ボディは、燕三条製。
で、何度となく、ルーカスフィルム、ディズニーのチェックを受けたそうです。

が、見たら蕩けますね。
絶対に「R2-D2, where are you?スターウォーズ　EP.4の冒頭で、R2-D2の相棒ドロイド：C-3POが発する言葉」と呼びたくなります。

で、中から、缶コーラを取り出し、ホームシアター三昧。

 
とにかく、この半端ないところが押しです。

 
■軽自動車より高い冷蔵庫
作る込みにも唸りましたが、価格も唸りました。
998,000円（税抜）。
自動車より高い！

しかし、そう考えてはなりません。
冷蔵庫ではなく、あの「R2-D2を買う」のです。

「スターウォーズ　Ep.4　新たなる希望」が、「スターウォーズ」としか呼ばれなかった頃からのファンとしては「欲しい！」の一言です。
 
■マスククーラーシリーズ
さて、ここまでは、以前からこんなモノ開発していますということで、皆様にもお知らせしてきましたが、こちらは初お目見え。

350ml、一缶専用の冷蔵庫。
マスククーラーシリーズ。

ダースベイダーの呼吸音と共に、独特の動作でマスクが上がり、350ml缶が現れます。
無駄にスゴい！
漢（おとこ）心くすぐりまくり！


個人的には、ダースベイダーより、ストームトルーパーのヘルメット・マスクの方が好き（絶対にデザインがイイ！！）なので、買うとしたらそちらでしょうか？
C-3POだと、EP5のワンシーンの真似もできます。


こちらはお求め易い、3万円台。

 
■ポスター画そのままの「コローモ」
今はリビングとキッチンは連続してあるのが、普通になりつつあります。
キッチン最大の家電である冷蔵庫は、目立ちますね。
しかも面積がすごく広いですからね。

じゃ、ここに画をはめ込もうとして作られたのが、「コローモ（衣）」です。
冷蔵庫の扉は、ほとんどポスターサイズ。
ズバリ、スターウォーズ・ワールドそのもの！

もうちょっとリアル描写でないタイプも欲しくなりますが、・・・。

 
■ちょっと残念な、スティック型掃除機とコトン
この2種に関しては、少々残念。
色を合わせ、画をすり込んだタイプになります。


コトンなんか、まま、ライトセイバー型なので、筐体をライトセイバーにしたり、スティック型掃除機もハンディ掃除機部分を帝国軍突撃銃にしたりと、・・・。

この2つ本体価格を抑えていますからね・・・。
他の出来がスゴいので、無理めなことを考えてしまいました。

 
■日本を元気にしたい　〜日本覚醒　”JAPAN AWAKEN”〜
自らを「傾きモノ」と自称される伊藤社長が、このプロジェクトの推進者でもあるのですが、彼はタイで生まれ育った日本人だそうで、祖国日本は「誇り」だったそうです。

日本の中では、分かりにくいですが、海外に行くと、日本のイイ所、悪い所が透けて見えます。
日本では、東京は単なる首都のように思っている人も多いですが、世界No.1のメガロポリスですからね。

その伊藤氏は、「やはり今の日本は、どうした！」と感じているそうです。

メーカーは最終的には、サービスも含む商品でしか、会話ができません。
経営者が偉そうに演説を撃っても、株価は少し動くかも知れませんが、市場はユーザーは動きません。
で、「スターウォーズ」シリーズの発売です。

彼の思いは、これを一つの起爆剤として、「市場よ、動け！」だと思います。
目覚めよ日本。
AQUAの3つの戦略の先は、「〜日本覚醒　”JAPAN AWAKEN”〜」だそうです。

しかし、これもスターウォーズ 7作目「THE FORCE AWAKEN（フォースの覚醒）」の先歌取りになっているわけで、徹底して遊びが仕込まれています。

ちなみに、R2-D2の出荷は、映画が封切られる12月18日。

お後も宜しいようで！。