日立、2015年の縦型洗濯機「ビートウォッシュ」は
「11kg!」の大容量と「ナイアガラすすぎ!」
5月20日に、日立の新しい縦型洗濯乾燥機「ビートウォッシュ」の発表会がありました。
見てビックリの容量「11kg」です。
高齢者が増えると、世帯人数は減るはずなのですが・・・。
■ここ5年で、家&家電は大きく変わる!
今、日本は大きな曲がり角に来ています。
人口の構成年齢があがるため、独身と老人が多くなります。
ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)が、新築の基本になるため太陽電池を屋根に乗せるのが当たり前になって行きます。
空気環境は、今より良くなる可能性は皆無。
窓を開けておくと有害物質が入ってくるため、基本的には窓は絞めておくのが当たり前になります。
洗濯物も、布団も部屋干しが基本ですね。
換気がシステム化され、それも家に取り付けるべきという感じになるでしょう。
■日立の出した結論
日立は綿密なマーケティング調査をしたそうです。
その結果、容量11kgのモデルを新たにラインナップさせました。
理由は、まとめ洗いのニーズが多かったのです。
考えてみればそうですよね。
50歳以上で、2人暮らし。年齢もそれなりに近しい夫婦だとします。
子供のように、服を泥だらけにすることはありません。
新陳代謝もそれなりですから、季節によっては汗も余りかきません。
となると、面倒臭いし、まとめて洗うか!となりますよね。
しかも洗濯は、割と手間ですからね。
衣類の区分け、傷みやすい衣類はネットに入れて、風呂場の残り湯を洗濯槽に入れる。
洗濯が終わったら、干さなければなりませんし、乾いたら畳まなければなりません。
またアイロン掛けが必要な衣類だってあります。
「全自動洗濯機」と言われても、すべきことは多い。
まとめてできるに越したことはないわけです。
それとあと1つは、大物洗いのニーズです。
カーテン、毛布など、クリーニングに出すと、頭がクラクラするようなお値段になることがあります。
洗濯機で洗濯できれば、それに越したことはないわけです。
■サイズを大きくすると洗濯機は使いにくいので・・・
マーケット調査で、洗濯の容量は多い方がイイのは分かりましたが、縦型の洗濯機は容量が大きければ、大きいほど使い勝手が悪くなります。
理由は簡単。
手が届かなくなるのです。
最近の若い女性は、身長で160cm以上ある人が多くなりましたが、50歳以上に限って言えば、少数派に属します。
このため日立は「外形寸法を変えずに大容量化する」ことに挑戦しました。
洗濯槽の徹底見直しですね。
「糸くずフィルターの薄型化」「バランスリング最適化設計」「洗濯槽の剛性アップ」など、洗濯槽の底を下げるのではなく、径を拡げる方向で見直されています。
11kgですから、径が大きいと出し入れしやすくもなります。
■洗濯機のキモ、「洗浄力」
洗濯は、「洗い」「すすぎ」「脱水」の3工程からなります。
洗浄力UPと言われた場合、「洗い」の方ばかり注目しがちですが、「すすぎ」も重要です。
「洗い」が汚れを繊維から分離する工程なら、「すすぎ」は分離した汚れが二度と繊維に付着しないよう汚れを排水と一緒に流す工程です。
「洗い」「すすぎ」双方共に能力が高いことが、重要なわけです。
すすぎに対しては、「洗剤の溶け残りがある」「洗剤カスがつく」「洗濯物がにおう」という不満と、「肌トラブルを起こしそう」「なんとなく体に悪そう」という不安があるのですが、そんな人が65.2%もいるそうです。
■「洗い」への解答。[温水]ナイアガラビート洗浄
海外の洗濯機は基本「お湯」で洗濯をします。
これは海外の水質が悪いためです。
これをサポートするのが、「洗剤」です。
すごーく略して言いますと、洗剤は「界面活性剤」と「酵素」です。
汚れは「脂」や「タンパク質」。
「脂」が「界面活性剤」で取れるのですが、「タンパク質」はそうは行きません。
ここで活躍するのが、タンパク質を分解する「酵素」です。
「酵素」は、人間の体温からお風呂の温度ぐらいで活発に動きます。
もともと生物の体内にあるものですからね。
お湯洗いは、洗剤の力を最大に発揮する方法なのです。
ちなみにビートウォッシュの場合、温水は「ミスト」として供給されます。
ビートウォッシュの大流量循環シャワー、ビートウィングXに、お湯洗いが加わることにより、より強力になりました。
■「すすぎ」への解答。ナイアガラすすぎ
通常すすぎは、「洗い」で汚れた水を排水。
きれいな水を入れ、溜めた水の中で洗濯物を撹拌。
洗濯物の中の汚れを、外に出す行為です。
ところが洗濯物はかなり水分を含みますので、何度もすすがないと洗濯物内部の汚れた水が外に出てきません。
しかし、今までのやり方で対応すると、汚れを徐々に薄めて行くやり方ですので、時間も水道代も掛かります。
日立が出した解答は、「きれいな水」を通水させた後、「遠心力で洗剤を絞りとり」ます。
その時の回転数は1,000回転/分。
脱水でも800回転/分ですので、まさに絞り出すという感じですね。
そして、その後、たっぷりの水を循環させます。
それを2回繰り返すわけです。
強制的に汚れた水を外に出す工程を入れることで、より効果的なすすぎができるわけです。
■その他の特徴
使い勝手という意味では、非常に細かな所まで検討されています。
からまった衣類をほぐして取り出しやすくする「ほぐし脱水」。
洗濯槽を自動できれいにする「自動お掃除」。
少量をすばやく洗う時に便利な「おいそぎコース」。
また、上面は「ガラストップ」。
しかも開け閉め時に「バタン」とならない、アシスト機能も付いています。
このシリーズは、11kgのBW-D11XWV以下、10kg、9kg、8kgがラインナップされ、6月20日より、オープン価格にて販売されます。
■同時発売の「全自動」
全自動は、「[温水]ナイアガラビート洗浄」が搭載される代わりに、『[つけおき]ナイアガラビート洗浄』が搭載されています。
高濃度の洗浄液に360分付け置くことにより、黄ばみをばっちり落とします。
このシリーズは、10kgのBW-10XWV以下、9kg、8kg、7kgがラインナップされ、6月20日より、オープン価格にて販売されます。
今回も新しい魅力をプラスしてきた日立です。
商品のより詳しい情報は、日立のホームページにてご確認ください。
http://kadenfan.hitachi.co.jp/
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2015年5月21日
タグ: 11kg, BW-D11XWV, ナイアガラすすぎ, ビートウォッシュ, 大容量, 日立, 洗濯機, 温水, 縦型洗濯機