レポート

卓上の贅沢! 伊 キャロット・ワンのヘッドフォン・
プリ・メインアンプとイヤフォン


皆さん「オーディオ」ってご存じですか?
マニア用の雑誌が未だにある程、根深い趣味ですね。
ワイン、腕時計と並んで、極めるのには幾らお金があっても足らない趣味ともいわれています。
■オーディオって何?
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伊 キャロット ワンの外箱。
全部オレンジなのがらしい。

これはオーディオの最終目標は、自分の好きな音がでる空間を作り出すことだからです。
空間。高いオーディオ機器だけでなく、それに合う部屋、つまり建物が必要だからです。

と大上段に振りかざしましたが、オーディオの本質は「音を楽しむ」ことにあります。
「音楽を楽しむ」のと近いのですが、ちょっと違う。
音楽と共に「音」を楽しむのです。

同一音源から、どんな音を引き出すのかが「オーディオ」なのです。
ライブらしい音?
聴きやすい音?
いろいろありますね。

コーヒーをおもい浮かべてもらうとより分かりやすいと思います。
同じ豆でも、抽出方法を変えると、香りも、味も変わりますよね。
それを、いろいろ楽しむ内に、「自分の好きな」コーヒーができるわけです。

音も同じです。
機器によって、音はがらりと雰囲気を変えます。
オーディオはそれを楽しみ、「自分の好きな音」を作り出すことです。

 
■音が変わる部分
コーヒーが何をしても、香りと味が変わるように、オーディオも何をしても音が変わります。
ただ大きく変わる場合と、細かく変わる場合に分けられます。

例えば、PCの中の音楽データーを再生することを考えましょう。

記録信号は、次の手順で再生されます。
「PCの中の記録信号」⇒「DACでアナログの音楽信号に変換」⇒「アンプで信号を増幅」⇒「スピーカー/ヘッドフォンで信号を振動(=音)に変換」⇒「耳」

DACとは「デジタル・アナログ・コンバーター」と言って、特殊なプログラムにより、記録信号をアナログ信号に変える機器です。

TITTA

最近人気の高音質イヤフォン。
今やオーディオの顔。

例えば、スマホをヘッドフォンで楽しむ場合、スマホの中のSSD(半導体メモリ)に保存された記録信号を、スマホ内のDACで変換します。
DACは基本プログラムですから、PC並みの能力を持つ今のスマホでは、苦もなくアナログ信号に変えます。それを少し増幅するのもスマホの役割です。
そして、それをヘッドフォン端子からヘッドフォンに送り出してやり、ヘッドフォンで再生するわけです。

ここに出した「DAC」「アンプ」「スピーカー/ヘッドフォン」全てで音が変わります。
が、一番音が変わるのは、「スピーカー/ヘッドフォン」です。

理由は簡単。
スピーカー/ヘッドフォンが、アナログ技術の集積だからです。
TVはデジタル化され、各社の差が詰まりましたが、発色などのアナログ系の技術がモノを言うところでは、差がでます。

これと同じですね。
スピーカー/ヘッドフォンで、一番差が出るのは、音の「バランス」と「音色」です。
バランスとは、高音から低音までの強弱です。
音色はニュアンスといえます。

 
■ニア・フィールドだからこそ
音を近距離で聴くことを、ニア・フィールドといいます。
距離でいうと~3m位ですかね。
今多くの人は、ニア・フィールドでオーディオを楽しんでいます。

ニア・フィールドのメリットは、費用が少なくても遊べることです。
例えば、20畳のリビングで、本当にオーディオを楽しもうとしたら、音を大きくする必要がありますので、ちょっとお金が掛かります。
リスニング・ルームを持つとなおさらです。

 
ニア・フィールドは、ニア・フィールドなりの面白さがあります。

1. デザインは面白いものが多いですし、デザインは重視した方がイイです。
2. 近距離だと、音のニュアンスが完全にわかります。
徹底して好きな音にすべき。

この2点でしょうね?

1. は色も含めて考えてくださいね。
ニア・フィールドだと、目を閉じない限り、いやでも目に入りますから。

2. は人の意見に絶対左右されないでください。
というのは、アイドルとロックでは音の作り方が全く違います。
アイドルは売り物がアイドルですから、録音もバックの音をできる限り抑え、アイドルの声を前に押し出します。
ロックは、音楽が売り物ですので、全体のバランスを気にします。

スマップは、初期の余り上手くなかった頃と、上手くなってからでは、全く違います。
アイドル路線から、ロック路線に変わっています。

オーディオも同じです。
どこを強調するのかです。

好きなボーカルが聴きたいのなら、素直にそれに従うべきです。

 
■オレンジボディに、ブルーの光
そんなニア・フィールドのオーディオ機器の中でも異彩を放つ逸品をご紹介します。
イタリアのキャロット・ワン エクスクルーシヴ・エディション / エルネストーロ EX(以下EX)、ヘッドフォンアンプ/プリ・メインアンプです。
カタカナが並ぶのは、オーディオ製品の悪い癖ですが、ちょっと我慢して写真を見てください。

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キャロット・ワン
エクスクルーシヴ・エディション
/ エルネストーロ EX

駆動時、灯りを落とした時の、EXです。
「綺麗」の一言に尽きます。
ブルーの光は、このアンプが真空管アンプだからです。

真空管は、トランジスターができる前の増幅デバイスです。
能率が悪いのと、寿命が短いため、トランジスターに取って変わられました。
20世紀の遺物ともいうべきデバイスです。

が、これで音を増幅すると、すごく素直で気持ちがイイ音になります。

 
キャロット・ワンは、その名の通り「キャロット」(ニンジン)、オレンジ色が基調色です。
日本人だと持てあますと思いますが、そこはイタリアですね。
堂々と使いこなしています。

しかし、素晴らしいのは、照明を暗めにして音楽を聴く時ですね。
本当に「綺麗」です。

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価格は、オープン。

日本史で、悪趣味の代名詞のようにいわれるのに、豊臣秀吉の黄金の茶室があります。
しかし、事実は違いますね。
茶室は基本「暗め」です。

夜遊ぶなら、より暗さが増します。
ところが、周りが黄金色なら明るい。
しかもロウソクの赤系の色が強調されますので、独特の色気がでます。

そう考えて、日本の工芸品を見てください。
ふすま絵など、夜、照明(ロウソク)で照らされるモノは、黄金色です。
夜明るいのは権力の、富の象徴ですからね。

まぁ、それは置いておくとして、オレンジのベースにブルーの光が冴えます。

 
■アンプをEXに変えると・・・
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隣にiPhone5を並べて。
本当に小さい!


単純にいうと音が綺麗に、のびやかになります。
特にボーカルが綺麗です。
余りの綺麗さに、i-Tuneに入っている声楽曲を、全部聴き直してしまいました。

見た目もイイですが、音もイイです。
真空管アンプですから、真空管が暖まり、音が安定するのに少し時間が掛かりますが・・・。

 
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添付の日本語マニュアルは
丁寧で分かりやすい。

あと、アンプの音が気にいらなくなった場合は、真空管を変えるという手が残っています。
が、EXに搭載されている真空管はかなりの優れものです。
いろいろな人と話をしてみて、見聞を広めるのも、一つの遊びです。

 
■キャロット・ワン イヤフォン チッタ
よりお手軽に遊ぶなら、イヤフォンのTITTAもあります。
金属部分がオレンジ、樹脂部分がブルーです。

ちょっとお茶目な外観に似ず、中身は本格派です。

まず装着感は良好。長時間着けていても、不具合は感じられません。

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キャロット・ワン イヤフォン チッタ(TITTA)
価格はオープン。

音は、かなり鮮明です。
ただシャープな感じではなく、伸びやかで、色気が強い感じです。
日本製、アメリカ製だと、シャープネスがないモデルは、音の伸びやかさに欠けるモデルが多い。

後、やはりヨーロッパは色気(音色)が充実しています。
バイオリンも含め、西洋楽器はヨーロッパから出ていますからね。
音への考え方が、違うのでしょうね。

 
小難しいことも書きましたが、オーディオは人間の五感の遊びですから、基本的に「快感」です。
是非、試してみてください。

 
商品のより詳しい情報は、キャロット・ワンの代理店、ユキムのホームページにてご確認ください。
http://www.yukimu.com/

2015年4月14日

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