思うこと

ミルク四方山話
自分に合ったコーヒーメーカーを探そう! 07


ミルクについての話をしたいと思います。
コーヒーに入れるミルクです。
添え物の様に思われる人もいらっしゃるかも知れませんが、ほんの一手間加えると劇的にその魅力を増します 筆者などは、コーヒーより間口が広い飲み物と捉えた方がよく、種類を揃え、一分野を起こすべき飲み物ではないかと思っている程です。

 
■ミルクとは
喫茶店などでレギュラーコーヒーの時に使用されるのは、コーヒーフレッシュと呼ばれるものです。

DSCF0455もともとコーヒーに入れるのは、牛乳もしくは生クリーム。つまりミルクは、単純に牛乳のことなのです。しかし牛乳、生クリームは日持ちの問題と、あと高いということで、代替品として開発されたのが、このコーヒーフレッシュです。

(写真は、とあるコンビニで購入のコーヒーフレッシュ。約5円/杯。確かに安い!)

一番の違いは、植物性脂肪分で作られていること。
コーヒーに合うのは動物性脂肪分なので、味は牛乳に遙かに及びません。が、安く、便利(非常に腐りにくい!)なので広く普及しました。

これに対し牧畜文化圏のヨーロッパで、広く飲まれているエスプレッソには、当たり前のように牛乳が使われます。
これがカフェ・ラテとカプチーノです。

使うとき牛乳は、スチームミルクフォームミルクに加工され使われます。
と言っても難しく考えないでください。

スチームミルクと言うのは、牛乳(脂肪分が重要であるため、成分無調整が基本。新鮮であればコンビニで売っているのでも、スーパーの特売品でも構いません。)をエスプレッソマシンが出す蒸気で暖めたものです。
フォームミルクは暖かいミルクに空気を吹き込み、泡だてたものです。

温度は60〜70℃これより10℃位高めを推奨する人もいますが、私はそれを推奨しません。それはエスプレッソの最適温度が67℃であることにも関係があります。です。

1つにはそれ以上になると、脂肪分が分解を始めること。
2つめは、そうエスプレッソの最適温度に合わせるためでもあります。
温度、圴一性が重要なので作る時には、熱対流を上手く使い、隅から隅まで均等化する必要があります。

ちなみにカフェ・オ・レは、濃いめのコーヒーもしくはエスプレッソに、鍋などで暖めたミルクを混ぜ合わせたモノです。スチームミルクではありません。スチームミルクは一部湯が混ざりますが、こちらは暖めた牛乳です。

ただし今は、カフェ・オ・レとカフェ・ラテはほとんど区別されずに使われています。

カフェ・オ・レは女性に人気ですね。
グリコ製品にカフェオーレ商品には「オリジナル」とも謳っています。グリコのオリジナルであり、カフェ・オ・レではないと言うわけです。があります。こればっかり飲んでいた女の子もいました。

名称も時と共に変わって行きますが、元々の意味は今書いた通りです。

 
■エスプレッソマシンによるスチームミルクの作り方
【デロンギ】EC221Y+本体と一体型のスチームノズル カプチーノのカップは、大抵の場合200ml。
このため、出来上がったカプチーノは180mlを目安とします。

エスプレッソは30mlで1人分ですので、150mlのフォームミルクを入れるわけです。
このため、150mlの牛乳を使います。

エスプレッソマシンには、側面近く、エスプレッソの抽出口と別に出ているノズルがあります。
スチームノズルといって、スチーム(蒸気)を出すことができるノズルです。
ここから勢い良く出るスチームで加工します。

ここから先は、色々な方法が有るようですが、最も楽なのは金属のミルクジャグを使う方法です。
後述しますが、金属であるのは、温度を正確に計ること、大きな泡を潰す時に底を堅いモノに打ち付けるためです。

色々なメーカーが専用品を販売しております。一例を挙げておきます。
(下写真 デロンギ製ミルクジャグ。左)MJD350 3,150円(税込)、右)MJD400 6,300円(税込))
Picture 016  
まずカップをやや傾け、カップの側面に沿うようにスチームが出るように、ノズルを深く入れます。

で、スチームを出し、60〜70℃に温めるのですが、ポイントは全体を均一に温めることです。
これに先ほど書きました通り対流を用いいます。
側面から底面、そして反対側側面と熱の流れを作り出します。

このためミルクジャグの底面は丸みを帯びた方が対流させ易いです。

底に丸みを付けるのは割合加工が難しいので値段は張ります。
が、扱いが楽で失敗も少ないので、使えば使うほど、元が取れます。

また温度はスチームノズルと逆側に、指を当て計ります。
スチームはミルクジャグの底に当たり、反対側から出てくるので、スチームノズルと逆側、液面ギリギリが最も温度が上がりにくいわけです。
このため、この部分の温度がOKだと、対流により他の部分も均一と言えます。

ジャグは金属なので鋭敏に温度を伝えます。
もちろん温度計を使うのもありが、指が温度を覚えてしまうととっても楽です。
エスプレッソの最適温度は67℃であり、70℃以上だと牛乳内の脂肪分が分解を始め、味が変わってしまいます。 ミルク温度は、62〜67℃ が良いとする人が多いです。

 
■エスプレッソマシンによるフォームミルクの作り方
次はフォームミルクです。
スチームミルクの中に、均一な細かな泡が均一に入ったのが、フォームミルクです。
フォームミルクと呼ばれるのは、ややネットリとした堅めな状態だからです。

作り方は、スチームミルクに似ています。
スチームを入れる時、ノズルを乳面ギリギリまで引き上げ、空気を吹く込んでやり、泡を作ります。
牛乳を暖めながら、泡を入れ込んで行くわけです。
その後、泡を整えます。

温度が上がるにつれ、泡でカサが増えて行きます。
たいだい、ミルクジャグの70%位までカサが増えたところで、ノズルを深く入れます。
どうしてかというと、不均一ではあるのですが泡の量は十分なのに対し、温度の上がりが不足しているからです。

スチームミルク同様の温度になれば、スチームはここでストップ。

この時、泡はまだ大小様々であり、それを均一化してやる必要があります。
具体的には、ジャグ底面を固い場所に、コツコツと打ち付け、その後ジャグを回転させることにより、中のミルクを回して行きます。
このうち付けと回転で、大きな泡が潰れたり、外へ出て、最終的には均一な細かな泡だけが残るということです。

見ていると、回転も初めのうちは、泡が集まっている真ん中が盛り上がっています。
回転させると泡が外によるため、外が盛り上がってきます。これは泡が一時的に外側へ移動したためです。
最後に均一なると、盛り上がりはなくなり、綺麗な光沢を帯びます。

これで出来上がりです。

慣れるとトータルで2〜3分くらい。上手くなるほど短くなります。
後、回転のさせ過ぎは問題。上手く混ぜ合わされたミルクが、また分離してしまいますので。

フォームミルクは、ラテ・アートミルクピッチャーでミルクを注ぎながらデザインするフリーポアラテアートと、注いだあとに、その表面に楊枝などでエッチングをするデザインラテアートの2種類がある。特にフリーポアラテアートはエスプレッソの抽出カラーが完璧であること、きめ細かいマイクロフォームミルクができていることが前提。に使うミルクでもあります。

 
■女の子受け No.1なのに、市場形成がされていない
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Kalita ふわふわミルクフローサー
FM-100 #64197
希望小売価格:1,800円(税込)


このミルク、フワッフワッなので食感が抜群です。

エスプレッソに入れてカプチーノが通常ですが、レギュラーコーヒーと組み合わせたり、そのまま飲んでも美味しいです。
コーヒーが好きな女性に作ってあげると、眼差しが変わります。

フォームミルクは、エスプレッソマシンで作るか、もしくは撹拌型のミルクフローサーで作ることができます。
が今はまだ、エスプレッソのお供扱いであり、またミルクフローサーは作りが少々荒っぽいものが多く、その「食感の良さ」が万人に認められてはいません。

筆者は大化けの可能性がある市場と見ています。 どなたか、トライしないものでしょうか?
トライする時は、声を掛けてください。
大いに応援します!

 
商品のより詳しい情報は、以下のホームページにてご確認ください。
デロンギ ミルクジャグ     http://www.delonghi.co.jp カリタ ミルクフローサー    http://www.kalita.co.jp
 
■シリーズ 自分に合ったコーヒーメーカーを探そう!
01 初めに、あるいはコーヒーの基礎知識
02 コーヒー豆/粉より抽出するドリップ式コーヒーメーカー
03 デロンギ コーン式グラインダー KG364G
04 カフェポッド、コーヒーカプセル、ネスカフェ用コーヒーメーカー
05 エスプレッソマシン
06 コーヒーカプセル用エスプレッソマシン
07 ミルク四方山話(本編)

 

2013年6月25日

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