新製品

IFA 2015 19
フィリップスの奥深さを示す3つの機器


フィリップスはオランダ第一位の総合家電メーカー。
欧州でも有数です。
日本には、電球(照明)、シェイバー、ノンフライヤー、ヘッドフォンと、ノン・ジャンル的に製品が輸入されています。
しかし、それぞれの商品は明確な主張があり、さすがの実力を見せつけます。
余り知られていませんが、そんな中、彼らが力を入れているモノに医療があります。

 
■Philips Dream Family
会場で見た時はびっくりしました。
「民生用販売で、こんなのがあるのか?」という思いからです。

DSCF6171 説明員に確認すると、睡眠時無呼吸症候群の症状緩和のために装着して寝るモノだそうです。

睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に無呼吸(10秒以上呼吸が止まってしまう状態)が1時間に5回以上、または7時間の睡眠中に30回以上ある状態のことをいいます。

そのまま死につながる症状ではないそうですが、よくない眠りです。

まず、無呼吸時は、息を止めているのと同じですからね。
脈拍が上がり、体温も上がります。
つまり、寝が浅くなります。

次に鼻だけでは足らないので、口を開け、空気を確保しようとします。
このため、口の中から気道の一部がかなり乾きます。

こう書くと「なぁーんだ」と思われる方も居られると思いますが、実は神経も相当くたびれます。
交感神経は緊張を強いられるためです。

結果、起床時に疲労感があります。つまり寝たことになってないのですね。
症状が酷い場合、睡眠障害となえい、起床時の 頭重感、日中の眠気などが出てきます。
また交感神経が、ダメージを受けますので、高血圧や心疾患の危険性が高くなります。

まぁろくでもない状態なのです。

 
Philips Dream Familyは、その状態を感知、鼻から空気を送り込む機械です。
説明員さんは、「楽」「素晴らしい」を連呼していましたが、それは使って見なければ分かりません。
装着などはしませんでしたので、これ以上のコメントはしませんが、何か家電メーカーとかけ離れた感じがします。

 
■Medido
こちらは、私の知る限り、日本にない機械です。
薬管理機。

DSCF6175 薬は、食後とかに飲むようにとかで処方されますが、それの管理をするのです。
中に薬を収め、処方をインプットすると、その処方の薬が出てくる仕組みです。

管理というのは、例えば、夕食時に飲み忘れたとします。
すると、その情報がホームドクターの所へ行くんだそうです。
で、電話が掛かってくる。

「外出時はどうするのか?」と聞いた所、「想定されていない」との答え。

どうも、かなり重篤な患者を想定しているようです。

しかし、「こんな機械まであるとは・・・」というのが実感です。

 
■携帯エコー
ポケットサイズの超音波診断機(エコー)です。

DSCF6177 産婦人科では、赤ちゃんを見るのに、大型のモノモノしいのが多いですが、それは赤ちゃんを立体的(3D)に表示させるための機能となどのボードが入っているためで、基本性能だけだと、CPUの能力が上がった現在、スマートフォン〜タブレットの大きさで対応可能です。

先生の腕が確かで、3種のプローブ(触端子。体に当てる部分)が、使えると、心臓、内臓、筋、骨、全部見ることができます。
X線のように危なくないですし、聴診器より圧倒的に情報が多い。

私は近い将来、聴診器にとって変わるのではと思っています。
そうなると医療現場は、かなり変わりますね。

ちなみに、携帯エコーは割とメジャーで、GEなども手がけています。

 
フィリップスが医療に力をいれいるのは知っていましたが、こんなことまでという感じでした。

2015年9月15日

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