「レンジでチン。」
この言葉通り、電子レンジは、全家庭で最強の温め家電として重宝されています。
しかし、「使いこなしているのか?」と問われたらどうでしょうか?
今回の新型ヘルシオ、その回答を身につけてきました!
■「健康」で透けて見える日本が抱える問題
今年、「機能性表示食品」の制度がスタートしました。
これは「実験などで根拠を示せば、臨床試験等がなくても、食材として一歩踏み込んだ健康訴求が可能。」ということです。
要するに、健康に良いとされる成分を持っていたら、体にイイとアピールできるわけです。
極端な例を出します。
農薬をタップリ浴びた葉物野菜。
余り体に良さそうな感じがしませんよね。
が、「機能性表示食品」の制度だと、「この葉物、野菜は××という成分を含んでいますので、□□という機能を発揮します。」という、如何にも体に良さそうな表示をして販売することが可能なのです。
何故、こんなことになっているのかというと、医療費問題があります。
例えば、日本は長寿国です。
平均寿命が年々延びています。
しかし、一方、余り聞き慣れない言葉ですが、健康寿命という言葉があります。
こちらは、介護されずに自分の力で生きていける寿命です。
対比させてみましょう。
男 | 女 | |
平均寿命 | 80.2歳 | 86.6歳 |
健康寿命 | 71.2歳 | 74.2歳 |
差異 | 9.0歳 | 12.4歳 |
お年寄りですから、国がサポートするわけですが、この負担が重いのです。
「お金を上げるから、自分で生活しなさい。」ではなく、介護人を付けなければならないわけですから・・・。
このために、健康の根幹をなす生活スタイル。
中でも、健康と直結する「食事」関連の家電に俄然注目が集まっているわけです。
■ヘルシオの提案
ヘルシオが生まれたのは、2004年。
過熱水蒸気を使った、「脱油」「減塩」そして「栄養素を守る」調理は画期的なモノで、この技術は多くの賛同を得ました。
新しい未来を切り開いたと言ってもいいでしょうね。
ところで、現在、どの電子レンジ、いや調理家電は同様ですが、分厚いクックブックが付いています。
その調理家電にあった下ごしらえが必要だったりするための対応策なのですが、逆にいえば鍋・プライパンを使う様には行かないことも事実です。
高いお金を払っているのにもかかわらず、調理家電を使わない、いや使えない人は世に多くいます。
これを受け、過熱水蒸気を使った調理法で、健康に良い料理を作ることができる「ヘルシオ」の開発陣が目指したのは、「○○いらずで毎日使える!」ヘルシオです。
■「まかせて調理」の提案
シャープが今回ものにしたのは、「まかせて調理」。 シャープの考える「まかせて調理」は、「レシピ」いらず、「秤」いらず、「解凍」いらずです。
「レシピ」いらずというのは、実際に料理すると、レシピに「足らない食材」が一杯あるということです。
逆に冷蔵庫の残り物を上手く使う場合は、レシピに「書いていない食材」も一杯あるということです。
こんな時、よく取られるのは「焼く、炒める」ですよね。
家庭料理ですから、複雑なことはしません。単純にして簡便な方法を取るのが一般的です。
今回の「まかせて調理」は、切って、並べて、チンすれば、食べられる料理です。
「焼いてしまえ!」というわけです。
これが「レシピいらず」です。
この時、分量が違うと、通常の場合、「パワー調整」、「時間調整」が必要なのですが、これもおかませです。
チンすれば、機械が上手く調整してくれるわけです。
これが「秤」なし。
また、使う食材は、「常温」「冷蔵」「冷凍」の3通りあります。
同じように使うには、一端全部「常温」に戻す「解凍」を行います。
ところがこれが中々面倒。
もれなく上手く使える様に食材「解凍」できるなら、料理上手の内に入ると思います。
まかせて料理は、チンすれば、「常温」「冷蔵」「冷凍」の3通りの食材があっても出来上がりは同じと言うことです。
今回の実演メニューは「ミックスグリル」。
海老もあるので、問答無用の豪華メニューです。
少なくとも、残り物を集めた感じではないですね。
食材もいろいろありましたが、焼きムラがないことが分かります。
下味は付ける必要がありますが、食材を並べ「焼く」「網焼き・揚げる」「炒める」「蒸す・ゆでる」のボタンを押せば、それなりの料理に仕上がるのは便利です。
■何故今まで出来なかったのか?
この単純極まりない料理ですが、これが中々難しい。
考えて見てください。
焼肉でも、野菜とお肉を同時に食べるには、野菜を先に焼き始めますよね。
これを、ボタン1つで可能にしたのは、2つの技術の組合せがあったからです。
1つは「過熱水蒸気」を熱源として使ったこと。
加熱水蒸気は温度は、温度が低い方により多くの熱を与える性質を持ちます。
そしてもう1つは、庫内全体の温度を見回すために、天面にスイングして庫内の食材温度を細かくチェックする「赤外線ムーブセンサー」を付けたことです。
天井にセンサーを付けるなら簡単と考える人もいられるかも知れませんが、過熱水蒸気は上からでますからね。
「熱源」の隣に「センサー」。
無理難題を画に描いたような、この想定・・・。
さすがに、ハイテク・ジャパンと言うわけです。
■高齢者社会に適した調理家電
食は日常生活の中でも、1、2を争う娯楽とも言えます。
が、しかし、毎日複雑なレシピの食事を作るわけにも行きません。
お金も掛かりますが、面倒臭くてしようがない。
高齢化社会は、2つの意味を持ちます。
1つは、世帯の構成年齢が高くなる。
今1つは、人数が少なくなるです。
人は、食べてもらう料理には頑張るが、自分が食べるのには余り頓着しません。
そりゃそうですよね。
その上、男の一人世帯、料理をほとんどしたことのない高齢者も増えます。
だからこそ、このような大ざっぱな機能が重要なわけです。
■その他の機能も順調に進化
その他
●8〜10粉の「スピード100メニュー」
●ハイパワー300℃オーブン
●「カンタンスイーツ」が加わった「焼き・蒸し同時メニュー」
●背面&側面の壁ピタ設置&ワイド庫内
●デカ文字液晶&ナビゲーション表示
も順調に改良されています。
が、新型「ヘルシオ」の一番の魅力は、アバウトな使い方をしても、料理ができるということです。
新しい扉を開いたと言えるでしょう。
商品のより詳しい情報は、シャープのホームページにてご確認ください。
http://www.sharp.co.jp/products/