LGエレクトロニクス、初のスティック型掃除機
現在掃除機には5つのカテゴリーがあります。
●サイクロン式キャニスター型、●紙パック式キャニスター型、●スティック型、●ロボット掃除機、●ふとん掃除機、ですね。
今回、LG電子は、スティック型掃除機を発売しました。
■スティック型掃除機のポジション
『残せるモノ(仕様、技術)』という言い方があります。
新しく作ったモノが、次の世代に残るかということです。
逆に言うと、残らないモノは、『一時的な』価値しか持たないというわけです。
掃除機は、もともとキャニスター型、スティック型が双方が出されていたのですが、一時キャニスター型だけになりました。
理由は『技術不足』です。
モーターも充分『小型』でない。『吸引力』も足らない。
バッテリーも弱いので、ACケーブルが当たり前。
手間が、キャニスター型と同じなら、動作が確実、かつ清掃効果の高いキャニスター型が支持されるのは自明の理です。
しかし、現代技術は、スティック型に新しい光を当てました。
サイクロン掃除機の参入が、モーターパワーの競争を促し、携帯機器の発展がバッテリーの発展を促しました。
さらにサイクロンシステムは、ゴミにより吸引力を変えないという状況を提案しました。
つまり、小型ながらよく吸引し、それが持続し、それなりの時間電源ケーブルを付けなくても掃除できる掃除機が作れるようになったわけです。
それをいち早く察知し、スティック型掃除機を作ったのは、エレクトロラックスですね。
と書いたモノの、技術は使われながら洗練されて行きます。
初期のモデルは、光るモノを持ちながら、『まだまだ』と言う感じでしたが、今は違います。
『吸引力』、『掃除時間』、『手軽さ』の3つがバランス良く揃った、『メイン』掃除機になっています。
■LGエレクトロニクスのポジション
LGエレクトロニクス(以下 LG)は、サムソンエレクトロニクスに続く韓国第二位の家電メーカーです。
が、これは適切な説明とはいえないでしょう。
LG、世界各国に110拠点を展開している多国籍企業というべきでしょうね。
欧州、米国、その他のエリアでも、日本メーカーの製品を見ないことはあっても、LGの製品を見かけないことは、余りありません。
日本より、グローバル化は強いです。
ただ、グローバル化された大会社というのは、ローカル色、別な言い方をすると製品特長は少なくなります。
どのメーカーが作ったのか分からないと言うわけです。
ちなみに、韓国は『部屋の中は裸足』ではありませんから、どちらかというと欧米に寄ったライフスタイルといえます。
■LGのスティック型掃除機 ゼロ・シリーズ 「VS84」
スタイルは、スティック型掃除機でも有名なモデル、エレクトロラックス型です。
床に重心を持ってくる手法。
携帯型掃除機をエンジンとする、2 IN 1スタイル。
などなど。
では、特長がないのかと言うと、そうではありません。
LGの技術を紐解くと分かりますと、彼らの技術的な強みは、『モーター』『バッテリー』になります。
昨年のIFAでも、掃除機分野は、その技術を中心に展示されていました。
それがポイントなのです。
技術名称で上げて見ますと、
●スマートインバーターモーター
●デュアルバッテリー
●お手入れ簡単ブラシ
■LGのモーターに付けられた『10年保証』の意味
「VS84」のモーターには、欧州で時々見かける、『10年保証』が表示されていました。
日本では見かけませんよね。
掃除機を1年保証が普通です。
LGの掃除機も、1年保証なのですが、「何故わざわざ表示したのか」、尋ねてみました。
答えは、「モーターはキーパーツ。10年保証すると高性能であることを分かってくれる。」からでした。
これが『スマートインバーターモーター』です。
『スマートインバーターモーター』は、DC(直流)モーターです。
DCモーターは、AC(交流)モーターと違い、常時摩擦を受けるブラシがあるために部品の消耗が問題になります。
ところが、『スマートインバーターモーター』は、それを解消、10年保証ができる耐久性のあるDCモーターとなっています。
■バッテリーはLGの十八番
一口に家電メーカーと言っても、全てのパーツを自社で作るわけではありません。
いろいろなメーカーから、いいパーツを揃え組み上げるのもありです。
特にバッテリーは、そうあることが多いパーツです。
LGはバッテリーを自社開発しています。
十八番と言ってもイイでしょう。
「VS84」の2つ目の特長は、『デュアルバッテリー』。
スティック型掃除機の泣き所である掃除時間制限をなくそうとした工夫です。
『デュアルバッテリー』は、1つの掃除機に2つのバッテリーを使う方法です。
1つのバッテリーで、通常モード:30分。強モード:20分。
2つのバッテリーで、通常モード:60分、強モード:40分。
十分な、掃除時間が確保できます。
■髪の毛対策
掃除機で吸い取るゴミの中で、吸いにくいゴミの中に『髪の毛』があります。ヘッドのローラーに絡みつき、ヘッドのフルポテンシャルを発揮できなくなるどころか、酷い場合にはローラーが動かなくなることもあります。
ローラーをケアする時も、ハサミを持ち出したり、カッターを持ち出したりと大変です。
『お手入れ簡単ブラシ』は、髪の毛が絡みつきにくいようになっています。
■第一印象
第一印象は、正直、可もなく、不可もなくです。
自宅で使ってみないと、最終的な結論は出せませんが、ちょっと触った感じはそうでした。
普遍的なモデルなので、これは『好印象』と言ってもイイと思います。
LGのスティック型掃除機「VS84」は、派手な特長こそありませんが、中身はミッシリ詰まっている感じです。
商品のより詳しい情報は、LGエレクトロニクスのホームページにてご確認ください。
http://www.lg.com/jp/vacuum-cleaner/lg-VS8400SCW
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タグ: LGエレクトロニクス, V84, スティック型掃除機, バッテリー, モーター