新製品

プラチナ触媒で、進化した冷蔵技術、
日立の新大容量冷蔵庫「R-X7300F」


日立の冷蔵庫は大容量ですが、見た目もかなりの迫力です。
よく大きくて使えない奴を「大男総身に智恵は回りかね。」という言いますが、日立の冷蔵庫「R-X7300F」はひと味違いますね。
磨き上げた冷蔵技術が光る一品です。
■炭酸ガス(二酸化炭素)で野菜を寝かせる
空気の成分は、二酸化炭素:0.03%。
人間は、0.1%以上になると、眠くなったり、正確な判断が鈍ります。
で、体に及ぼす影響が大きくなります。
と言っても、0.5%位までは、よくある日常茶飯の話です。

そして、4%以上だと、ま、あの世行きです。

また、野菜も似た性質を持ちます。
野菜も地球上の仲間ですからね。

植物は光があると、二酸化炭素を取り込み、光合成を行い酸素を放出するのですが、光がないと人間と同じです。
酸素を吸い、二酸化炭素を出しますし、二酸化炭素が多くなると寝てしまいます。

DSCF4725寝ると、人間と同じで、老化が遅くなります。
別の言い方をしましょう。
「鮮度が落ちにくくなります。」

これが2012年以降、日立が導入している「スリープ保存」の原理です。

ちなみに、この技術は「CA貯蔵」として、特にエチレンガスを出しやすいリンゴなどの保存に用いられています。

DSCF4726 ■光触媒からプラチナ触媒へ
この性質を利用するため、日立は、光触媒を使っています。

何をするのかというと、野菜の中の成長ホルモン「エチレン」は、ガスとして野菜、果物から放出されます。
実は、野菜は根を取っても、エチレンガスを放出し続けます。
簡単にいうと枯れるまでです。

そして、このエチレンガス、成長を促進するのですが、収穫後ですから、言い換えると腐敗の促進です。
で、日立が用いた光触媒は、このエチレンガスを二酸化炭素に変えるわけです。

 
DSCF4724今回、用いたプラチナ触媒は、この光触媒より効率がイイのです。

LEDなどの光源(他のエネルギー)を用いることなく、二酸化炭素が1.8倍に変えることができるそうです。
北海道大学との共同研究で、出された成果だそうですが、中々素晴らしいです。

ちなみに、二酸化炭素で鮮度を保つのは、野菜だけでなく、肉・魚にも効果があります。
保存という意味では、かなり応用が利く技術です。

DSCF4723 では、保存差を見て見ましょう。

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左側:スリープ保存なし、右側:スリープ保存あり(以下同様)
左)小松菜。しおれているか、否かで分かりやすい。
右)オレンジ。皮のしなびかたをチェック。


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真空チルドルームでの差
あからさまに色が違う!


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真空チルドルームでの差。第二弾。お菓子。
こちらはスポンジの潤いをチェック。
左の通常保存の方は、硬くなり押してもほどんどへこまないが、右側のスリープ保存は柔らかく、押せばへこむ。


 
■スリープ野菜室の見直し
日立の野菜室は、よくある上下二段の構造に加え、たて収納スペースを設けてあります。
たて収納は、頭で考えるよりかなり使いやすいです。
長物野菜を入れるのですが、数が少なくなった時にも、忘れずにチェックでき、使い忘れがありませんからね。

 
今回の見直しは徹底していまして、野菜室全体を二酸化炭素を使った高鮮度スペースにしてしまおうというものです。
スリープ保存可能なスペースは2.3倍になりました。

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2.3倍のイメージ。桁が違う感じです。


今までは、あれこれ考え区分けして保存していた所がありましたが、もうそれは不要ということです。
技術的には、いろいろな手法で密閉度を上げているのですが、技術より、どこでも同じ様に使える冷蔵庫ということを評価したいです。

 
■真空チルドルームの容量アップ
野菜室の容量見直しと平行して進められたのが、真空チルドルームの見直しです。
こちらは3l。
少ないように見えますが、幅で55mm容量アップしていますからね。
使い勝手がかなり違います。

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大きくなった真空チルドルーム。
プラチナ触媒は、光などを必要としないため、LEDは室内灯のみ。構造もすっきり!


 
■大容量化に伴う新・省エネ技術
昔のCMではありませんが、「大きいことはイイ」です。
同じ床面積を占めるなら、内容量は大きい方がイイ。
当たり前のニーズです。

しかし、730Lの大きさは半端ありません。
何たって幅:60cmのケーキが入ってしまいますからね。
最も贅沢だった1950年代の古き良きアメリカを思い出します。

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幅:60cmのケーキ。ちょっとひるんでしまう大きさがまるごと。


 
まぁ、その頃は環境汚染も何のその、大きいモノのエネルギー効率が多少悪くても許された時代ですが、今の世の中、そんなことは許されません。
とにかく、省エネはマストです。

冷蔵庫の省エネは、幾つかの方法がありますが、その中の1つは冷凍庫に氷を作らないことです。
冷却パイプに分厚い氷が付いているのは、映像表現としては有りなのですが、効率は思いっきり落ちます。これを防止するために、昔は時たま、冷蔵庫を完全に止めて、『霜取り』を行ったものです。

日立は、2011年度より湿度センサーを設け、冷凍室が氷まみれにならないように、冷媒経路を切り替える方法を採用しています。
名付けて「冷媒バブル制御」です。

今回は、これを更に細かく対応することにしました。
名付けて「マルチバルブ制御」。

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冷蔵庫機械室のカットモデル。
銅管の中を冷却液が通り、冷やすのだが、いろいろ分かれているのがわかる。


 
本体の大きさからは感じられない芸の細かさです。

 
■使い勝手も少しアップ
日立特有の、電動オープンは健在です。
それより、野菜室の見直しで野菜室がフルオープンになったことが、嬉しいです。
下段に入れるキャベツ、レタスなどは大きいですからね。
ますます使い勝手が良くなっています。

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大容量を実感してもらうための本体フルサイズ写真(それでも入りきれない!)
野菜室も奥まで引き出せていることが分かります!


いろいろありますが、この冷蔵庫の魅力はスリープ保存&大容量。
しかし食材は何時までも取って置けるわけではありません。
そこは注意してくださいね。

 
商品のより詳しい情報は、日立のホームページにてご確認ください。
http://kadenfan.hitachi.co.jp/rei/
 
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2015年7月19日

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