新製品

ダイソン、新キャニスター掃除機『ダイソン ボール フラフィ』と3つの空調機能を持つ『ダイソン ピュア ホット アンド クール 空気清浄機能付ファンヒーター』


ダイソンの本年度モデルは、今まで出してきたモデルの応用編という感じです。
今回の、新型キャニスター掃除機、新型ファンヒーターもそうです。
今まで出してきた技術を使い、進化させるわけです。
■日本では余りされない手法
技術開発には時間が掛かります。
数年掛けて開発した技術なら、当然、ターゲットモデルにその技術を入れて以降、全製品に展開しますよね。

ところが日本では、その様なやり方を取ることは少ない。
どちらかというと、スナック菓子の「新味」の様にバンバン技術を変えて行きます。

このため、「A社の掃除機の特長は?」となると説明ができない。
多分これは、日本は総合家電メーカーが多いことに由来すると思います。
要するに船頭が多いわけです。

この方法で、製品を開発すると、欠点は少ないものの、極めて魅力の少ない商品が出てきます。
しかも日本でのモデルチェンジの速さは比類がないですからね。
逆に言うと、「THE 定番」という商品が極めて少ない。

定番技術で光るのは、「炊飯器」です。
釜が全社違いますからね。
A社なら○○釜、B社なら△△釜、C社なら□□釜、というようにバラバラで、継続的に使っていますからね。

家電は、生活の中にしみ込んで、10年使いますからね。
10万円以上も出したのに、翌年には全く違うモノが店頭に並んでいたら、余りイイ心持ちではないです。

しかし、それでもそうするのは「店頭での目立ち」ですね。
そうでないと、いろいろな製品の中に埋没してしまいますからね。

今、商店街の多くは危機に瀕していますが、個人店多く扱うのは、定番品です。
生活に即したモノをセレクトして扱っているのですが、新製品ばかりではないので、目立ちが少なかったりします。
買い物は一種のお祭りですからね。
目立つ方がイイという人は多いわけです。

 
ヨーロッパ、アメリカの地方都市は、量販店でも、日本のヨドバシカメラの様な品揃えはありません。
どちらかというと、日本の個人商店に近いと思います。
だからなのでしょうね。
日本は、細かな工夫はすごく多いのに、主要技術で負けている場合がそれなりに見受けられます。

 
■やはり日本市場は重要!
世界最大の家電ショーを銘打たれるIFAですが、こと掃除機に関しては目新しさはありません。
日本市場に最初に導入されるのが常だからです。

今回の、『ダイソン ボール フラフィ』もそうでした。

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ダイソン ボール フラフィの本体部分。2色展開。


 
今回、「あれっ」と思ったのは、「キャニスター型もまだ日本市場に入れるんだ!?」ということです。
ダイソンのスティック型掃除機は出来がイイですからね。
また、スティック型掃除機は、伸びを示しています。

しかし、まだスティック型掃除機がキャニスター型掃除機を上回る比率にはなっていません。
このため、キャニスター型もきちんとラインナップして、販売していくそうです。

 
■「ダイソン ボール フラフィ」の魅力
「ダイソン ボール フラフィ」の魅力は、一言で言うと「ヘッド」の魅力です。
掃除機の原理は、ヘッドがゴミをキャッチ。
吸い込み口まで上手く運んで、吸い込むという手法です。

しかも、今は、家の密閉性がイイうえに、余り換気をしない。
こうなると、日本の場合、布団と洋服から出る綿ぼこり、そして人間のフケ、皮膚カス、抜けた髪の毛などが主なゴミとなります。

綿ぼこりは大きいのですが、人間のフケなどは床に落ちたら分かりません。
フラフィは、紙ゴミのように大きなゴミはダメですが、小さいゴミ、微細なゴミは、双方共に大得意です。
しかも、かなりしなやかですから、フローリングの板の隙間もしっかり対応します。

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フラフィの要である「ヘッド」部。話にも熱が入る。


 
その上、フルサイズですのでサイクロンは強力ですし、ダストボックスも大きい。
ACコードの抜き差し、そして収納時の大きさが問題ですが、魅力も大きい。
慣れていると、キャニスター型を使い続ける理由も一杯あります。

 
■Hot & Cool に空気清浄機を装着
人間が生活する上で、必要なモノは一杯あります。
空気、水、食べ物、会話、智恵、お金、等々。
特に意識はしないとしても、空気がなければ、人間は2〜3分でアウトです。

で、その空気がまともでないのが、現在です。

 
東南アジア、南米の大幅な伐採。
中国の無節操な汚染空気のまき散らし。
そして、売るために行われたフォルクスワーゲン社の不正。

大気汚染は、一国のがんばりではどうしようもないほど酷いモノです。
工場がなくても、有名な都市はほとんど大気汚染が酷いです。
もちろん東京もWHOの推奨レベルからだと完全にアウトな状態です。
某C国の首都、×京と比べると、完全にましなことは事実ですが。

 
ちなみに、東京の場合、室内と戸外どちらの空気が汚いと聞かれると、実は室内の空気が汚いことが多い。
これは日本が、エアコンを取り入れて、夏を涼しく乗り切るためになったことです。

日本の家は、元々風通しの良さが命でした。
その位、夏の暑さは、冬の寒さより耐えにくかったのです。
で、徒然草の作者である吉田兼好は、「日本の家屋は夏を旨とすべし。」言うわけです。

高温多湿ですからね。
文明の利器、エアコン(クーラー)にころりと参ってしまいます。
エアコンの欠点は電気代が高いこと。
夏もそうですが、冬、エアコンの暖房費は夏よりすごい。

で、日本の家は、北欧の住宅と遜色ない、密閉度と断熱度を誇ります。
ただ、これは「省エネ住宅」であって、「健康住宅」でないことに注意してください。
新建材からホルムアルデヒドが出た時、換気が悪いため中毒症状が出て、社会問題にもなりました。

当時、新建材が悪いと言わんが報道も多かったですが、重要なのは日本の家が変わったことです。
換気が今まで通りなのに、密閉度が格段に上がってしまったわけです。

ホルムアルデヒドでなくても、二酸化炭素も溜まりやすい。
致死量には至りませんが、頭がボーッとするのは、換気が足りずに二酸化炭素量が多いことが多いのです。
今から、換気は重要な項目になります。

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ダイソンのPure Hot & Cool。他に白がある。


 
さて、話をダイソンの新製品に戻します。

今回、ダイソンが行ったのは、以前、扇風機に付けた強力な空気清浄フィルターをHot & Coolに付けたわけです。
私は、温風を浴びるのがキライなので、ファンヒーターは好きではないのですが、ダイソンの手法は、イイ手法だと思っています。

実は、真っ当な空気清浄機は、初めの数分で室内空気の大半をキレイにしようとします。
ゆっくりすると、人が空気中の粉じんなどを吸う可能性が高くなりますので。

この時の空気清浄機は、かなり強く作動します。
扇風機の「強」に近いかも知れません。

でも考えて見てください。
部屋が暑く、風を入れたい時は、部屋に入った直後ですよね。
部屋が寒く、温めたい時も、部屋に入った直後。

そう、扇風機、ファンヒーター、空気清浄機は同じ動きなのです。
だと、気流は一つでイイ。
そうダイソンの Hot & Coolに空気清浄機を入れることは極めで合理的なのです。
性能も、PM0.1レベルの粉じんを、99.95%除去の、極めて高い高性能です。

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黃矢印の先、分厚い断面を見せているのがフィルター。


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ゴミと粉じんのサイズ比較。


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粉じんのサイズ比較。画に描かれるより、サイズがよりはっきり認識できる。


 
最後に、粉じんの怖ろしさを池袋大谷クリニックの大谷先生が解説。
死亡率がゆっくりと増えつつあるCOPD(慢性閉塞性肺疾患)にも触れられました。

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タバコの粒子は、PM2.5。受動喫煙は厳しい。


 
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COPDとは、慢性閉塞性肺疾患のこと。死因では現在8〜10位。大気汚染がなくならない限り、死因の順位は上がると目されている。


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高齢者に取って、喘息はきつい病気。掃除、空気清浄機などは有効手段。


商品のより詳しい情報は、ダイソンのホームページにてご確認ください。
http://www.dyson.co.jp

2015年10月19日

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