新製品

シャープのスティック型掃除機「フリード2」、
バランス良好で、使いやすさを向上!


「スペック的にスゴいのに、使いにくい!」
よく聞かれる言葉です。
理由は、ユーザーを知らずに開発していることが多いためです。
■使うのは女性!
話は飛びますが、タイガーの据え置き型フードプロフェッサーから入ります。
「このフードプロフェッサー、容器がステンレスで軽いんです。
中身がめいっぱい入っても、1.5kgを超えません!」

言ったのは、女性の開発者でした。

その後、幾つか質問したのですが、「あぁこの人、使うと言うことを、よく数値化しているなぁ!」と思いました。

 
家電を設計する時は、感覚ではいけません。
必ず、感覚を「数値」化させる必要があります。

できる、できないで、良い開発、悪い開発の分岐点ともなります。

 
私が知る限り、男女を問わず手で扱う家電の場合、「1.5kg」以上の負荷が手に感じられると、とたんに扱いにくくなってしまいます。
特に女性の場合は、男子より体力がないですから、初めは良くても数分でキツくなってきます。
そのためには、軽ければ軽い方が良いわけです。

 
■スティック型掃除機の場合
DSCF3195

左の2本がEC-SX310:ゴールド、レッド
右の2本がEC-SX210:ブルー、ピンク

スティック型掃除機の場合、ハンディ掃除機を基に作るのですが、2つやり方に大別されます。
成るべく重心を下に持ってきて、床にほとんどの重量を掛ける方法と、重心を腕の延長線上に持ってくる方法です。

前者で有名なのは、エレクトロラックス社のエルゴラピード。
これは手に掛かる負荷は、500g。

後者で有名なのは、ダイソン社のV6 フラフィー。
フラフィーは一寸ヘッドが重いので、ややバランスは悪いのですが、ヘッドが軽いDC62だと、自由自在に振り回せます。

 
何故、日本メーカーを例に持って来なかったかというと、ここに心底注意して作ったモデルがなかったからです。
昨年のシャープの「フリード」、いろいろな機能が付いて華やかでした。
しかし、扱いにくい。
バランスが悪いのです。

 
スティック型掃除機のコンセプトは「簡単」「すばやく」。
双方とも「機動力」です。
クルマ好きならピンとくると思いますが、「機動力」を付けるための基本は「軽量化」なのです。
このため、クルマの中で重い「エンジン」「ドライバー」「ガソリンタンク」は低い位置に配置します。
クルマの中で最高の機動力を誇るF1マシンの特異な形状は、そのためです。

 
それと同じなのです。
腕に掛かる重さを軽くすることは、スティック型掃除機の生命線でもあります。

 
■パーツレイアウト、ハンドルの位置を変える
次の写真が全てです。
クルマと同様に、モーター(エンジン)、バッテリー(ガソリンタンク)、そして取っ手の位置を見てください。DSCF3196 昨年度モデル:EC-SX200の方は、モーター、バッテリーの下に吸引パイプがきてますね。
そして、取っ手はモーター&バッテリーの上です。
こうすると、支点が端に偏ったヤジロべーも同然。端に近い、重い部分を手に提げることになります。
実に、1.82kg。
これが腕の負担になります。

据え置き型のフードプロフェッサーですら、素材の入れ替えが1.5kg以上だと辛くなると言うわけです。
ましてや、手で支え続け、20分近く掃除する分けですからね。

今年度モデル:EC-SX310の方は、吸引パイプにモーター、バッテリーがぶら下がっている状態。
それで取っ手は棒の端。
角度を上手く調整すると・・・
「なんということでしょう!
1.08kgで支えられるではありませんか!」

シャープは「マジックバランス」と名付けていますが、言い換えるとニュートン力学の問題です。
しかし、これで「フリード2」は、スティック型掃除機には不可欠な要素、「機動力」「操作性」を手に入れたわけです。

 
■ダイソンにない機能:「自立スタイル」
DSCF3223「フリード2」は実はダイソンにない機能を持っています。
それは自立できることです。

使い方によっても変わると思いますが、これは便利な機能です。
掃除は、途中モノを動かしたりしますので、そんな時自立してくれるのは、すごく便利。
高ポイントです。

 
■こだわりのファイバーブラシ(EC-SX310のみ)
今回の目玉の1つは新しいブラシです。
DSCF3226 能書きより、こちらが面白いです。


 
■吸引力
年々実力がアップしているスティック型掃除機の場合、改良されるのが常です。
シャープも例外ではありません。
吸引風量:30%アップです。

 
■充電はバッテリーを外して
IMG_1850

スイッチの近くにバッテリーは
収納されている(黃矢印)

バッテリーは外して充電します。
理由は、そちらの方が自由度が利くというのが理由です。
本体は棚の中、バッテリーのみ充電とか、いろいろなシチュエーションを実行することが可能になります。

バッテリーは80分の高速充電、最長30分とのこと。

これは中々ないパターンです。

 
■アダプターは・・・
アダプターは2種類。
2WAYベンリヘッドとすき間ノズルです。

ハンディ型といっても本体はそれなりに大きいですし、狭いところでは直線的なノズルが使えませんので、これに加え、ホール&小さなブラシをを付けることが多いのですが、まずはここからスタートです。

IMG_1853

左)2WAYベンリヘッド、右)すき間ノズル


「バランス」はスティック型掃除機の生命線です。
これがダメなスティック型掃除機は、使い物になりません!

今回のフリード2の第一印象は、「ふりまわすことができる掃除機になったなぁ!」という感じです。

 
商品のより詳しい情報は、シャープのホームページにてご確認ください。
http://www.sharp.co.jp/souji/

2015年6月16日

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