海外セキュリティシステム、
NETGEAR “arlo”
先日、仏Netatmo社の”Welcome”のレポートをさせて頂きました。
これはセキュリティのカテゴリーに属しますが、どちらかというと家族は今、どうなっているのかを知るシステムです。
それに対し、今日ご紹介する米NETGEAR社の”arlo(アーロ)”は、セキュリティに特化したシステムです。
■arloとは
システムの説明をする前に”arlo(アーロ)”の名前の由来を。
arloというのは、200種以上いるハチドリの一種だそうです。
ハチドリは、体長 数センチから大きいものでも十数センチ、重さ 数グラム〜ニ十グラム前後のアマツバメ科の鳥です。
軽くて、小さいこの鳥の最大の特徴は、ホバリング飛行、つまり空中静止ができることです。
ヘリコプターで有名なホバリングですが、これができる鳥は中々いません。
ものスゴイ勢いで羽ばたく必要がありますからね。
それを可能にしているのが、軽くて、小さい体と、強靱な筋力。
その時の羽音が、ブンブンとハチ(蜂)に似ているので、ハチドリと名付けられました。
英語ではハミングバード。
ただし、そのためにいろいろな所に思い切った省略をしています。
足は木に止まるだけの細さ。
活発に動く筋肉は省略です。
また、エサは栄養化の高い花の蜜。
これも偏食ですから、内蔵を思いっきり省略できます。
こうして、60〜80回/分の羽ばたきを実現させているわけです。
その羽根を、Wi-Fi信号に見立てたロゴマークが活かしています。
■セキュリティー・システムに求められること
セキュリティー・システムに求められることは、不審者をいち早くキャッチすることです。
キャッチすると警察に通報するなど、なんらかの対処ができますからね。
いち早くですから、なるべく外。
戸外でキャッチできるのがイイです。
アーロはそのためのシステム。
監視カメラ2台と、カメラからの情報を受けとるベースステーションで形成されます。
カメラは小さく、タフ、雨にも負けず、風にも負けず、夏の暑さにも、冬の寒さにも負けず、夜も撮せることが条件となります。
そして不審者(動くモノ)があれば、撮影することが必要です。
そして、撮影した情報を、ベースステーションに電波で伝えます。
ベースステーションは室内LANに接続されます。
情報量は、かなり多いので、そのままNETGEAR社のクラウドに転送され記録されます。
ダイレクト情報をPCで見ることも可能ですが、以前の情報は、クラウドから取り出すことになります。
後、不審者が現れた時、どのような対応を取るのかは、個人の裁量に任されます。
警察ですかね。
セコム、アルテックもあります。
■監視カメラ
●サイズ サイズは、73.1×43.5×65.5mm。重さは、123.7g。
それなりに小さいカメラです。
下側に、カメラと同じサイズのねじ穴がありますので、カメラ関係の取り付け治具の多くは使えます。
●防塵性能 防塵防水性能は、IP65。
IPいうのは、International Protection。国際電気標準会議で標準化された電気機器などのエンクロージャによる(異物混入・防水などの)保護等級のことです。
65は、バラバラに見ます。
6は第一特性数字と呼ばれ、『器具に対する保護の内容、外来固形物の侵入に対して』を表します。6だと、最高値で『耐塵形:粉塵が内部に侵入しない』です。
5は第二特性数字と呼ばれ、『器具に対する保護の内容、液体の侵入に対して』を表します。
5は『いかなる方向からの直接暴噴流の水によっても有害な影響を受けない』ですから、まぁ大抵の雨には大丈夫ということです。
●動作温度 -10〜50℃。
北海道の厳寒期以外は、問題なさそうですね。
●モーション駆動、視野角 動きを察知すると稼働するモーション駆動を取っています。
効果のある距離は、4.572m。半端な数値の様ですが、15フィートのことです。
取り始めてから、ずっと撮るのではなく、動きがなくなるとスタンバイ・モードに移行、もしくはある一定時間で撮影が止まるそうです。
ちなみに視野角は110°です。
●電源と寿命 使用電池は、カメラではお馴染みのCR123電池、4本。
これで、通常使用で最長6ヶ月持つそうです。
逆説的な言い方をすると、半年に1回は、メンテナンスが必要ということです。
●画質 画質は、HDと呼ばれる、1280×720p(1K)。2011年位からの4インチクラスとスマホに用いられています。TVのFHD(フルHD画質)は、1980×1080p(2K)ですから、約半分の画質ですが、20インチ程度までなら非常にきれいです。
少なくとも判別が難しいとかいうことはありません。
●ナイトビジョン ナイトビジョンモードがあるので、LEDの照射範囲内、7.62m(25フィート)内はきれいに見ることができます。
画面は・・・、ホラー映画の1シーンですね。
●ベースステーションと無線通信 ベースステーションとは無線通信でやりとりします。
IEEE 802.11n-2.4Ghz。
いわゆる無線LAN接続です。
■一番の魅力
このシステムの魅力はカメラに言い表されます。
セキュリティー=不審者をキチンと見いだすと言うことは、別な言い方をすると猟師がずるがしこい獲物に罠を張るのと同じです。
簡単にいうと、だまし合いです。
だまし合いに勝つには、「自由度が高い」ことが要求されます。
無線、そしてバッテリー内蔵のカメラは設置の自由度が高い。
これはセキュリティーにとり一番重要なことです。
■ベースステーション
ベースステーションは余り特記することがありません。
室内設置が前提であること。
カメラとはWi-Fiでつながること。
インターネットに接続させること。
無線LANのベースにはならないこと。
これが分かってもらえれば問題ありません。
■拡張性(有料プラン)
基本システムは、カメラ2台、ベースステーション、そしてクラウド:1GB分の使用が可能です。
クラウドの中のデーターは一週間で削除されます。
余程のことがない限り、使いませんからね。
しかし、そう考えない人もいられると思います。
もう少し増設したい、クラウドの容量がもう少し欲しい、一週間以上保存したいなどですね。
カメラ台数は買い増しが可能です。
型番 VMC3030-100JPS、17,800円です。
3台増しまでは、今のシステムで対応ができますが、それ以上になると別の対応が必要となります。
それ以上は幾らか支払ってもらい、システムのバージョンアップが必要というわけです。
クラウドの容量アップなども同様ですね。
でも、実はまだ、これ実施するのか、どうか未定なのです。
米国ではすでに実施されていますが、何故日本では未定なのでしょうか?
理由は簡単です。
日本は、今まで無防備だったからです。
セコム、アルテックなど、警部会社の宣伝はよくされていますが、凶悪犯罪が少ないため、セキュリティーが非常に甘いわけです。
個人用のセキュリティーシステムを考えると、後進国と言ってもいいです。
だからだと、思いますね。
いろいろありますが、初めてトライするにはとても楽なセキュリティーシステムです。
商品のより詳しい情報は、NETGEARのホームページにてご確認ください。
http://www.netgear.jp/
2015年7月8日