Iot(インターネット・オブ・シングス:いろいろな電気機器をインターネットにつなげるということ。新しい機能を見いだし、ビッグビジネスに出来るとして注目されている)が日本で言われ始めたのが、今年の初め。
でも、その可能性は、以前から指摘されていました。
HEMS(ヘムス:ホーム・エネルギー・マネージメント・システムのこと)も、その1つです。
名前はどうあれ、今まで、独立していた家電を連携させることですから、立派なIotです。
しかし、最終的にはいろいろなことに使えるとは言うものの、HEMSの動きは正直言って悪いです。
電気の節約ができますと言っても、ピンとこないですし、投資回収の時間も10年レベル。
このことから、小職は、HEMSは中に、エンターティメント性か、よほど便利なことを組み込むことが必要と思っていました。
賛否両論あるものの、エンターティメント性で頑張っているのは、シャープのココロボや、ソフトバンクのペッパーでしょう。
要するに、人工知能、ロボットを家庭にということです。
では、便利なことというのは何でしょうか?
私は2つあると思っています。
1つは空調です。
換気扇、エアコン、空気清浄機、その他の空清機器と掃除機の連係プレイです。
快適に、キレイにを、できる限り自動でということです。
熱中症で、今年も何人か亡くなられていますが、それも自動で防ぐわけです。
2つめは、今回の主題「セキュリティ」です。
■セキュリティはシステム
セキュリティの基本は、戸締まりです。
どこが開いていて、どこが閉じているのかが分かることです。
ただ、これだけで用が足りません。
家族がどこに居るのか?
家の周りに不審者が彷徨いてはいないか?
そして、火の元、時には水の元もチェックする必要があります。
昔、冒険小説で捕鯨の話を読んだことがあります。
ハルとロジャーという兄弟が、帆船の捕鯨船に乗り込み、白鯨さながらの捕鯨にトライする話です。
面白かったのは、クジラの見張り方。
帆船の上の駕籠から廻りを見て、見つけるのですが、初めてする兄弟はすごく要領が悪いのです。
ベテランはというと、システマチックに見ます。
クジラは数回に渡り潮を吹きます。
1回は数秒なのですが、ほぼ同じ地点で、数回吹くわけです。
時間にして、1分位。
要するに、1分間に1回、360°くるりと見回せば、事足りると言うわけです。
セキュリティも似たようなモノですね。
いざ、泥棒が家に侵入したのなら、ともかく通常のセキュリティは、クジラの見張りのようなシステマチックな対応でことが足ります。
今のセキュリティのポイントは、上手くシステムを構築してやることなのです。
■何故、パナソニックなのか
ポイントは人の侵入ですから、まずは玄関周りを固める必要があります。
そしてIotと言われるように、将来を見越すと、後日の連携も取らなければなりません。
今はないですが、ドアフォンなどはセキュリティの一翼を担う家電です。
一分野に特化した家電メーカーなら兎も角、「それでは」とHEMSをしているいろいろなメーカーが名乗りを上げてきそうなモノですが、そうなっていません。
何故でしょうか?
これは小職の憶測ですが、玄関周りの家電(ドアフォンなど)を作っているメーカーが非常に少ない。
アイフォン、朝日電器、シャープ、ツインバード、デルカテック、パイオニア、パナソニック等です。
この中で、HEMSにも力を入れているのは、パナソニック、シャープですが、シャープはカメラ技術を持っていないので、最新のテレビ付きドアフォンという意味では厳しいです。
日本のセキュリティは、パナソニックか、ベンチャーかなぁと思っていましたが、やはりやってきたのはパナソニックでした。
■受け手は「スマホ」
パナソニックのこのセキュリティシステムですが、正式名称はホームネットワークシステム「スマ@ホーム システム」と言います。
@(アットマーク)が読みにくいのですが、なんとか「スマ アト(スマート) ホーム システム」と読むことができます。
スマは、「スマホ」のスマと、「スマート」の引っかけです。
この呼称に想いが全部入っていますね。
「スマホ」で対応しようと言うことです。
これ一昔前ならテレビだったと思います。
しかし、家電の自由度が増した現在、パナソニックが選んだのはスマホ。
スマホを受け手側に選んだことで、その家に居なくてもセキュリティシステムで家を守ることが可能になったわけです。
■セキュリティ部のみの通信は、「DECT」方式
「スマ@ホーム システム」のキーとなるのは、「ホームユニット」と呼ばれる小さなベースです。
「屋外カメラ」「屋内カメラ」「開閉センサー」「人感センサー」で集められた情報は、DECT方式で、この「ホームユニット」に集められます。
DECT方式とは、Wi-Fiと違う帯域を使用した無線方式で、国際規格でもあります。
何故、これを使用しているのかというと、混線を防ぐためです。
混戦などで、データーが欠けてしまうとセキュリティになりませんからね。
で、ホームユニットがデータを整理、判断して以降、Wi-Fiでスマホで操作、データ送付するわけです。
■クラウドを使わないパナソニックのセキュリティ
実は、パナソニックのこのセキュリティ・システムはクラウドを使いません。
その代わりを務めるのが、このホームユニットです。
当然、記録も、ホームユニットの担当です。
記録は、32GBのmini SDカードで行われます。
映像を、MPEG44mmで、240時間記録できるそうです。
クラウドに上げておき、個人映像が流出される可能性と、このホームユニットから映像が流出する可能性はどちらが高いでしょうか?
これに関して個人的には、クラウドだと思います。
中に、有名人のスキャンダル(フライデーのレベルではなくです!)の映像があることが分かったら、世界中からハッキングが掛けられる可能性がありますからね。
そう言った意味では、ホームユニットを選んだのは、危ない橋はなるべく避けるパナソニックらしい手法です。
■スゴいぞ!屋内カメラ!!
カメラ系は日本の十八番です。
パナソニックは、デジカメでも、ムービーでも優秀ですからね。
しかし、その日本のメーカーが作ったモノでも、ほとほと感心しました。
屋外カメラは、熱系の人感センサーと照度センサーが付いています。
これで確実な動作検知を行います。
映像確認ですが、昼間はOKとして、夜間は赤外線ライトで対応します。
私も、パナソニックのテレビ・インターフォンを使っているのでが、夜の映像のキレイさにはビックリです。
家の玄関は、街灯から20m位奥まった所にあるのですが、街灯までほぼばっちり見えますからね。
技術ってスゴイと思いましたね。
輪をかけてスゴイのは、屋内カメラです。
熱系の人感センサーに加え、温度センサー、音センサーを搭載。
少しでも可笑しなことがあれば、対応する気構えです。
また、多彩ですから、やさしい見守りにも使えます。
寝室の赤ちゃんが泣き始めたら分かりますし、お年寄りの部屋の温度が上がったら熱中症は大丈夫かなぁとか、いろいろ確認できます。
さらに面白いのは、このカメラ、幾分攻めのモードが入っているのです。
それは、スピーカーが付いているのです。
先ほどの例なら、「温度が上がっているんだけど、大丈夫?」とか、やさしい声がけとなるのですが、不審者を発見したら、声で威嚇できるのです。
「警察を呼ぶわよ。」とか、「誰かー、来て。」とか。
旦那だったら、「酔っ払いは、外で寝てください。」とか子供だったら「おやつあげないわよ!」とか、まぁ、無限に使えますね。
■「スマ@ホーム システム」
スマホは、どこへでも持って行けます。
要するに留守中宅の状態も分かります。
ペットの状態も一目瞭然。
危ない目に会っていないかなど、いろいろなことが分かります。
またガスの付けっぱなしなども、感知してくれます。
セキュリティに金を掛けたくないという人も多いと思いますが、かなり安心を買うと考えたら如何でしょうか?
「スマ@ホーム システム」、かなり期待してイイと思います。
商品のより詳しい情報は、パナソニックのホームページにてご確認ください。
http://panasonic.jp