家電から価電。
アクアの宣言ですが、メーカーはそれを商品で示さなければなりません。
その想いを託されたプロトモデルを紹介します。
■洗濯機の新しい価値:エンターテイメント
「クリアー」と銘打たれた透明洗濯機。
新しい価値は、エンターティメント性です。
まあ、見てください。
「これは!」と思いませんか?
個人的に、一番よくやったと思うのは、動作音ですね。
家電の動作音は、正直よくありません。
音の話題は、「ガラガラって言ってるんだけど、寿命?」とか、ネガティブなことばっかり。
人間はよく「癒やし」といいながら、海、湖、川などの水辺に遊びに行きます。貴方も好きですよね。
昔、オーディオが純粋に音を楽しんでいた頃、南の島の波の音や、川の流れの音が、レコードになったりしてました。
聴くと、なんか落ち着いた気持ちになります。
水音は人を癒やす力があります。
しかし、その音が洗濯機の動作音になるとは・・・。
でもスゴく魅力です。
また、視覚的にも面白い。
「クリア」はハイテクな雰囲気に溢れますが、幼い頃、洗濯機の上の泡がクルクル回るのをみて、面白かったことを思い出します。
これは、やはり新しい価値です。
■冷蔵庫の新しい価値:情報提供
前稿でも書きましたが、冷蔵庫とテレビは共通点を持ちます。
巨大な平面を有するということです。
ならばテレビと合体させてしまえということです。
AQUAは縦置き、横置き、用途を含め、「DIGI」と名付けシリーズ化を検討しています。
type1 | 民生用縦型 | 2015年秋発売 |
type2 | 業務用縦型 | 2016年発売 |
type-3 | 民生用横型 | 2016年発売 |
新しい価値は「情報提供」としましたが、これもいろいろな要素が混在しますので、最終的には「エンターティメント」になるかも知れません。
現在、個人持ちのディスプレイは「スマホ・携帯」「タブレット」「PC」「テレビ」があるので、そこに第5のディスプレイとしてジャンルを確立するのか、大きさ的に「タブレット」「テレビ」を浸食して行くのかで、決まってくると思います。
■秤の新しい価値:栄養成分測定
重さは全ての測定の基準になります。
健康の場合は「体重」、料理の場合は「分量」というわけです。
しかし、今の世の中、本当に欲しいモノは違いますね。
体重よりも内脂肪が、分量よりも、成分だったりカロリー数だったりします。
技術的にはカメラで重さを計っているモノを取り、画像認識システム&画像データー、そして総重量から成分の算出をするわけです。
ちなみに、私はこの「料理」版が欲しくてたまらないので、担当者に聞いて見ましたら、技術的には可能とのこと。
活動量計のカロリー数が、今全機種、自己検索、自己判断、自己入力なので、心底面倒臭い。
これに応用したいわけです。
■育児への新しい価値の創出:ミルク自動調合機
新規分野。
赤ちゃんのミルクを母乳(搾乳&冷凍)、粉ミルクに関わらず、適切に作ります。
お腹が空くと、赤ちゃんは待ってくれませんからね。
口寂しいだろうからと指を吸わせると、チュパチュパしますが、10秒位で「これ違う!」と、指を吐き出し、もっと大きな声で泣きます。
とにかくも育児は忙しいですし、プレッシャーも大きいですからね。
違うのはここから。
IT管理により、ミルクの回数、タイミングなどを自動入力。
最終的には一元管理できるソフトが必要ですが、管理は面倒臭いことこのうえないですからね。
新米ママには大助かりの一品。
■冷やさない食品保存庫:Non-Ref
実はかなり心を引かれているのが、このNon-Refです。
考え方は、酸化防止。
このサイズになると真空化はあまり有効な方法ではなく、どちらかというと窒素パージなど、酸素を別のガスで置き換える方法が一般的です。
実は常温保存は、有用な保存法です。
というのは、冷凍にせよ、冷蔵にせよ、常温に戻す時、かなり湿度を吸いますからね。
例えば、コーヒー豆の保存に冷蔵庫を勧める人もいますが、扱いを注意することが重要です。
何かと使いでがありそうな一品です。
■円柱冷蔵庫:Tower
余りにもスタイリッシュ。
逆にいえば、見せる冷蔵庫と言ってもイイでしょうね。
私なら日本酒専用冷蔵庫にしたいですね。
じつは日本酒、ワインのように横にして保存はNG。
日本酒にキャップの香りが移るのです。
天上の香り、吟醸香がダメになりますからね。
ワインを寝かせて保存するのは、コルク栓のため。
コルクは息をしていますので、ある程度の湿り気が必要なのです。
■移動式冷蔵庫:Carry
うーん。
某アウトドアメーカーの移動冷蔵庫とどこが違うのか、分かりません・・・。
が、アメリカのキャンプは、基本クルマを使いますので、車輪の作りが良くありません。
今からの首都圏エリアは、クルマを持たない人が増えますので、ニーズは十分あると思います。
なるほど「価電」。
価値を増やして行くことが可能なわけです。
こう言ったダイナミズムを、昔、得意としたメーカーがあり、日本は活況を呈していたのですが、デジタル技術が出てきた時、「ロードマップ」が提示されて以降、ダメになりましたね。
「自分が欲しいから作る」という、伊藤社長の意志はこそが重要なのかも知れません。
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