最新の換気システム
「換気って何?」その6 パナソニック リフォーム・パークにて
エアコン、空気清浄機などの、部屋の空気をコントロールしている空調機器は「換気」を考慮して作られていないことがお分かり頂けたと思います。
換気、湿度まで全て考慮したとするとなると、やはり「家」となります。
最新のシステムを、パナソニックのリフォームパークで、確認して見ましょう。
■展示しにくい「換気」
よいショールームとは、どんなモノでしょうか?
エンターテイメント性に富み、楽しく、分かりやすい。
このため「体験型」ショールームにするの多様化されています。
パナソニックのリフォームパークもまた同じです。
いろいろ体験できるようになっていますし、確かに面白いです。
ところが、01から順番に見て行き、「07. 住まいの基本性能」になると、生活家電.comの「豆知識」同様に重くなります。
力は入っており、よくまとまっているのですが、中々頭の中に入ってきません。
それはそうですね。
「換気」という言葉を知らない人はいません。
しかし、昔と今は事情が違います。
そのため、5回に分け、お話を積んできたのですが、これほどのスペースを裂くことはショールームではできません。
その上、相手が空気ですから、なかなかビジュアル化もできません。
中には、勉強に近いと考えられた人もいらっしゃると思います。
しかしパナソニックのリフォームパークは、学校じゃありませんからね。
半分、遊びに来た人に、「勉強してください」は厳しい。
ディズニーランドでも、クマのプーさんの「換気勉強室」があったら行列を作らずに入れると思います。
■それでも展示するのは
端的にいうと、必要だからです。
今、世界の環境は激変。
人間の絶え間ない経済発展により、地球環境は疲弊しています。
その結果、お隣、中国の首都北京では、生命を脅かす程の粉じんが舞うほどです。
国に国境はあっても、環境に境はありませんからね。
都市空間をドームでも覆わなければともいえますが、まず無理でしょうね。
となると、大げさなに言うと、家は最終防衛ラインといってもイイかも知れません。
先ほど「激変」と言いましたが、それは地球単位ですね。
生きている人間的にいうと数年~数十年かけてです。
つまり建てた時はこうも酷くなかったのですが、事情が変わったわけです。
このため、窓を開けない時間が増えています。
例えば、花粉症の人は春先、窓開け換気はしようと思わないでしょう。
また、洗濯物も外干ししませんよね。
春先ですから、温度的には問題ないのですが、浮遊物、湿度的には問題ありです。
その家を改善するのがリフォームです。
「換気」は使い勝手というより、
そのために、「換気」は避けて通ることができません。
■最新「換気」
さて、パナソニックが、そこで展示しているのは最新「換気」システムを見て見ましょう。
1つは熱交換型です。
真夏、エアコンを入れてようやく28℃で温度が安定。
さあ、こんな時、「外の空気と入れ替えて」といわれても・・・・。
ですよね。
熱交換型は、こんな時交換する空気の温湿度を新しい空気に移し替えてやるのです。
完全ではないとしても、例えば、1℃でも違えば、エアコンへの負荷は違って来ますからね。
湿度も重要ですね。
次の展示は、換気口へ「ナノイー」を付けたモノですね。
余分な浮遊物を取り去ります。
これはアレルギー体質の人には嬉しいですね。
最後は、強制換気のモデルです。
自然換気では、不十分なことを強制換気だと可能なことを教えてくれます。
■家の構造も考慮が必要
換気は、全部屋必要です。
昔の家は、ふすまで遮っていましたから、ふすまを開ければ、数部屋を一部屋にして換気ができます。
今は逆ですよね。
仕切りに仕切っています。
換気には不利ですね。
このため導入時には、家の構造、間取りをよく考える必要があります。
■建て売り、注文、リフォームの順?
現在、家は建築士&工務店、もしくはハウスメーカーに対する「注文住宅」、建ったものを買う「建て売り住宅」(含 マンション)に大別できます。
この中で、健康ハウスにすぐ手を出しそうなのは、建売住宅の内、「マンション」でしょうね。
マンションは、少しでも高く買ってもらうために、いろいろなサービスを付けます。
インターネット完備などはほぼ当たり前ですから、今後、このような空調システムもあると思います。
リフォームは、その家がどの位換気に気を配られているのかで、差がでてきます。
■健康に生きるために
今から超高齢化社会に入ります。
どんなに頑張っても、生き物の定めである老化を防ぐことはできません。
どんどん体力は落ちます。
病気に対する体力も当然ダウン。
元気な人なら跳ね返す病気も引き受けることになります。
「換気」と「空調」がきちんとした家なら、それに対応できます。
そのために、今までの枠を超え、この換気の話を書きました。
ところで、解釈でいろいろな問題をはらむ憲法ですが、その憲法 第二十五条【生存権、国の生存権保障義務】の中にこうあります。
「1 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」
健康的な生活は、権利なのです。
ただし、健康の意味は一人、一人違います。
「一病息災」という言葉がある位です。
読者の皆様へのお願いは、「自分の健康とは何か?」を考えて欲しいことです。
そして、それに必要なことを確認、学んでください。
というのは、学校で教える系統だった学問では、応用が利かないことがあるからです。
皆さんが、いつまでも元気で頑張れることを願い、この稿を終わります。
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2015年4月20日