ユーザーと歩むための東京拠点
ツインバードの「日本橋ゲートオフィス」完成
ツインバード工業(以下ツインバード)の本社は新潟の燕三条市。
新潟の洋食器のメッキを主体とする「野水電化被膜工業所」が母体です。
その会社が家庭用器物の製造ならびに販売開始ようになり、1977年に企画開発部を設置。
2年後に「ツインバード工業」と名前を変えます。
ツインバードの発表会に行く度に、必ず話されるのが、経営理念。
具体的には、次の4つです。
「感動と快適さを提供する商品の開発
人々に感動を与え、新しい生活の喜びを創り出す商品を創造開発し続けます。」
「相互信頼を通じた豊かな関係作り
お客様との信頼関係を大切にし、一対の鳥となって相互繁栄をめざします。」
「快活な職場づくりへの参画と社会の発展への寄与
新しい仕事や可能性に挑戦し続けることにより存在価値を高め、社会の発展に貢献します。」
「自己の成長と豊かな生活の実現
仕事を通じ自己の成長を図り、豊かな生活を実現します。」
もうお分かりのことと思いますが、ツインバード(一対の鳥)の社名はここから取られています。
■次の一歩のために
こう言う極めて信頼関係を大切にしてきたツインバード。
生産パートナー、流通パートナーなどとの信頼関係を築き、ビジネスを構築してきまた。
次の図の「開発生産体制 テクノロジー」は、古くからの信頼に重きを置いたビジネスですから、上手くやってきたわけです。
また「お客様のお声 ニーズ」。
コールセンターのVOC(ボイス・オブ・カスタマー(お客様の声))活動、アフターサービスの充実、店頭販売応援を中心に、ホームページでのアピール、昨年からフェイスブックでのアピールなどを行ってきました。
ただ、お客様が商品の価値共創に直接参加する「場」がなく、ツインバードの思いも「十分伝えられていない」と考え、今回の体験型ショールーム開設に相成ったわけです。
燕三条市の本社には、全商品が展示してあるショールームもあり、スターリングクーラーの特別ショールームもあります。
ただし、新潟の燕三条市なのです。
いろいろな人に来てもらうには、ちょっと厳しい。
(燕三条市には、上越新幹線で約1時間50分位掛かります。)
ということで、次の一歩のため、東京日本橋に、「ツインバード日本橋ゲートオフィス」を設けたそうです。
■1、2Fがユーザーとの共有スペース
オープンに当たり、いろいろな所を見せてもらったのですが、ユーザーとの共有スペースである、1、2Fの様子をお伝えします。
1Fの入り口にはカフェカウンターがあります。
ウッドで作ってあり、商業の喫茶店というより、家のすごーく洒落たアイランドキッチンという風情でしょうかね。
スペースも十分あり、明るく居心地がイイ。
ここが、ゲートオフィスのゲートカフェになります。
奥に進むとカフェと同じくらいの広さに、コミュニケーション・カフェテリアがあります。
ここでも、ゆっくりといろいろな話ができます。
カフェとカフェテリアの間の壁には、プロダクション・ウォールと呼ばれ、商品に関わるペーパー・ディスプレイがあります。
商品に対する話題を仕入れることも可能です。
内階段を登ると、2Fは主には体験スペースです。
大きなキッチンが配置され、調理家電の体験イベントなどを開くことができるスペースが設けてあります。
その奥には、応接コーナースペース、お風呂スペースなどを巧みに配置した製品スペースです。
600点以上の製品が、お行儀良く並べられていました。
ただ実際に、カフェをどう運営するのか、どのようにイベントを行うのか、は未定とのことで、まずしっかりしたスペースを確保したというわけです。
今後、上に居る54人のスタッフが、アイディアを出し運営して行くわけですが、さてさて、どのような面白いイベントを催してくれるのか、期待大です。
■日本橋という立地
ツインバード日本橋ゲートオフィスは、中央区日本橋小伝馬町14-4。
地下鉄 日比谷線「小伝馬町」駅から徒歩2分ですが、日本橋からも約10分の近さです。
日本橋には、老舗と呼ばれる店が数多くあります。
老舗はビジネス的に「守り」が強いように思われる人がいるかも知れませんが、そんなことはありません。
常に、新しいユーザーとの接点を作る努力をしています。
例えば、鰹節のにんべん。
日本橋本店は「だし場」というものを設けています。
コーヒー一杯+αの値段で、最上の鰹節だしを飲ませてくれるのです。
これは美味い。
体験すると、鰹節ってなんてイイものだろうと思います。
買えないまでも、にんべんファンは増えるわけです。
日本橋はこんな老舗が一杯なのです。
その日本橋に拠点を持ったツインバード。
今後の動きが楽しみです。
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レポート「できなかった「量産化技術」をものにできた理由は? ツインバード スターリング冷蔵庫」
(燕三条の本社での取材記事です)
2015年3月18日